『片道勇者Plus』というゲームをSteamギフトでいただいた。ありがとうございます!
ギフトメッセージによると、
“全然ムチムチ要素はないのですが”
“世界樹お好きなら楽しめるんじゃないかな~”
“全然ムチムチではないです”
“全然ムチムチ要素なくてすみません”
とのことなので、ムチムチではないことと、ぼくが好きな『世界樹の迷宮』シリーズに近いジャンルらしいことと、ムチムチではないことと、ムチムチではないことがわかった。情報ふたつしかないじゃねーか。
さっそく起動してみると……
ちっさ! 画面ちっさ!!
画面中央に出ているちっちゃいウィンドウがゲーム画面である。たぶん解像度640*480くらいなのだと思うが、4Kディスプレイだとこういうとき大変だな。
幸い、ウィンドウの右下をマウスで引っ張ると拡大できたので、それで見やすくなった。
タイトル画面。
4:3の画面サイズやメニューのデザインだけ見ると、2000年代のRPGツクール系作品のような雰囲気があるな。ぼくもよく作った。
少なくとも、最近のゲームではない感じがする。2010年よりは前だと思う。
まあ、そのあたり実際どうなのかは調べればすぐわかるのだが、例によってぼくはSteamギフトでいただいたゲームは予備知識ゼロで遊ぶと決めているので、いったんそのまま進めていく。
タイトル以外は本当になにも知らないまま遊び始められる、というのはギフトでポンともらったゲームならではの特権だ。
最初の画面。キャラクターメイキングっぽいな。
名前を自由に入力して、クラス(職業)を選択して、特徴で好きなステータスを伸ばす、という流れ。
よくわからないので、ここは奇をてらわず素直に『騎士』という王道っぽいクラスを選び、特徴も無難そうなステータスを選んだ。
おっ、占い師が予言風にゲームシステムの説明をしてくれている。
くわしい意味はわからないが、これが「死んでもアイテムやスキルの一部を次回プレイに引き継げるよ」的な話だとすると、いわゆる「死にゲー」である可能性が高そうだ。
何度も死をくり返して、少しずつキャラクターを鍛えたりプレイヤーの腕が磨かれていったりするのだろう、きっと。
ゲームスタート!
騎士アクセラの冒険が始まる!
『片道勇者』というタイトルと、パッと見たゲーム画面の印象から、「『勇者30』のような制限時間があるタイプのRPGなのか?」となんとなく思ったのだが、どうやらターン制RPGらしい。
移動や攻撃など1アクションを行うたびに1ターンが進んでいき、元気度という満腹度のようなゲージもあるので、プレイ感覚は『不思議のダンジョン』シリーズにかなり近い。
“破壊の淵にのまれる前に、城を出て→へ向かってください。”
えっ、なにそれ!? そんなんあるの!?
あっ、だから画面の左端がなんか黒っぽいのか! 闇がどんどん西から迫ってきていて、これに自分がのまれたらゲームオーバーってことか!
おそらく、ほとんどの人がプレイ前に商品説明ページを読んで知るであろうことを闇にのまれ始めてから知るぼくである。予備知識ゼロのプレイはときにあまりにも危険である。
なるほど、なんとなくわかってきた。
これ、やはり、基本システムは『風来のシレン』など不思議のダンジョンシリーズにかなり近い。ターン制だし、元気度もあるし、ナナメ移動もあるし、おそらく死んで覚える「死にゲー」である点も同じだ。
しかし、違うのはフロア制ではなく、ひたすら東(右方向)に進み続けていくゲームである、ということ。
おそらく、西からの闇は2~3ターンに1マスくらいのペースで近づいてきているっぽいので、うまく移動すれば多少は寄り道できそうだが、来た道を戻るようなことはほぼできないだろう。
地形やマップを見ながらうまく動かないと、すぐ闇にのまれてしまう。しかし、地形やマップにばかり気を取られていると、アイテムを拾えなかったり敵に倒されたりするリスクがある。このあたりのバランスを取りながら、東へ東へ進んでいくのだろう。
しばらく進むと、あたりが暗くなった。昼・夜のシステムもあるのか!
ちなみに、昼・夜のシステムは、シレンシリーズではニンテンドーDS『風来のシレン4』で初めて導入された。当時はかなり賛否両論で2chなども荒れ、「へー、これはこれでけっこうおもしろい試みだなあ」と思っていたぼくはなんとなく肩身が狭く……なんの話かわからなくなってきたな。シレンシリーズの解説記事みたいになってしまった。
とにかく、『片道勇者』にも夜の概念があり、視野が狭くなる。
敵に接近されやすくなるので、アイテムをためらわずバンバン使って倒していくことが大事だ。
210km地点まで来た。魔王と遭遇するまであと半分らしい。
お金が貯まらず、装備はほとんど買えていないのだが、敵との戦闘はなんとか乗り切れている。「遠くから矢で削る」「剣を素振りして敵をおびき寄せる」といった『シレン』のテクニックがいくつか流用できるので、知識不足を技術でカバーしている形だ。
西から闇が迫ってくるという圧倒的な独自性のほかに「これは独特でおもしろいな」と思ったのは、重量(ペイロード)の概念。
道具のひとつひとつには重量が設定されていて、重量オーバーになると移動ができなくなる。持てる重さの上限はレベルアップなどで上がっていくようだ。
この手のゲームでアイテムを数ではなく重量で管理するシステムは、個人的には新鮮。
そして、プレイ開始から約30分……
ついに魔王と遭遇!
