『みんなのどうぶつしょうぎ』を買った。子どもたちがほしいと言うので買った。
子どもたちはもともと、ボードゲームの『どうぶつしょうぎ』を知っていた。発展形の『ごろごろどうぶつしょうぎ』『おおきな森のどうぶつしょうぎ』も知っていた。保育園で遊んだことがあるらしい。これはそのゲーム化だ。
購入以来、子ども同士で対戦したり、「パパもやって!」と言われてぼくも一緒に対戦したりしている。子どもだましのゲームかと思っていたが、けっこう楽しい。思えばぼく自身、本来の将棋は駒の動かし方がギリギリわかる程度のド素人であり、こういうデフォルメされた入門用将棋ソフトとは意外と相性がよいのかもしれない。
せっかくほぼ毎日遊んでいるので、今回はこの『みんなのどうぶつしょうぎ』を世界の誰よりも真剣レビュー!
【良い点】
1.圧倒的コスパ
本作では、『どうぶつしょうぎ』『ごろごろどうぶつしょうぎ』『おおきな森のどうぶつしょうぎ』の3種類の将棋ゲームが楽しめる。
これらは元のボードゲーム版を買うと、3つで10,000円くらいする。しかも現在はどこのショップでも在庫わずかで、値上がりしていることもある。
しかし、本作は定価4,800円!しかもPS4版、スイッチ版ともに実売価格は少し下がっており、3,000円程度で買える。安い。安すぎる。
2.準備や片付けが不要、駒をなくさない、場所も取らない
駒を並べたり、遊んだあとに片付けたりの作業が必要ない。また、駒をなくす心配がない。保管に場所も取らない。もっと言うと、何度遊んでも駒や盤面が汚れることがない。子ども向けの玩具というのは常に紛失や破損との戦いであるから、それと無縁なのは本当に頼もしい。
これらは昭和生まれのおじいちゃんなら「駒を並べるのも勉強」「駒を手で直接触る喜びが」「片付けも遊びの一部で」などと嘆きそうだが、ぼくは合理主義なのでメリットしか感じない。
3.チュートリアルが親切
3種類それぞれのどうぶつしょうぎを初めて遊ぶとき、ルールや駒の動かし方のチュートリアルがある。よって説明書を読む必要はなく、すぐに遊び方がわかる。子どもはもちろん、子どもに付き合って遊ぶ大人にもありがたい仕様だ。
4.ステップアップ・ダウンが自由自在
3種のルールが収録され、それを気軽に切り替えて遊べるので、「ふつうのはもうカンタンになったから、『ごろごろ』をやってみよう」とか「まだちょっと『大きな森の』は難しかったかな?『ごろごろ』をやってみようか」とかが自由自在。
子どもの成長段階に合わせて遊ぶ内容を変えたいというニーズに完璧に答えてくれる。
【悪い点】
1.操作性が微妙
2人対戦中「のみ」おすそわけプレイ対応(対戦前や後には通常持ちに変えなければならない)点と、アナログスティックの感度設定が高く盤面上のコマ選択カーソルが動きすぎてしまう点が微妙。後者については、感度設定オプションを設けるか、マウスカーソル方式も選択できるようにすべきだったと思う。
2.盤面を回せない
盤面の見方は1P側が下、2P側が上で固定。2P側はつねに通常のどうぶつしょうぎとは逆の向きでプレイしなければならないので、子どもにやらせると慣れるまではけっこう大変。親子でプレイする際は、親が2P側に回ってあげるべきだろう。
せめて盤面を手番ごとにくるくる回せたり、90度回転させて横向きにできたりすると、けっこう違うと思うのだが。
以上である。
悪い点はあるにはあるが、良い点のほうが多い。希望を言えば、悪い点はいずれもちょっとしたアップデートで解決できるものであるから、ぜひ今後のアップデートに期待したい。
総合的には余裕で「買い」だと言える、『みんなのどうぶつしょうぎ』。ぜひ買おう。さっき、ごろごろどうぶつしょうぎで一回だけガチで5歳児に負けるという失態を犯したぼくだが、このゲーム自体に罪はない。5歳児に罪があるのだ。許さんぞ息子め。
コメント
負けてて草
「一回だけ」と強調してるあたりに本気で悔しい様子が感じ取れていい
社長にRTされてますよ