いくぞ、エルフェルト! 基本に忠実に、ありのままの太い太ももで!
相手が浮いたら……
チェーン・ロリポップ!
密着状態を作れたら……
投げて!
ロマンキャンセルで追撃!
相手が大技で突っ込んでくることが読めたら……
ジュガント ダ パルフェーオ!
ああーーーーーーー!
太ももふっと~~~~! 好き~~~~!!
……という感じで、ランクタワー10Fにやってきた!
ぼくは対戦格闘ゲーム『フトフトフト フトフット』(別名:ギルティギア ストライヴ)をプレイしている。
太ももの太いキャラたちが太もも最太の座を巡って争うゲームで、オンライン対戦の強さを示すランクタワーの適正階層も「F(フトモモ)」という単位で管理されている。下は1Fから上は10Fまであり、10Fがもっとも太ももが太い。なんとその上には「天上界」という、天を貫くほど太い太ももを持つ猛者たちが集う場所もあるらしい。
ちょっと戦ってみたが、やはり10Fはとても強いプレイヤーが多い。12試合やってみたところ、4勝8敗で大きく負け越した。
たぶん、そのうち9Fに落ちて、しばらくは8~10Fあたりを行ったり来たりする感じになるのではなかろうか。いまの実質的な適正階層はまだ9Fか、せいぜい9.5Fという感じだろう。
とはいえ、天上界を除けば最高階層にあたる10Fへの初到達は、ひとつの節目とは言えそうだ。
ぼくの最終目標はエルフェルトの太ももを太陽より輝かせることであり、10Fだの天上界だのは小さな通過点に過ぎないわけだが、目標に近づいているという意味では喜んでもよいと思う。
2023/12/10にゲームを購入し、初めて本格的に格ゲーに触れてから約50日。プレイ時間にして38時間。けっこう遊んでいる。
で、わりと珍しいと思うのだが、ぼくは攻略情報は見ないし人の話は聞かないしで、かなり好き勝手にプレイしている。なぜならぼくはエルフェルトだけを見ているし太ももが揺れる音だけを聞いているからだ。忙しいのだ、ぼくは。
そんななかで、「エルフェルトの太ももを輝かせるために」と思って、プレイし始めたころに作り、改善しながらずっと更新し続けているものがある。
それが……
練習リストだ!
【練習リストのルール】
[1] オンラインマッチで見たり、トレーニングモードで思いついたりしたいい動きを、なるべく小さく具体的に、目標として書く。
[2] その動きを練習したあと、実戦(オンラインマッチ)でそれを無意識に2回出せたら「覚えた」と判定してクリアマークをつける。
ポイントは、「なるべく小さく具体的に」と「無意識に2回」。
いきなり壮大な目標を掲げても達成できなくてつまらないので、ちょっとがんばればできそうなくらいに小さくし、できたかどうかわかりやすいよう具体的にして、達成感を味わいやすくする。
実戦では、「やるぞやるぞ」と意識が奪われて他がおろそかになると意味がないので、出すべき場面で反射的に出せるのが理想だと考えた。1回だけだとまぐれかもしれないので、2回をめざす。
そして、この50日間で、このリストでチェックがついた項目、つまりできるようになったことは60個に達した。単純に考えると、1日1個は着実に成長している、ということになる。
我ながらめちゃくちゃがんばっていると思う。格ゲー初心者でもこんなにがんばれるのだということを知ってほしいし、その動機が太ももだということを知って震えてほしい。
そこで、できるようになったこと60個のリストを、習得順にずらっと大公開!
きっと上級者の人が見たら「そんなのリストにしなくてもできるだろ」と笑ってしまうようなものも含まれているのだろうが、ぼくにとってはひとつひとつがかけがえのない成長記録だ!
