バドミントンガールズの一生を振り返る。


出典:https://badmintongirls.com

 『バドミントンガールズ』という、DMM GAMES初のオリジナルプロジェクトがある。……いや、あった。
 2018年1月に華々しく発表され、ティザーサイトがオープン。ゲーム、漫画、アニメ、音楽など、さまざまなメディア展開がされる……はずだった。バドミントン題材作品の金字塔になる……はずだった。

 しかし実際には、バドミントンガールズは産声から約1年でその一生を終えた。死んだことも、そもそも生まれたことも知らない人が大半だろう。
 『ゲムぼく。』では発表当初からバドミントンガールズに「なんかハチナイ(八月のシンデレラナイン)と同じニオイがする」と期待を寄せており、注目していた。その成長を応援し、一生を見届けてきた。

 プロジェクト失敗、と言えばそれまでかもしれない。
 しかしそこには、確かにたくさんのチャレンジがあり、努力があり、想いがあった。それをなかったことにするのは違うと思う。

 今回は、知られざるバドミントンガールズの歴史を、ここにご紹介したい。
 

いなくなってしまった人たちのこと、ときどきでいいから、思い出してください。
バドミントンガールズの一生。

2017/12 公式Twitterがひそかにアカウント取得。

2018/01 1月11日、ティザーサイトがオープン。プロジェクト始動のプレスリリースも発表。各種ネットニュースなどで華々しく取り上げられる。

2018/02 2月9日、主人公・広瀬夏奈子のキャラクターデザイン&声優(柳原可奈子)が公開。待望の初情報として、多くのネットニュースが取り上げる。TwitterなどのSNSでも話題となるが、「柳原可奈子ってあの柳原可奈子?」「違うらしいよ」という話が9割を占めてしまう。

2018/02 2月22日、鳴瀬瑠依紗のキャラクターデザイン&声優が公開。初情報ほどのインパクトがなくなり、ここから途端にネットニュースで取り上げられなくなる。

2018/03 3月8日、名取茉莉愛のキャラクターデザイン&声優が公開。やはりネットニュースには無視されるが、キャラデザがやたらドエロいのでリツイートはたくさんされた。なお、この後も2週間に一度くらいのペースで、キャラクター紹介のツイートは続けられた。

2018/03 お披露目イベントが4/1に行われることが発表!会場はまさかの体育館(3331 Arts Chiyoda 体育館)でファンに衝撃走る。広報イベントかつ特段の客寄せ要素もないのに参加費有料(1,000円)でさらにファンに衝撃走る。

2018/03 e+で開始されたお披露目イベントのチケット予約がいつまで経っても売り切れになる気配がなく、ごく一部で逆に話題に。

2018/04 お披露目イベント当日。19:00開場の予定でしたが少し遅れますということが19:06に発表される。みんな「スタッフ・演者のほうが客より多いヤマダ電機状態になるのでは」と危惧していたが、ギリギリ客のほうが多くてひと安心。体育館のステージではしゃぐ新人女性声優たちとそれをパイプ椅子に座って見守る数十人のおっさんという父兄参観日みたいな絵面が爆誕。終了後、ファンたちが「楽しかった!こんな小規模なイベント初めて!」「死ぬほどグダグダでおもしろかった!」などとポジティブな迷言を残す。

2018/04 お披露目イベントと日を同じくして、本日からバドミントンガールズプロジェクトが本格始動することが発表される。まだ始動してなかったのかよというツッコミはありつつも、父兄らの期待高まる。

2018/04 お披露目イベントがネットニュースで取り上げられる。なんとYahoo!ニュースにも!内容はプレスリリースそのまんまだったけど、いいんだ!ついにバドガ(バドミントンガールズの略)の時代が来たぞ!

2018/04 4月19日、声優陣が出演する動画企画『声優バドミントン部』がスタート!「声優たちが実際にバドミントンを行い、その成長を動画で伝える」のが目的だとされ、ファンは「バドガの宣伝は!?ねぇバドガの宣伝はしなくていいの!?」と震撼した。この企画を通じて、スタッフのバドガ愛というよりはバドミントン愛が本物であることが明らかになった。いま思えば、この愛が日本バドミントン協会とかに届けばよかったのだが……

2018/05 5月17日、Twitterで4コマ漫画の連載がスタート。「隔週更新でスタート!」と元気よく始まったが、第2話でしれっと「不定期更新」と書き換えられていてファンはなにかを察した。

2018/08 メイン声優5人が『まけんグミフェス☆2018SUMMER』に出演。オリジナル楽曲を初披露!精鋭ファンがオタ芸で応援しようとするも、誰もどんな曲か知らなかったばかりにオタ芸の口上の真っ只中に歌い出しが被ってしまいグダグダになるというプチ事件が起きる。

2018/09 TGS2018(東京ゲームショウ2018)にバドガが出展!ステージ出演を果たし、ネット中継もされる。そしてここで、「Twitterフォロワー20,000人突破でゲーム化企画スタートします!」と大発表!ファンは「えっ!?もともとDMM GAMESのプロジェクトなのにゲーム化確定してなかったの!?」と驚愕!あとTwitterのフォロワー数3,000いるかいないかなのに20,000人をめざすという目標にまた驚愕!

2018/10 ラジオ関西で冠番組『#バドガ放送部』がスタート!10月下旬にはネットでも同番組の配信がスタート!

2018/10 10月30日、コミックNewtypeでコミカライズ『バドミントンガールズ』の連載がスタート!初めてストーリー性のある物語が描かれることにファンは狂喜した。ようやくバドミントンガールズの中身がわかる!

