ある日、メールを開くと……
ウッ、ウワアアアアア!
大量のSteamギフトだ! ゲームが5本も贈られてきた!
ありがとうございます。これ、ほぼ同じ時刻に贈られてきているから、ひとりの人だよな。
ひとりで5本はスゴい。いったい、どんな意図が……
“どうも、ケモナー調教師です。”
ぼくをケモナーに調教する意図だった。
「おなじみのケモナー調教師です」みたいなトーンで言うんじゃないよ。いや、実際ちょっとおなじみなんだけど。5ヶ月前もケモゲーをいただいたんだけど。
“そして、今回のケモゲーはハナビィシリーズ!“
「おなじみのケモゲー特集です」みたいなトーンで言うんじゃないよ。いや、実際だいぶおなじみなんだけど。2ヶ月前もケモゲーをいただいたんだけど。
いただいた5本のなかから、今回は『雨上がりのハナビィ』をプレイしてみることに。
どうやら「ハナビィシリーズ」は3作あって、これが1作目のようだ。
今回も例によって、あえてなにも事前情報を調べずにプレイしていくことにする。
ヘンな先入観を持たず純粋に楽しむためなのだが、今回は「おなじみのケモナー調教師からおなじみのケモゲーとして贈られてきている」というある意味なによりも強烈な先入観があるので謎の緊張感がある。
ギフトメッセージには「今回は健全ですが、子供に遊ばせられるかと言われたらちょっと…」と書いてあったのだが、その意図やいかに……
初回起動時にはコントローラーのボタン設定画面が出る。親切。
アナログスティックではなく、十字キーでの操作が推奨のようだ。スーパーファミコンと同じ必要ボタン数だな。
ゲームスタート!
タイトル通り、主人公の名前は「ハナビィ」。画面的には2Dアクションゲームのようだ。
ハナビィはキツネの男の子かと思っていたのだが、リスの女の子らしい。かわいい。
彼女が森を出ようとするところから物語は始まる。
Aボタンでジャンプ、Bボタンで花火を用いた攻撃。L・Rで花火の切り替え。
基本操作はほぼこれだけであり、2Dアクションゲームの王道と言える操作体系なので、非常になじみやすい。
プレイし始めて数分ですぐ気づいたのだが……
これ、単純にアクションゲームとしてめちゃめちゃ出来がいいぞ!
正直、たいへん失礼ながら「まあ、個人レベルのインディーズゲームって感じでしょ」と思い込んで始めたのだが、グラフィック、ストーリー、BGM、操作感、どれを取っても良質だし気持ちいい。
なにより、花火を用いたアクションがわかりやすいうえに新鮮で楽しい。
たとえば、初期武器であるタンポポという手持ち花火は攻撃範囲が上下に広めなので雑に撃っても当たるのだが、手元に近いほど火花がたくさん出るので、リスクを冒して敵に密着してから攻撃すると一気に多段ダメージを与えられる。リスクとリターンが自然と釣り合う仕様に心底感心した。
また、ロケット花火は遠距離攻撃ができたり、手持ち花火はジャンプしてから下向きに撃つとホバリング(滞空時間の延長)ができたりと、武器ごとのギミックもさまざま。特にホバリングはかなり楽しくて、これを活用するステージがもっと多くてもよかったんじゃないかな、と思うくらい。
そして、このゲームにおいてぼくがいちばん好きになったのが……
慣性ジャンプの気持ちよさ!
ぼくが勝手にそう呼んでいるだけなので正式名称があるのかは知らないが、本作のジャンプは慣性の法則にある程度従っている。急上昇する足場からジャンプすればものすごく高く飛べるし、逆に急降下する足場からジャンプしても高度はほとんど出ない。
『スーパーマリオブラザーズ』などをイメージするとわかりやすいが、一般的な2Dアクションゲームのジャンプは慣性の法則を無視している。ぼくはそちらに慣れているので、本作のジャンプには最初ものすごく違和感があった。
しかし、要領がわかるとこれが最高に楽しい。ジャンプの際、タイミングやどの足場を使うかよく考える必要があるという点で、ゲーム性の向上に大きく貢献している。
また、慣性はハナビィの攻撃にも働くので、ダッシュしながら遠距離攻撃を撃つと射程を2~3倍に伸ばせることがある。
これはボス戦で特に有効で、使いこなせば安全圏からボスのHPをゴリゴリ削れる。「ゲームシステムを駆使して賢く立ち回ってる俺」感がこれ以上なく味わえるので爽快極まりない。
個人的にはダッシュジャンプ慣性ロケット花火が戦法としてお気に入り。
消費するスター(火薬)も多いが威力も高く、長射程・広範囲で当てやすい。
いやあ、これ、ホントにおもしろいぞ。
「1,420円のわりには」とか「インディーズのわりには」とかじゃなく、純粋に自分がいままで遊んできた2Dアクションゲームのなかでかなり上位に入るほどおもしろい。
中盤くらい(ワールド6)まで遊んでみて、難易度もちょうどいいと感じた。決して難しくはないが、ノーミスでいけるほどカンタンでもない。ミスしてもチェックポイントが多くてやり直しは容易なので、何度かやり直せば突破できる。
しかし、こうなると別の疑問が出てきた。
こんなにいいゲームなのに、なぜ誰もが知るほどのヒット作になっていないのだろう?