クリア | No. | 内容 |
---|---|---|
○ | 1 | ガトリングコンビネーション(近S→S→HS→HS)を出し切る |
○ | 2 | フォルトレスディフェンス |
○ | 3 | ダッシュボタンでダッシュ |
○ | 4 | 空中ダッシュJSで近づく |
○ | 5 | 空中ダッシュJSからガトリングコンビネーション |
○ | 6 | しゃがみHSからチェーン・ロリポップ |
○ | 7 | ボンボン・ショコラで相手の背後に回る |
○ | 8 | MissシャルロットをS版・HS版混ぜて牽制する |
○ | 9 | カウンターヒットを見てからチェーン・ロリポップ |
○ | 10 | チェーン・ロリポップの最後にロマンキャンセルしてガトリングコンビネーション |
○ | 11 | 相手ダウンからの起き上がりに合わせて近Sを当てる |
○ | 12 | ボンボン・ショコラからめくりJS |
○ | 13 | めくりJSからガトリングコンビネーション |
○ | 14 | 大きいカウンターヒットを見たらチェーン・ロリポップの「やります!」を3回、小さいカウンターヒット以下なら2回 |
○ | 15 | チェーン・ロリポップをガードされているのを見たら「決めます!」で距離を離す |
○ | 16 | チェーン・ロリポップを終えた瞬間にロマンキャンセルしてもう1回チェーン・ロリポップ |
○ | 17 | チェーン・ロリポップを終えた瞬間にロマンキャンセルしてガトリングコンビネーション |
○ | 18 | 空中MissシャルロットをS版・HS版混ぜて牽制する |
○ | 19 | 相手の空中ダッシュをJSで落とす |
○ | 20 | ウォールブレイク明けの相手の覚醒技を読んでガード |
○ | 21 | 相手の空中ダッシュを前Pで落とす |
○ | 22 | 前P対空からしゃがみHSで追撃 |
○ | 23 | しゃがみK→しゃがみダストを当てる |
○ | 24 | チェーン・ロリポップからロマンキャンセルでしゃがみS→しゃがみHSで相手を浮かせてもう1回チェーン・ロリポップ |
○ | 25 | 前方ジャンプから突進と見せかけて後方空中ダッシュMissシャルロット |
○ | 26 | 後方ジャンプから空中Missシャルロットと見せかけて前方空中ダッシュJS |
○ | 27 | Sをギリギリ届く距離から当てる |
○ | 28 | 空中Missシャルロットを相手の背面に当てて前方からSで挟み撃ち |
○ | 29 | Missシャルロット(お手入れ不足)をギリギリ届く距離から当てる |
○ | 30 | チェーン・ロリポップ→ロマンキャンセル→Missシャルロット(お手入れ不足)で相手を壁際まで運ぶ |
○ | 31 | 壁際にいるとき相手のコンボの切れ目にジャンプして空中ダッシュで逃げる |
○ | 32 | ウォールブレイク明けに覚醒技 |
○ | 33 | 相手ダウンからの起き上がりにヒットするタイミングでボンボン・ショコラを置く |
○ | 34 | チェーン・ロリポップを「やります!」で止めて投げ |
○ | 35 | ボンボン・ショコラから空中ダスト |
○ | 36 | バックステップで攻撃を避ける |
○ | 37 | 前歩きで近づく |
○ | 38 | 攻撃を外すかガードされるかして反撃されそうなときにロマンキャンセルしてもう1回攻撃 |
○ | 39 | 相手の攻撃をフォルトレスディフェンスでガードして距離が離れたらジャンプで逃げる |
○ | 40 | しゃがみHSをガードされたのを見てガード(攻撃を止める) |
○ | 41 | しゃがみHSをガードさせて相手の無敵技(例:ソルのヴォルカニックヴァイパー)を誘ってガードしてカウンター |
○ | 42 | 相手の飛び道具(例:カイのスタンエッジ)を見たらボンボン・ショコラで避けながらJSでカウンター |
○ | 43 | 相手の攻撃をガード直後にロマンキャンセルで反撃に転じる |
