息子「これすごいよ。見ながら、くるくる回してみて」
ぼく「え、これ? このレンズみたいなやつ? これを回す……?」
ぼく「おお~! 色が変わる! 白黒っぽくなる! 偏光レンズってやつか!?」
息子「これでメガネ作ったら色が見えづらい人が見えるようになるとかありそう」
ぼく「あまりにも発想がすばらしすぎる」
というわけで……
またも、東京都の上野公園にある、国立科学博物館にやってきた!
常設展のチケットが余っているので、今度こそそれを消化するためである。
まずは日本館B1Fにある軽食屋『くじら亭』でお昼ご飯を食べ、館内をうろつくことに。
カレーライス(850円)がシンプルながらたいへんおいしくておすすめである。
国立科学博物館はとにかく広く、まともに見ていると1日では見終えることができない。前回は地球館を2/3見たくらいで終わってしまったので、今回は地球館の残りと、日本館を見て回ることにした。
どの展示も楽しく、遊び感覚で学べるような体験型コンテンツもたくさんある。これで大人630円、高校生以下無料なのは本当にすごい。
そして今回、あらゆる展示のなかで個人的にダントツでおもしろいと感じたコンテンツがあるので、これをぜひ紹介したい。
それは、地球館の2F『科学技術で地球を探る』コーナーにある……
『地震波シミュレータ』だ!
調べてみたが、これは2015年7月に株式会社ゼロユニットらが開発・納品したものらしい。
ひとことで言うと、「6人対戦型 地震観測&震源地推理ゲーム」である。
ゲームとしてめちゃくちゃよくできていて、「これ、まあ量産は難しいんだろうけど、全国の科学館に置いてほしいな。なんなら1プレイ100~200円くらい取っても大人気だぞ」と思った。
まず、プレイヤーは専用の椅子に座り、決定ボタンを押してエントリーする。
6人対戦なので、6人まで座れる。各プレイヤーは記号(●の数)と色で区別される。
エントリーが終わると、ランダムでステージが選ばれる。
関東、東北などいろいろあるが、今回は九州の別府ステージになった。「別府ステージ」なんて言葉ここでしか聞かなさそう。
ここから本格的にゲーム開始!
まずは、観測所選択フェイズ。観測所選択フェイズってなんだよ?
マップ上に観測所が白い点で表示されているので、そこに自分のカーソルを合わせて決定ボタンを押す。これは早押しなので、好きな観測所があったら早めに選んだほうがよい。好きな観測所ってなんだよ?
なお、操作は決定ボタン(右側)と、トラックボール(左側)で行う。
トラックボール、ひさびさに見たな。たしかに操作性と耐久性のバランスを考えると、トラックボールは最適だな。くるくる回すの楽しいし。
続いて、地震発生フェイズ。
プレイヤーが座っている椅子が実際に揺れるので、揺れを感じたら即座にボタンを押す。
ボタンを押すと、押した時間、つまり「その観測所が地震を観測した時間」が記録されていく。
当然ながら、観測所が違えば揺れ始めるタイミングも違うので、観測時間は場所によりバラバラ。
全観測所での記録が完了すると、震源地推定フェイズに入る。
これは、各観測所での記録時間を手がかりに、「おそらくこのあたりが震源地ではないか」というポイントを推理して、トラックボールとボタンでピンをセットする、というもの。
なんだこれ! めちゃくちゃおもしろい!
子どもたちが誰に言われずとも「あっちよりこっちのほうが早いから、たぶん、この観測所とこの観測所の間らへんの、ちょっとこっち寄りの……」みたいな推理を繰り広げていく! 60秒しかないので大人でもけっこう難しい!
単純に推理ゲームとして遊びつつ、「地震は震源地から広がっていく」という原理と「原理を利用してどう震源地を推定するのか」という論理が、教科書よりもはるかに直感的かつ深く理解できる! なんだこの神ゲーは!
推定が終わると、正解発表フェイズ。
「最も遠い観測所から順に、地震が伝わる速度で円を広げていった交点が震源地と推定できます」と考え方が説明されたあとに……
実際に、各観測所から順々に円が広がっていく。
すべての円が交わる点は……
そこか!
今回のシミュレートの震源地は、大分県の別府市あたり!