えっ、最初の難易度低めの世界とはいえ、初プレイでここまでサクサク来られたのけっこうすごくない!?
自画自賛しながら、魔王との決戦に挑む。
救援が来るらしいので、それまで時間を稼ぐ必要があるようだ。
へえ、じゃあ魔王から距離を取り続ければ安全……と思いきや、西に逃げると闇にのまれるので実質的に退路はなく、魔王に向かっていかざるを得ない。
なるほど、改めてめちゃめちゃよくできてるな、このシステム。まさに背水の陣。
少し考えた結果、回復アイテムを使いながら魔王の右側に回りこむことにした。
そうすれば、右方向に逃げ続けるだけで時間を稼げるようになる。
そして、救援(仲間)が到着!
仲間はオートで攻撃してくれて、仲間の攻撃でも魔王のバリア(結界)をはがせるので、かなり攻撃効率が上がる。
『覚醒』『グレートウォール』などのスキルを駆使し、アイテムも総動員しながら魔王を殴り続ける。
ただし、足を止めて殴り合っていると闇にのまれるので、適度に東へ進みながら殴る。
闇と魔王の両方を意識するのは大変だが、このゲームならではの感覚で楽しい。
そして、ついに……
魔王を倒した!
やった! 初プレイ、初クリアだ!
すごくない!? 完全に予備知識ゼロで始めてこれはけっこう自慢できるのでは!?
いや、もしかしたら詳しい人に「なに言ってんの? 難易度的にそれくらい当たり前なんだが」と言われてしまうのかもしれないが、個人的には自己肯定感が爆上がりしたのでこれでよしとする。
ぼくは瞬発力に欠けるのでアクションゲームは苦手なのだが、この手の思考力でどうにかなる系のゲームはわりと得意なのだ。だからいつもRPGとSLGばかりやっているのだ。
おっ、なるほど。
クリアすると伝説ポイントというのが溜まって、それで次回プレイに使えるクラスやアイテムを増やせるのか。これは楽しいな。
初プレイでも1周30分ほどでクリアできたので、慣れればもっとテンポよく周回を重ねられるかもしれない。どこまでやりこむかはわからないが、とりあえずいろんなクラスで遊んでみたいとは思ったので、今後も少しずつ周回プレイを重ねていこう。
『片道勇者』は、上記の公式サイトから「完全無料で遊べるフリーゲーム版」をダウンロードできる。
Steam版や、ぼくが遊んだ『片道勇者プラス』は有料。有料と言っても1,000円しないくらいなので、フリーゲーム版を遊んでみて楽しかったらサクッと買ってしまってもよいかもしれない。
総評として、RPGが好きな人、特に不思議のダンジョンのようなローグライクゲームが好きな人には、かなり相性のよいゲームだと思う。
ぜひやってみてください。でも「初プレイで余裕でクリアできたんだが?」という報告はぼくの自己肯定感が傷つくのでしないでください。
コメント
ムチムチはないかもしれないけどエチエチな姫様はいたよね
懐かしいな
フリーウェア版でもかなり遊んだのにPlusも夢中になって遊んだっけ
このゲーム、イベントが凝っているだけじゃなくてゲームバランスが巧みで自由度が高いのが好き
この作者の作品では定番の服を着られなくなる呪いとかへんてこな要素があったりして笑ったわ
でも青春時代丸々闇にのまれていたんでしょう?
おもしろそうなゲームだ!!
そしてこのゲーム同様ムチムチの地へ向かう道のりも片道というわけか…
この記事を読んで即、
片乳乳者(かたちちにゅうしゃ)とか考えた私には
ゲムぼくさんの毒が回っているのでしょう。
オータムセールぎりぎり間に合うように記事出してくれたの助かる(残り7時間しかないけど)
片道勇者はいいぞ(・ω・)psvitaで振り返りません勝つまではというタイトルでリメイクされてるけど、登場人物は片道勇者のほうが好き。ノベライズも去年でてたけど、ネタバレあるから全クリしてからのほうがよいかも。
steam版シレン5もまだクリアしてないダンジョンかなり残ってるけど
ローグライク大好物なんで早速買ってみるわ
難易度下げて俺ツエーも出来るし難易度上げて交通事故みたいなゲームオーバーにもあえるのが好き
シルフェイド幻想譚の作者って聞けば学生時代が暗黒だったフリーゲーマーに響くかも
ああ……また時間泥棒のゲームに
関係ないけど、おすすめの職業は勇者です!
懐かしいなぁ
闇の速度最大にして遊ぶのが好きだったわ
辛辣なコメントで草生えるのはげむぼくの良いところ
今回気に入ったらシルフェイド幻想譚もやると良いよろし
ムチムチなキャラはいないかもしれないがボンキュなキャラはいたよ
重量の概念のあるRPGというと『ハイドライド3』を思い出すオッサンです
両替機で金貨を紙幣に変えて軽くするとかあったなあ
コメント欄読んでココがゲーム関連のブログと言うことに気付いた。
片道勇者は良いぞ(片道勇者は良いぞおじさん)
この作者、ゲーム作るだけじゃなくて、当時RPGツクールと双璧をなしたWOLF RPGエディターの開発者でもあるんだなぁ。すごい!
片道勇者まじでおもろいので次回作もよろしく(宣伝)