3作も出ているくらいだからファンは確実に多いのだろうし、ぼくもファンになったが、もっと売れていいはずだぞ、これ。
キャラクターも、花火で戦うっていう設定もかわいいから、子どもにもウケると思う。たとえば、ニンテンドースイッチにでも移植したらきっと人気が……
!?
どうしたの!? 急にどうしちゃったの!?
ワールド7に入ったとたん、電マとピンクローターが襲いかかってきたんだけど!?
たしかになんかちょっと不穏な空気はあったけど! ワールド名が「X-rated Xanadu(大人の桃源郷)」って出てきて、お風呂や泡がモチーフっぽい絵が出た時点で「あれ?」とは思ったけど!
しかもなんでピンクローターだけモザイクかかってるの!? ほかにもいろいろ出てくるけど逆にモザイクそこだけでいいの!?
……あっ、そういえば……よくよく思い出したら……
タイトル画面に『モザイクモード:ON』って項目があったな……
「うーん……流血描写があるのかな……?」みたいに思ってたけど、これのことだったのか……
モザイクモードをOFFにしてみた。
ピンクローターがめちゃめちゃ小刻みに震えながら襲いかかってくる。慣性アクションがリアルな本作だがピンクローターの動きはそれ以上にリアルである。力の入れどころおかしいだろ。
次のワールドに移ると、何事もなかったかのように元の雰囲気になった。
そしてしばらく進め、健全かつ熱いラストバトルを制して無事にクリア。クリアタイムは2.5〜3時間くらい。
詳細は語らないが、最終決戦でもダッシュジャンプ慣性ロケット花火は有効だったことは攻略情報としてお伝えしておく。
エンディングは花火ゲームらしい粋な演出ですばらしく、クリア時の状態をある程度引き継いでの2周目要素もあることがわかったので、総合的に満足度はかなり高い。文句なしの良ゲーだ。
ただ、ワールド7がな……あまりにも唐突に異常なんだよな……
それこそ、ゲーム全体としてはうちの子どもたちにもぜひ遊ばせてあげたいくらい素敵なのだが、ワールド7の異常性だけが引っかかって、安易には遊ばせられないな……ギフトメッセージの「今回は健全ですが、子供に遊ばせられるかと言われたらちょっと…」の意味がものすごく理解できたな……
なくても充分に成立するのに、なぜワールド7に下ネタをゴリゴリに入れたのだろう。
きっと、なんかこう、製作者の情熱というか、理屈を超えた想いみたいなものがあったのだと推察するが……ぼくにはよくわからな……
……
いや、わからなくはないかも……みんな大なり小なり、似たところはあるのかもしれない……人は理屈だけでは生きていけないのかもしれない……
『雨上がりのハナビィ』、超オススメです。
ワールド7はともかく、単純に2Dアクションゲームとして遊ぶ価値がすさまじく高いです。ワールド7はともかく。
コメント
9割下ネタで1割まともなゲムぼくとは比率が逆なのでセーフ
それはそれとして面白そうなので買ってみます
ハナビィは割と有名だと思う
記事名を見て「あっ(察し)」となるくらいには
こんなのあるんだ…
ストアページ見たけどしっかりした作りで面白そうね
ちなみに続編の魔法使いハナビィにはやばいステージが無いので安心
ハナビィの豹変に驚くより
ケモナーに調教されてる自分に驚けよ
もしやチラーミィがドスケベポケモンに見えてるのはこれの影響なのでは…?
この人ラスオリ以外のゲームもやるのか
ケモナー読者に調教されてるむちむち好き変態ブロガーとか言う情報の渋滞
Steamレビューシリーズ毎回楽しみにしてる
ハナビィは存在自体は元から知ってたけど興味出た
最終的に電マの宣伝になってて草
調教が仕上がってきたな
肩こりによく効くブルブル震える機械がどうかしたんですか?(まっすぐな瞳)
RTA in japan でプレイしてるのを観て以来気になってた。助かる。
ここのコメントが胸に去来してるの笑う