サクラ革命の払い戻しに学ぶ、「有償石」「無償石」の違い。


関連記事:サクラ革命の一生を振り返る。

 2021/07/20(火)をもってサービス終了した『サクラ革命』。
 結果的に短命に終わったものの、サクラシリーズの看板を背負ったビッグタイトルだっただけに、ある程度は熱心にプレイしていた人も多かったんじゃないかと思う。ぼくもそのひとり。
 

 ……ということもあってか、サクラ革命はサービス終了後の返金について、かなりわかりやすい公式案内を出してくれている。
 これは勉強になる。ソシャゲをやっていてよく抱く疑問として「ゲーム内での扱いに差がないのに、石を買うときは『有償分○個+無償分○個』みたいに分けて書いてあるのってなんなんだ? 意味なくない?」というのがあるのだが、その理解にとても役立つと思った。

 そこで今回は、サクラ革命の返金案内を主教材に「有償石」「無償石(ボーナス石)」の違いを学んでみよう。
 

1.法律に基づく返金義務の違い

資金決済に関する法律第20条第1項の規定に基づき、「霊子水晶」(有償分)について下記の要領にて払い戻しをいたします。”
“払戻しの対象は「霊子水晶」(有償分)を円換算した全額となります。(霊子水晶1個=13.34円換算)”

 法律に基づき、返金(払い戻し)されるのは有償分のみ。
 つまり、サクラ革命においてサービス終了時点で霊子水晶(有償)を60個、霊子水晶(無償)を40個持っていたとしたら、返金されるのは13.34×60=800.4円ということだ。無償分がお金になることはない。

 これが、有償石と無償石にゲーム上の差がなかったとしても、運営側が購入時の表記として明確に分けている(分けておかないと困る)理由だ。有償石には返金義務があるが、無償石は位置づけとしてあくまで「オマケ」なので、返金義務がない。
 ゲームをふつうにプレイするぶんには差がなくても、法律上、そしてそれに基づくサービス終了時の返金対応には大きな差があるのだ。
 

2.有償石は1個あたり何円なのか?

 となると、次に大事なのは「有償石は1個あたり何円の価値があるとして計算されるのか?」である。サクラ革命では1個13.34円らしいが、これはどうやって算出しているのだろうか?

 たとえば、実際にはほぼあり得ないが「有償石1個100円! 有償石10個セットなら200円!」という売り方をしているゲームがあったとしたら、「え? けっきょく1個の価値は100円なの? 20円なの?」となってしまう。
 これだと、いざ返金の必要が生じたときに混乱が起きるし、最終的には(消費者が損しないように)1個あたり100円の計算で返金することになるので運営が大損する。20円で買われたのに100円を戻すわけだから。

 なので、ほとんどのソシャゲでは、有償石1個あたりの値段はどんな買い方をしてもブレが少ないように設計されている。
 


関連記事:ツナ缶1個あたりの価格を調査・分析する。[ラストオリジン]

 たとえば、ラストオリジン
 ツナ缶という課金アイテムがあり、最小単位(7個)で購入すると150円で1個あたり21.43円だが、20個370円だと1個あたり18.50円、300個3,180円だと1個あたり10.6円。一見すると、1個あたりの価格にはかなりバラつきがある。
 しかし、「+○個」の部分、つまりオマケ(無償分)を取り除いて有償分のみで計算すると、1個あたりの価格はほぼ21.5円前後で一貫していることがわかる。
 これなら、返金の際の揉めごとや運営側の大損のリスクが低い。もっとも高額な場合で1個あたり21.78円だから、21.78円×有償ツナ缶数を返金しておけば間違いない、ということになる。

 なお、1個あたり13.34円と返金規定を定めたサクラ革命は、有償石をもっとも高い場合で1個あたり13.3333…円で販売していた。
 なので、それを基準に端数を調整して13.34円にした、というわけだ。

 また、ゲームによっては「有償石○個+無償石○個」みたいな売り方をせず、何個セットであっても有償石のみを売っている場合もある(アイドルマスターシャイニーカラーズなど)が、これは多く買ったときの値引率が有償+無償方式よりも圧倒的に抑えられていることが多い。
 具体例を挙げると、先述のラストオリジン(有償+無償方式)ではツナ缶1個あたりの価格は買い方によって10.60~21.43円と2倍以上の開きがあったが、シャニマス(有償のみ方式。アプリ版)ではフェザージュエル1個あたりの価格は1.06~1.33円で約1.25倍にとどまる
 すべて有償石扱いということは、いざというときシャニマスは1個あたり約1.33円でユーザーに返金しないといけないわけで、そのリスクを考慮するとそもそもあまり大きく値引けない、というのは当然の話だ。
 

Ex.資金決済法を読んでみよう

 ソーシャルゲームの返金の話題になると、資金決済法が必ずと言っていいほど登場する(特に20条)。せっかくなので読んでみるのもよいだろう。
 今回は返金に主題を置いたのであえて触れなかったが、運営側から見た有償石・無償石の大きな違いとしては「供託義務の有無(返金用の最低限のお金をあらかじめプールしておく必要があるか否か)」などもあり、それについてももちろん法で明記されている。

資金決済に関する法律 | e-Gov法令検索
電子政府の総合窓口(e-Gov)。法令(憲法・法律・政令・勅令・府省令・規則)の内容を検索して提供します。

 よく「ソシャゲの課金(ガチャなど)は善か悪か」みたいな話題があるが、「そもそも、それを取り巻く法律がいまどうなっているのか?」をある程度知っておくのは、非常に有益だし有意義なことだ。ぼくも決して詳しいわけではないが、この手の話は好きなのでときどき読んでいる。
 こういう角度からゲームに詳しくなるのも楽しいので、興味がある人はぜひ勉強しよう。
 

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コメント

  1. 名無しのゲーマー より:

    …ブログ乗っ取られてません?

  2. 名無しのゲーマー より:

    前の記事との温度差で風邪引く

  3. 名無しのゲーマー より:

    でもゲムぼくさん即ドスケベスキンに変換するから関係ないじゃん。

  4. 名無しのゲーマー より:

    すいませんブログ間違えました

  5. 名無しのゲーマー より:

    稀に訪れるブログの賢者タイム

  6. 名無しのゲーマー より:

    真面目な内容の方が読者が心配し始めるのほんと笑う

  7. 名無しのゲーマー より:

    どこでいつもの調子の文章がでてくるのかと気になって最後まで読んでしまった(勉強になりました)

  8. 名無しのゲーマー より:

    賢者タイムでマジで賢者な人久しぶりに見ました

  9. 名無しのゲーマー より:

    おねいにーした後に書いた記事はだいたいこうなるんちゃうかな

  10. 名無しのゲーマー より:

    すみません、どこを縦読みしたらおっぱいとかおちんちんとかイチジク浣腸って書いてあるんですか?

  11. 名無しのゲーマー より:

    真面目に勉強になった

  12. 名無しのゲーマー より:

    なんかいつもと違う

  13. 名無しのゲーマー より:

    とても勉強になりましたが、PCで見ると画面右側の月間人気記事のトップ3がドスケベスキンフェスティバルとすなみな浜風なのほんと草

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