『ピカブイ』を買ってみて。いましか出せない実験作に感謝。[ポケモンLet’s Go!]


 ついに発売された、『ポケットモンスター Let’s Go! ピカチュウ』『ポケットモンスター Let’s Go! イーブイ』(以下『ピカブイ』)。
 我が家はイーブイのほうを買った。おもに、4歳の娘&息子が協力プレイするのを後ろで眺め、セリフの意味やわざの効果についてときどき説明してあげる、という形で一緒に楽しんでいる。
 

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 ピカブイはいわゆる「対戦ガチ勢」などに向けたゲームではないことは発売前から明らかだったが、完全にライト層や子どもだけに向けたゲームでもない。プレイしてみると、ポケモンシリーズの転換点になりうる壮大な実験作だと感じた。
 シンボルエンカウント方式。野生ポケモンとのバトルなし。即捕獲できゲット成功で手持ち全員に経験値。投げ放題に近いモンスターボール。それゆえに早いレベルアップ。CP表示の導入。手持ちポケモンはポケモンセンターに行かずとも随時入れ替え可能。2人プレイ可能。2人プレイ時は2人ともトレーナーとのバトルに参加でき、2対1で戦える。
 しかし一方で、ストーリーやマップは忠実に初代ポケモンを再現。ポケモンに特性がないのも初代と同じ。いまどきのゲームにしては珍しくオートセーブ機能がなく手動でレポートが必要。

 総じて、ゲームボーイの最古作『赤・緑・青・ピカチュウ』とスマートフォンの最新作『ポケモンGO』のエッセンスを抜き出し、約20年の時代差を超えた融合が図られている。「最新の解釈で初代を作り直すとこうなるんですけど、どうですか?」という、ゲームフリークからの提案を見たような気持ちだ。

 結果として、「初代以来20年ぶりにポケモンに触れる人」でも「ポケモンGOしか知らない人」でもすんなり遊べる『ポケモン』ができた。すごいことだ。
 逆に、「すべてのポケモンを知る人」は過去に例のない手触りに疑問や違和感を覚えてしまうだろうが、それはそれでいいのだと思う。そうなること前提の実験作だと思うから。
 

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 また、おそらく、このタイミングで初代(ピカチュウバージョン)のリメイクが行われたのは、単に『ピカチュウ版の発売から20周年だから』とか『ポケモンGOで新規層が増えたから』とかだけではない。
 

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出典:厚生労働省 平成30年我が国の人口動態(平成28年までの動向)
https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/dl/81-1a2.pdf

 厚労省の人口動態調査によれば、まず、2016年調査における初婚率は男女ともに25~29歳がボリュームゾーン。
 20年前に園児~小学生であり、『ピカチュウ』バージョンを含む初代ポケモンを夢中になってプレイしたであろう層は、2010~2015年あたりでけっこうな数が結婚しているはずだ。
 

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出典:厚生労働省 平成30年我が国の人口動態(平成28年までの動向)
https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/dl/81-1a2.pdf

 次に、結婚から第1子誕生までの期間は約2.42年である。
 たとえば、2010年に結婚したとしたら2012~2013年に子どもが生まれ、2018年のいま、その子は5~6歳。ぼちぼち小学生、というくらいだ。

 すなわち、いま日本には「園児~小学生のころに初代ポケモンを夢中になって遊び、いま園児~小学生の子どもを抱えるアラサー」が極めて多く存在するのだ。我が家もドンピシャでそれだ。
 その人たちにとって、あるいはその親子にとって、今回の『ピカブイ』はとてつもなく魅力的なゲームだろう。大人は20年前の自分を思い出しながら、子どもは20年前のお父さんお母さんを想像しながら。Joy-Conを分け合い、肩を並べて、一緒にポケモンを遊ぶことができるのだから。

 つまり、ピカチュウ版20周年やポケモンGOからの流入といったシリーズ事情から見ても、日本という国の社会状況から見ても、『ピカブイ』は作られるべくして作られたというか、逆に「いましかない」タイミングで世に出された作品であったと言える。
 

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 ぼくが園児~小学生のころは、お父さんお母さんと共通言語で語れるゲームは非常に少なかった。ゲーム&ウォッチやパックマンは存在こそ知っていたけど、中身は当然触れたことがなかったし、マリオやドラクエは長く続くシリーズではあるけど、作品ごとに内容が根っこから違うので話が合わない。また、そもそも親がゲームになじみきった世代ではなかったことも大きい。大人と子どもの間には、けっこうな壁があった。

 でも、いまの子どもたちにはポケモンがある。20年の壁を超え、親子が対等に、まるで友達のように語り合ったり競争したり協力したりできる『ピカブイ』がある。

 これって、なんて幸せなことなんだろう、と思う。
 ポケモンというコンテンツに、このタイミングでの初代リメイクに、ニンテンドースイッチという機種やピカブイという最新作に、感謝したいと思う。
 本当に、ゲームってすごい。技術の進化ってすごい。つまり……

 かがくの ちからって すげー!

コメント

  1. 名無しのゲーマー より:

    体験会のレビューを見て買いました。
    ストーリーも初代と微妙に違ってて楽しいです。まだ序盤ですがライバルがいいやつですし。

  2. 名無しのゲーマー より:

    ポケモンの ちからって すげー!

  3. 名無しのゲーマー より:

    言語選択のあとに漢字とひらがなの選択があったのはそういう意味もあったのかな
    オチも上手い良レビューでした

  4. 名無しのゲーマー より:

    なんて、まともな内容なんだ…..。下ネタがどこで出てくるかビクビクしてたぞ….?

  5. 名無しのゲーマー より:

    親子で楽しめるっていうのはやっぱいいね。
    自分は変化を楽しんでプレイできたし、若い子たちも1からカントーをまわるとなると結構長い時間たのしめる。…ネット対戦という廃人要素を限りなく薄くしたのは英断だったと終わってみて思った。

  6. 名無しのゲーマー より:

    イチジク浣腸ガチホモブログで、厚生労働省のグラフを見るとは思わなんだ。子供とやるであろう、二人プレイの感想もぜひ知りたい。

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