
ニンテンドースイッチ『マインクラフトダンジョンズ』を買った。
正式名称は『Minecraft Dungeons Hero Edition(マインクラフトダンジョンズ ヒーローエディション)』らしい。長い。
自分用に買ったのではなく、おもに子どもたち用。
2021/08/09~2021/08/15にニンテンドースイッチオンライン『いっせいトライアル』で無料遊び放題になり、ダウンロードしてあげたら子どもたち(特に息子)が大ハマり。ぼくも一緒にプレイしたが、こりゃたしかにおもしろいぞ、と思った。
で、いっせいトライアルの期限が過ぎて、「もうあそべなくなっちゃったの?」「そうなんだよ、残念だね」「ええ~、もっとパパとあそびたい~」「ウェヘヘ! そうか! そりゃしょうがないな! じゃあ買っちゃおう!」となった。完全に任天堂と子どもたちに踊らされている。
言ってしまえば、半自動生成されるダンジョンでどんどんアイテムを拾ったり装備を付け替えたりしながら突き進んでいくだけのアクションRPGであり、「どこかでやったことある感」がある。ディアブロあたりから連綿と続くハックアンドスラッシュの系譜だろうか。個人的には、初代『ファンタシースターオンライン』を思い出した。
それゆえに大人からすると目新しさはないが、なじみやすい。子どもに付き合うつもりで軽く遊び始めてもすぐに勝手がわかるし、なにが楽しいのかもよくわかる。「そうそう、こういうのでいいんだよ。こういうの楽しいよね」と思う。
そして、子どもたちからすると、これが「マイクラ」である、ということが大きいようだ。
おそらく、まったく知らない世界でまったく知らないキャラクターでこのゲーム内容だったら、息子も娘も長くは遊ばなかったと思う。小学校低学年が遊ぶにしては漢字が多いし、攻略難度が高めな場面も多い。あと、チュートリアルや説明がほとんどなく「やって覚えろ、死んで覚えろ」的な作りになっているのも、いまどきのゲームとしてはシビアだ。それこそ、昔のハクスラゲームみたいだと思う。
でも、大好きなマイクラの世界やキャラクターでこれが遊べる、ということになると、漢字もがんばって読みたくなるし、繰り返し挑戦して攻略したくなるようだ。「あれはゾンビ」「あれはクリーパー」などと、もともとのマイクラ知識のおかげで敵の識別や特徴の記憶もすぐできるようで、そのあたりも楽しいようだ。
スーパーファミコンのローグライクゲーム『トルネコの大冒険 不思議のダンジョン』を思い出した。あれも本来は子どもが遊ぶにしてはやや難解なゲームだったと思うのだが、それをドラクエの世界やキャラクターに変換してくれたおかげで、とっつきやすくて挑戦したくなるゲームになっていた。一時期ずっとプレイしていた記憶がある。
そんなこんなで、このマイクラダンジョンズを子どもたちと一緒に少しずつ遊んでいるわけだが、あるときこんなことがあった。
「だいぶ装備やアイテムの数が増えてきたね」
「パパ、これ、もしいっぱいになっちゃったら、どうなるの?」
「ん? アイテム欄が? まあ、そりゃ売ったり捨てたり……」
「うれるの?」
「……あれ? た、たしかに……! そういえばお店に売却メニューなんてなかったぞ……!?」
まさか……この手のRPGで不要品の売却ができないなんてことあるのか……?
いや、でもマイクラだからな……なんかこう、なんでも柔軟な発想でクラフトにつなげるのが大切だみたいな思想が根底にあるのだとしたら、そういう仕様もあり得なくは……
「あれ? パパ、Yボタンのやつは、なんてかいてあるの?」
「ん? Yボタンは……回収? 回収って……」
押してみたら、武器をお金(エメラルド)に変換できた。
売却じゃねーか! ふつうにあるんじゃねーか売却! なんだよ「回収」って!
どうやら、単なるお金(エメラルド)の獲得だけじゃなく、付与したエンチャント(強化)ポイントの還元もあるので「回収」という呼称になっているっぽい。いや、それにしてもわかりにくいだろ。
でもまあ、そのへんのわかりにくさと言うか不便さも、なんでもチュートリアルで教えてくれる最近のゲームではなかなか味わえない感覚のひとつではあるな。
幸いにも、個人的にはそういうことにストレスを感じずむしろツッコミも含めて楽しめるほうなので、今後のそのスタンスで親子プレイをやっていきたい。
価格も安いので、おすすめですよ、マイクラダンジョンズ。なつかしくておもしろくて、ほどよく不親切ですよ。

コメント
同じくトライアルでハマって購入した身としては、タイムリーな記事
ドスケベ戦略RPGの話題とほのぼの親子ゲームレビューが共存するブログ
マイクラダンジョンズ面白いよね
うちも全く同じ経緯で買いました
>「ウェヘヘ! そうか! そりゃしょうがないな! じゃあ買っちゃおう!」
ここラスオリやってる時より蕩けきった顔しながら言ってそうで好き
昨日の文章を家族の前で大声で朗読してみてほしい
ゲムぼく。の健全ゲームレビュー担当者さんだ!
いい文章ですね……
「ええ~、もっとあそびたい~」ではなく
「パパと」を入れてくるあたり、策士!息子ちゃん策士!
漢字が読めないふりしてそれとなく正解に誘導してるの完全にコナンのやり口じゃん