Amazonほしい物リストのギフトで、『ペンギンパーティ』というボードゲームが贈られてきた!
ありがとうございます! ペンギンのゲームだ! ペンギン大好き! かわいい!
これは、もともとリストには入れておらず、サプライズで届いたもの。
ざっと調べてみると、2016年版と2024年版があり、これは2024年版っぽい。ドイツ発のゲームらしい。
箱のサイズ感からすると、カードゲームっぽい気がするが……?
おお……?
なるほど。詳しいことはまだわからないが、やっぱりカードゲームだ。ペンギンたちが組体操のようにピラミッドを作り、どんどん上に乗って遊ぶというゲームらしい。
かわいい! とっても平和でほほえまし……
“乗れなかったペンギンはシャチのいる海に落ちてしまうので、気をつけてくださいね!”
怖すぎない? ピラミッドに乗せてあげられなかったときの代償が重すぎない?
シャチは海の食物連鎖における頂点であり、身長120cmのコウテイペンギンすらも丸呑みにすることで知られる。「気をつけてくださいね」でどうにかなるレベルではない。
とりあえず開封してみる。
中身は、ペンギンのカード5種類と、シャチのマークが描かれたシャチチップ。
ペンギンは色で種類も分けられていて、絵柄を見る限り、黄がイワトビペンギン、水がコガタペンギン(フェアリーペンギン)、赤がマゼランペンギン、紫がコウテイペンギン、緑がアデリーペンギンだ。緑だけ8枚あり、ほかは7枚ずつある。計36枚。
このゲームは2~6人で遊べるのだが、まずはルールを把握するために、説明書を読みながらひとりで軽く触ってみるか。
【基本的な進め方】
[1] よく混ぜたペンギンカードを、伏せた状態で各プレイヤーに同じ枚数配る。これが手札となる。
[2] 順番を決め、最初のプレイヤーが場に1枚のペンギンカードを出す。これがピラミッドの最下段になる。
[3] 次からのプレイヤーは、「最下段の、すでにあるカードの隣」に、好きなカードを置ける。最下段は最大8枚まで並べられる。また、最下段より上にもカードを置けるが、そのときは「すぐ下の段で隣り合っている2枚の中ほど」に、その2枚いずれかと同じ色のカードを置く。
[4] [3]を順番に行ってピラミッドをだんだん積み上げていき、置けるカードがなくなった人は脱落。その時点でまだ持っていた手札のペンギンはシャチに食べられてしまう。その枚数ぶんのシャチチップを手にする。
[5] プレイヤーの人数ぶん、[1]~[4]を繰り返し、最終的にシャチチップがもっとも少なかった人(ペンギンを多く生き残らせた人)が勝ち。
なるほど……? いちどやってみるか。
たとえば、こういう感じか。各プレイヤーが順番に置いていって、まず最下段に8枚のカードが並んだとする。最下段は8枚が上限なので、次のプレイヤーは2段目にカードを置かねばならない。
2手進んで、たとえばこう。
2段目以降は「その下にあるカードどちらかと同じ色」しか置けないから、紫の上に紫、黄の上に黄、みたいな感じになる。要は、同じ色で必ずつながっていないといけない。
さらに1手進んで、こうなったとすると……ええっと……
……あっ、そういうことか! このゲーム、単に色をつなげて積み上げるだけかと思いきや、めちゃめちゃ対戦ゲームとして奥深いぞ!
この状況で、いま自分の番だとしよう。
手札は、紫1枚、赤2枚、水2枚。このとき、置ける場所と色は……
こんな感じだ。AとCに水、Bに紫、Dに赤が置ける。
このとき、どこに置くべきかぜひ考えてみてほしい。じつは、A~Dのうち「正解」と言えるよい手がふたつある。
ヒントは、カードは全5種類で各7~8枚あり、自分が持っておらず場にも出ていないカードは当然ほかの誰かが持っており、カードは色がつながっていないと出せない(積み上げられない)ということだ。
となると……
まず、このようにCに水を置くのが正解のひとつ。
なぜかと言うと、こうすることで緑を封じられるからだ。最下段にあった緑は上を水と黄でふさがれてしまったので、もうどこにもつながれない。誰かが手札として持っているはずの緑7枚は腐ることが確定。かわいそうだが、絶対にシャチに食べられることになる。
これは、自分が緑を持っていないからこそできる攻撃であり、いわば攻めの正解だ。
次に、Dに赤を置くのも正解。これはいわば守りの正解。
なぜかと言うと、ほかのプレイヤーに赤を封じられる前に、自分の赤を1枚消化したからだ。Dの位置は赤のほか黄も置けたので、もし誰かに黄を置かれて赤を封じられたら、自分の手札の赤2枚は腐るハメになっていた。
ただ、この手はリスクもあり、ほかのプレイヤーに「あ、あいつは赤を消化したいんだな」と気づかれてしまいやすい。察しがよい人が相手だと、すかさず右端の3段目に黄を置いて、赤を封じてくる可能性もある。このあたりはプレイヤー同士の駆け引きが重要になるだろう。
なるほど……完全に理解!
これは、かなり頭脳派のゲームだな! 数学的思考力と、読み合いの力が試される!
ということは……当然ながら、勉強と人生の経験が豊富なほうが有利!