2018/11 声優陣による1stシングル『Smash!!!!!』がリリース。ただし販売はとらのあな限定で、配信などはなし。「これは奇跡が起きたらプレミアがつくのでは」とファンの間で話題になる。奇跡は起きなかった。

2018/12 コミカライズ『バドミントンガールズ』が第2話をもって突然の連載中止となる。ファンは死んだ。けっきょくバドミントンガールズの中身がわからない!

2019/01 漫画は突然死したが、Twitter公式は元気。声優による更新やスタッフの新年あいさつなどもしっかりあった。漫画が死に、Twitterフォロワー数も3,000ちょいからまったく伸びない状況で、動画と4コマ漫画とラジオだけがファンの心を支える。

2019/01 1月17日、動画『声優バドミントン部』が最後の更新。実質的な最終回を迎える。また、Twitterで展開されていた4コマ漫画も同日を最後に更新が途絶える。「次回の更新もお楽しみに!」と書いてあったのだが、いったいそのあと何があったのか……本来なら、前年1月11日のティザーサイトオープンから約1周年という晴れやかなタイミングのはずなのだが……

2019/03 ラジオ『#バドガ放送部』放送終了。新人声優たちは2クールを全力で駆け抜けた。がんばった。そしてこの時点で、Twitterフォロワー数は3,300程度。ゲーム化始動にはほど遠く、これをもって公式からの供給は完全に途絶えることになる。けっきょくストーリーなどの中身は最後までわからず、ファンの記憶に刻まれたのはヒマすぎてめっちゃバドミントンがうまくなった声優たちの姿だけだった……

 

 2019年3月28日、バドガ放送部最終回のお礼ツイートが、現時点での公式の最後の言葉だ。当初は「またいつかお会いしましょう!」を「またラジオ番組やりたいです!」の意味だと信じていたファンもいたが、そこから半年の音信不通に、我々は事情を察した。察することを余儀なくされた。
 ちなみに現在、一部声優のプロフィールの出演作品から『バドミントンガールズ』の名前が消される、という事象も出てきている。
 正式なプロジェクト終了宣言はまだ出されていないので、まだ望みを絶たれたわけではないが……うーん……

 でも、初のオリジナルプロジェクトとして、スタッフや声優たちの本気が、全力が、そこにあったことは確かだ。結果はともかく、その努力自体は評価されるべきだと思う。
 ひとつだけ、お願いがあります。いなくなってしまったバドミントンガールズのこと、ときどきでいいから、思い出してください。

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コメント

  1. ななし より:

    素敵だね¥150が哀愁を感じさせる

  2. 名無しのゲーマー より:

    日本で一番バドガに詳しい記事

  3. 名無しのゲーマー より:

    素敵だね

  4. 名無しのゲーマー より:

    奇跡が起きたらプレミアつくのでは → 奇跡は起きなかった
    が最高に草

  5. 名無しのゲーマー より:

    バドミントンガールズの記事はWikipediaにすら無いのでこの記事がガチで日本一詳しい可能性ある

  6. 名無しのゲーマー より:

    あー、これ終わってたのか
    一時期声優さんのラジオをアホみたいに聞いてたときに1〜2回聞いたなぁ

    うろ覚えだけど、バドミントンが裏の世界を牛耳ってるんだっけか

    そうかぁ、頑張りは感じてたからちょっと悲しいかな

  7. 名無しのゲーマー より:

    柳原可奈子がピークだったのか…

  8. 名無しのゲーマー より:

    アイマスとかみたいにゲームで売ってから声優をメインコンテンツにしろよ
    見切り発車すぎるだろ

  9. 名無しのゲーマー より:

    2019年9月5日現在:
    「バドミントンガールズ」公式@badmintongirls_
    フォロワー数3318

    樹村 綾人@ayato_writer
    フォロワー数3601

  10. 名無しのゲーマー より:

    さすがにこれは

    本編が始まってすらいない、ハチナイ以下

  11. 名無しのゲーマー より:

    声優さん達にギャラは出てたのかなあ
    新人の宣伝にとかでノーギャラだったりしそう

  12. 名無しのゲーマー より:

    生まれてすらいないのでは

  13. 名無しのゲーマー より:

    最後まで読んで、もう一度読み直したけど
    ゲーマー目線で言えば生まれてないのね、これ…

    面白い記事だと思うし、
    これを1年以上前からチェックしてたのは流石か

  14. 名無しのゲーマー より:

    奇跡はおきないから奇跡なんだよね・・・(合掌)

  15. 名無しのゲーマー より:

    twitterのタグ#バドガを見てみると違うゲームに乗っ取られている…

  16. 名無しのゲーマー より:

    バドガ 終了でググってもコロプラの方しか出てこない悲劇

  17. 名無しのゲーマー より:

    さりげなくヤマダ電機をdisる流れ好き

  18. 名無しのゲーマー より:

    バドミントンガールズそもそも知らなかったけど、とても分かりやすくまとまってていい記事でした。
    「バドミントンガールズ」で検索したら公式ツイ垢の次にこれが出てくる。

  19. 名無しのゲーマー より:

    一時期ちょっと楽しみだったのにDMM Gamesから私が離れている間に消えていたらしい。残念だ。結局どういうコンセプトだったのだろうか。消えていくゲームというのは哀愁漂うなぁ…

  20. G3 より:

    漫画は取材も調査もしていないことが明白な酷い漫画だった。
    試合が終わると「ゲームセット」って野球じゃねーっての。
    タンクトップで胸に校名入れるってバスケじゃあるまいし。
    学生バドミントンの規約にあるウェアの指定について読んでないよね。
    もう、何の競技を描いているのかワケわからないし、
    編集部も作画担当も、バドが別に好きなわけじゃないのがバレバレで。

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