これをふまえて、各プレイヤーが推定した地点との誤差が発表される。
誤差が少ないプレイヤーほど、より正確な観測・分析ができたということになる。
で、最後に、答えがすべて見えた状態で、地震がもういちど再現される。
仮にこれだけをいきなり見せられたらよくわからないだろうが、ゲームを通していろいろ体感したり考えたりしたあとなので、全員「なるほど!」となる。「あ~、だから震源地あそこじゃなくてもうちょっとこっちだったのか!」みたいな気づきを得られる。
日本は地震大国なので、常日頃から地震を意識し、備えておくことが大切だ。また、いざというときに正しい情報を冷静に得るために、地震について正しい知識を身につけておく必要もある。
その点で、この地震波シミュレータはすばらしい。ただ遊ぶだけで意識も知識も大幅にレベルアップするし、全身を使って学んでいるので座学だけよりも忘れづらい。
1プレイの所要時間は、おおよそ5分程度。
かなりおもしろいし、やると知識が身につくので「次はもっといけそう!」と思えて何度も遊びたくなってしまうが、後ろに待っている人がいたら交代しよう。
息子「へ~、P波とS波。じゃあゲームで来たのはP波か」
ぼく「攻略情報みたいなノリで展示見て知識身につくのすごいな」
娘「あと何回かやりたいな~」
ぼく「次、一緒にやっていい?」
娘「よし、対戦しよう」
という感じで、繰り返し遊んだ結果……
日本館見る時間なくなっちゃった……
遊んでカフェで休憩して終わりになっちゃった……
コメント
良いですね。
突然の良ゲー紹介記事
楽しみながら学べるのは正に神ゲーである証拠。大人でも普通にやりたいと思えるもん、これ
これはやってみたい。ゲーミフィケーションっていいね!
面白そう!遊んでみたい!
いい大人が1人で行っても大丈夫かな!!
科博は、研究してる先生たちのディスカバリートークも面白いですよ!
休みの日だけですが日によって内容が違い、先生たちの研究を色々わかりやすく説明してもらえます
というわけで、もっかい行きましょう
えっめっちゃ楽しそうやりたい、自分達が観測所の役割をしたり正解見た後に再度地震を再現したりでめっちゃ勉強にもなりそう。
もしこれが対戦ゲームだったら
「揺れとは関係なくボタン押したろ」ってなって破綻するなとか考えちゃう
シミュレータと銘打って協力する雰囲気を作ってるのは実際大事
科博今こんなんあるの!?
めっちゃやりたい
これはもうリピーターズパスに行っちゃうべきだな。
日本館も素敵な展示沢山あるので機会があれば是非。
休日いつも子供達で満席のゲームだ!子供達を押しのけるのも忍びないのでやったことはなかったのですが、目茶苦茶面白そうですね。今度やりたいです。
科博はいい大人が一人で行っても楽しいですよ。あちこちにある体験型アトラクションのレバーやボタンを押しまくりましょう。マジで楽しいですよ。
自分はかつて恐竜展目当てに行き、特設展と合わせて地球館と日本館見て一日かかりました。途中で水分補給を忘れずに(一敗)
めっちゃいい情報だから知り合いの子持ちにシェアしようと思ったけど他の記事思い出してやめた…
博物館って季節に1回以上行くようならもう年パス買っちゃったほうが安上がりなんよねえ
これはちょっとやりたすぎるな……と言う地方民の嘆き
仕事なり旅行で行くことがあったら、是非とも寄らねば
地震ゲーだけ過ごす旅行とは一体?
科博はほんとに子供から大人まで楽しめますよね
建物がかっこいいのも好きポイント
上の方が触れられてた研究員?の先生方のお話は少し大人向けかもしれませんが、こちらもとても面白いのでおすすめです
>「別府ステージ」なんて言葉ここでしか聞かなさそう。
ゲムぼく。の情報でしか知らないけど、アリスギアアイギスにはありそう
今の博物館って体験系の展示多くて楽しいよね
揺れ始めのタイミングで押さずに他プレイヤーの推理を
>「別府ステージ」なんて言葉ここでしか聞かなさそう。
「がんばれゴエモン」シリーズならきっとある…!?
めっちゃ面白そう
でも家じゃなくて現地でやるから良いんだろうな
コメント>休日いつも子供達で満席のゲームだ!
科博は何回か行ったことがあるが、マジでそう。大人の俺は触れる機会がない…。平日に行くしかないか…。
日本館の方がお子さん向きな気がする。たぶん地球館と同じかそれ以上の時間を費やすと思う。
マネケン食うとるやんけ!
マネケンはいちばん美味くて高カロリーなワッフルなので国民の義務おやつにすべき
読んでたらカレー食べたくなったのでカレー食べに行ってみたいな
めっちゃ面白そう
もっと子供たちといろんな所にお出かけしろ
科博はいいぞおじさん「科博はいいぞ」
科博はまじで時間足りなくなるよね…楽しすぎて
息子「これでメガネ作ったら色が見えづらい人が見えるようになるとかありそう」
ゲムぼく。「あまりにも発想がすばらしすぎる」
読者「あまりにも発想がすばらしすぎる」
その年齢でそういう人達がいると認識出来てるだけでもすごいのに……
授業で都道府県すらあまり覚えられなかった人が
桃鉄にハマって都道府県と県庁所在地や特産品などをほぼ覚えた人がいるように
ゲームとして楽しく遊んで学べるってのは知識を得る・深める上でかなり大事よね
この手のゲーム、ついついハマって気づいたら他のところ見に行く時間がなくなっちゃうの、よくあった
これやったことあるけどホント面白い
面白いんだけどまわりが子供ばかりだから何度もやりづらいのが玉に瑕