ぼく「君たち、新しいボードゲームをやらないかね」
娘「どんなやつ?」
ぼく「ペンギンでピラミッドを作ってシャチから身を守るゲーム」
息子「なにそれ」
娘「おもしろい?」
ぼく「たぶん、めちゃくちゃおもしろいよ。あ~、でもあれかな~、もしかしたら子どものほうが有利なゲームかも? 大人は厳しいかもな~負けちゃうかもな~」
娘「よし、じゃあやろう」
息子「勝つぞ~」
ぼく「ええ~怖い~負かされちゃうよ~ウワァ~」
むろん、これは油断させて罠に引きずりこむための演技である。本当は大人が圧倒的有利である。さらにぼくはルールの予習までしている。ぼくは子どもに社会の厳しさを教えるためならなんだってやる。
いくぞ! ボコボコにしてやる!
大人を甘く見るなよ! 社会を舐める前に辛酸を舐めろ!!
……
…………
ぼく「……置けるのありません。負けました」
息子「えっ、もう?」
娘「置きまーす」
息子「お~、じゃあここに緑かな」
娘「あっ、なんてことを!」
娘・息子「アハハ〜ウフフ〜」
ぼく「早く次のラウンドにいきません?」
ぼく「よし、新ラウンド! 開幕から最下段を黄色で固める作戦!」
息子「やば」
娘「ほかの色がつぶされちゃう」
ぼく「アッハハハハ」
今回、ぼくの手札は黄と紫に寄っているので、こうやって黄を早々に使えば、自分の手札を消化しつつ相手の邪魔もできて一石二鳥!
……
…………
ぼく「あの、すいません、誰か紫の隣に黄色置いてほしいんですけど……紫置けないんですけど……ぼく紫しか持ってないんですけど……」
息子「もう黄色7枚出てるからないでしょ」
娘「最初に自分でいっぱい置いてたでしょ」
ぼく「……じゃあ、もう、ないです……」
ボロ負けしたのだが?
娘「イエーイ! 勝った~」
息子「ええ~、1ポイント差か~」
ぼく「なぜこのゲームのチップってシャチなのかわかる? シャチは『海のギャング』の異名を持ち、海中では敵なしなんだよね。南極にいるペンギンといえばコウテイペンギンが有名でその身長は120cmほどもあるわけだけど、その巨大なペンギンの天敵のひとつがシャチなんだ。もうひとつはヒョウアザラシなんだけど。あと、このカードの赤のペンギンはなにかわかるかな? これはケープペンギンやフンボルトペンギンにもよく似て見えるけど、マゼランペンギンなんだよ。よく見ると胸に黒い線があるよね。フンボルトやケープは胸の線は1本なんだけど、マゼランだけは2本あるんだ。『2本あるから混ざらん(マゼラン)ペンギン!』って覚えたら覚えやすいかもしれないね」
娘「アイス食べていい?」
ぼく「はい、どうぞ」
こんなにむなしい知識マウントがほかにあるか?
コメント
肌寒くなってきたしお子様と楽しくお家でパーティーゲームする記事増えてほしい
>こんなにむなしい知識マウントがほかにあるか?
ゲムぼく。を毎日読んでると良く見る
ついにゲームで勝ってマウント取れないからって、知識マウント取ろうとしてるよ、涙出てきた
めっちゃ戦略性あって面白そうやりたくなるなー
ゲムぼく。ボロ負けシリーズ好き
どうしてゲムぼく。さんは毎度マウントを取った上で負けてしまうのか、我々はこの謎を解明すべく、むちむちジャングルの奥地へと歩みを進めた……。
ゲムぼくさんもシャチもペンギンが大好きだから、ゲムぼく=シャチ
シャチならペンギンが多く海に落ちてくれると嬉しい
つまりゲムぼくさんはこのゲーム弱いな!
ざぁ〜〜〜こ♡
知識マウントを早口で言ってる姿が目に浮かぶ
またゲムぼく。さんが息子さんたちに現実の厳しさを教えられている・・・
パパぼくボロ負けシリーズ大好き
これ実は協力しあってなるべく多くの色が残るように配置すると普通にピラミッド完成するんだよね、ただそれだと点差が出ないからいつ裏切るかor裏切らないか、勝つために攻撃に出るか協力して守りに入るかのジレンマが楽しいのよ
クニちー(ゲーム作った人ライナー・クニツィアの個人的な愛称)のゲームはジレンマが楽しいのが多いの
お子さんたち呼び出したタイミングでもうオチ読めたわ
ゲムぼく。が下手っぴなのかお子さんたちが上手いのか……
むちむちが足りないから負けたのでは?
やだ普通に面白そう
良いですね!
たてたフラグをきっちり回収する姿勢好きよ(笑)
いろんなゲーム見つけて教えてくれる父ちゃんええな
ルール予習時の配置可能枠にパースかかってるの芸が細かい
パパぼく。のペンギンボドゲ記事って最高じゃん
ご家族で楽しんでおられて微笑ましい記事ですね
アナログゲーム、毎年色々と出ていて面白いんですよねえ
「一緒にむちむちゲームをやる友達がいないよ〜」って
オチを想像しながらここを開きました
ペンギンに会いに行ってきます
探さないでください
お子さんたちが健やかにお育ちのようで毎度ほっこりします。
将来は一流のゲームプレイヤーになりそうだな。
パパぼくの全力で子供にぶつかっていくスタイル、尊敬できる
ゲムぼく。は友達がいなかったので一人練習がボードゲームにおいて大した意味がないことに気づいていないんだろうな
寒くなってきた中で心がほっこりあたたまる記事
第一感で七並べっぽいなと思ったらあってそう
毎度のことながら負けフラグビンビンですよ
むちむち成分が無ければ良いお父さんだ…