必聴！『あの夏の記録』浪漫飛行をヘビロテする。[八月のシンデレラナイン]

　2019春に華々しくアニメ化されたものの、深刻な予算と時間の不足から来るシュールな作画にアニメファンは言葉を失い、ハチナイファンはゲームに逃避し、非ファンはそもそも観ていないので早くも誰も語らなくなったことでおなじみの『八月のシンデレラナイン』（通称：ハチナイ）。
　誰か語れよ！Blu-ray第1巻は発売中だし第2巻は9月11日発売だぞ！買え！！
　

TVアニメ「八月のシンデレラナイン」公式サイト

EDテーマ「どんなときも。」を収録したカバーミニアルバム『あの夏の記録(レコード)』の発売が決定！ 『あの夏の記録(レコード)』は、8月9日(ハチナイの日)に八月のシンデレラナイン Blu-ray 第1巻と同時発売となり

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　そんなハチナイでは、2019年8月9日、つまりハチナイの日に、ミニアルバムCDが発売された。
　タイトルは『あの夏の記録（レコード）』。記録と書いてレコードと読む。
　名曲J-POPのカバーアルバムになっていて、ハチナイ声優が歌う『どんなときも。』『青春ライン』『TOMORROW』『My Revolution』『浪漫飛行』の5曲が収録されている。
　『どんなときも。』『TOMORROW』は春のセンバツ入場曲になったことがあるし、『青春ライン』はおおきく振りかぶっての主題歌だしで、高校野球と縁が深い楽曲チョイスだ。
　

　Apple Musicで配信されていたので、さっそく聴いてみる。
　声優の歌にはあまり興味がなかったぼくだが、『からかい上手の高木さん』カバーソングコレクションがめちゃめちゃよかった一件以来、見方が変わった。これにもちょっと期待してしまう。

　で、聴いてみたらびっくりした。なんていうか、説明が難しいんだけど、びっくりした。
　どのようにびっくりしたかというと、「正直ふつうの4曲が続いたあと、最後の1曲だけ神すぎてびっくりした」のだ。
　最後の1曲とは、浪漫飛行のことである。
　

　ほかの4曲は、正直、なんとも言えない。通販サイトのレビューに「素人のカラオケレベル」という声が多くあったが、的を射ていると思う。悪く言いたいわけではなく、歌が本職でない人が原曲に忠実に歌おうとしたら、そりゃカラオケっぽい感じにならざるを得ないだろ、と思う。特に青春ラインは原曲に忠実であろうとする姿勢が顕著で、それがある意味「カラオケっぽさ」につながってしまっている。

　でも、浪漫飛行は異色だ。これはすごい。この1曲だけはみんな聴いとけと言いたい。

　まず、アレンジが明らかにほかの曲より大胆。原曲よりアップテンポかつ爽やか＆軽やかになっている。いかにも「青春！」という感じの曲調。
　さらに、この曲だけなぜか声優陣の歌がかなりうまい。ワクワクしながら聴ける。

　ぼくは音楽に詳しくないがカラオケマニアではあるのでその視点から考えると、まず、浪漫飛行はそもそも歌いやすい曲だ。音程が極めて取りやすい。
　さらに、このアレンジではサビでキーが少し上がるよう編曲されている。おそらく、声優陣がいちばんのびのび声が出せる高さに合わせているのだと思う。楽しそうに歌っているのが伝わってきて、こちらも楽しい。そしてこの編曲のおかげで、浪漫飛行のタイトルにふさわしくサビで「飛び上がっている」イメージが生まれ、見事な神曲に仕上がっている。
　

　Apple Musicのハチナイ関連曲も、気づけばずいぶん増えた。
　浪漫飛行は、すでにハチナイ曲のなかでトップソングランキング3位に入っている。1位の『世界でいちばん熱い夏』はゲーム主題歌、2位の『どんなときも。』はアニメ主題歌であり、その次にいきなり浪漫飛行が食い込んでいるあたり、やはりこのカバーアレンジが多くの人に評価されていることが推測できる。

　さあ、あなたがいまからやることは明確だ。
　Apple MusicでもAmazon Musicでもなんでもいいから「ハチナイ」と検索し、浪漫飛行を聴くだけでよい。ハマって再生しまくってハチナイに多くの収益をもたらすだけでよい。なんならCDを買っていただいてもぜんぜん構わない。むしろ買え。
　そしてそのままの勢いでゲームのハチナイを始めるとなおよい。むしろ始めろ。ハチナイが生きて3周年を迎えられるかどうかは君の財布にかかってるんだぞ！