○ | 44 | 投げ後にしゃがみHSで追撃 |
○ | 45 | 投げ→ロマンキャンセル→しゃがみS→しゃがみHS→チェーン・ロリポップ |
○ | 46 | 相手の高さのある置き技(例:ポチョムキンの迫るバリア、アクセルの竜巻)を2段ジャンプで飛び越える |
○ | 47 | 相手の投げを読んでジャンプでかわしてカウンター |
○ | 48 | 起き上がりに一瞬フォルトレスディフェンスしてからジャンプで相手の投げをかわす(ファジージャンプ?) |
○ | 49 | ダッシュから加速のついたしゃがみHSを当てる |
○ | 50 | ダッシュで相手の迎撃を誘ってバックステップで避けてSかしゃがみHSでカウンター |
○ | 51 | ダッシュで相手の迎撃を誘ってジャンプで避けてJSかJHSでカウンター |
○ | 52 | ダッシュガードで相手の攻撃を防ぎながら近づく |
○ | 53 | 壁際にいるとき相手のコンボの切れ目にしゃがみK→しゃがみダストを当てて転ばせてボンボン・ショコラで壁際を入れ替える |
○ | 54 | 相手の起き上がり無敵技を読んでガードしてカウンター |
○ | 55 | 壁際にいるとき投げで壁際を入れ替える |
○ | 56 | ワイルドアサルトを当てる |
○ | 57 | ワイルドアサルト→近S→S→しゃがみHS→チェーン・ロリポップ |
○ | 58 | 相手のバックステップを読んでダッシュ投げ |
○ | 59 | 青サイクバーストをガードされないように使いたいと思った瞬間から一瞬待って使う |
○ | 60 | 自分がダウンから起き上がった瞬間に覚醒技 |
未 | – | 相手の青サイクバーストを読んでガード |
未 | – | 前P対空成功を見てからロマンキャンセルで追いかけてガトリングコンビネーション |
未 | – | 前HSでウォールブレイク |
未 | – | 前HSからボンボン・ショコラ |
未 | – | 覚醒技でウォールブレイク |
未 | – | 相手をフォルトレスディフェンスで突き放した瞬間に覚醒技 |
未 | – | 投げ抜け(相手の投げを読んでダストボタン) |
未 | – | 相手の覚醒技開始演出中に覚醒技(暗転返しと言うらしい) |
未 | – | 溜めダストアタックからの空中コンボを4HIT以上させる |
未 | – | 溜めダストアタックを当てる |
未 | – | 相手が空中にいるのを見てからロマンキャンセルで跳んで空中投げ |
未 | – | 相手の空中ダッシュを空中投げで落とす |
未 | – | 壁際にいるときディフレクトシールドで相手を突き放す |
60個もあるが、たぶん、ひとつひとつはとても平凡なことだ。
これは、かなり意図してそうしている。「練習すれば誰でもできる」と言えそうなレベルにまで分解しないと、格ゲーが初めてかつ苦手なぼくは実践できないと思ったからだ。
No.3の「ダッシュボタンでダッシュ」が最たる例だ。99%の人から「そんなんボタンひとつ押すだけだろ」と思われてしまいそうな内容だが、ぼくはそれすらあやしかったのだ。ついつい方向キーで走ってしまう。
そんな状態から始まって、「きょうはダッシュボタンを2回も押せてえらい! エルフェルトの太ももは太くてえらい!」と自分とエルフェルトをホメて、毎日楽しく遊びながら成長してきた。
そして、この平凡な60個は、たぶん、とても価値のある60個だ。
これは個人的な意見だが、たとえば「200個のすごいテクニックを知っているが精度が低い人」と「60個の基本しか知らないが精度が高い人」が戦ったら、後者のほうが強いと思う。
上級者やプロの世界に行ったらわからないが、少なくとも初心者~中級者くらいの世界においては、知識自体に価値はあまりなくて、「あたりまえのことをあたりまえにできる」価値が非常に高い気がする。
カーブやスライダーの握り方を早くから知っている人はもちろんすごいが、ふつうの握り方しか知らないけど安定してストライクを投げられる人はもっとすごいよね、みたいなことだ。
この考え方は、今後もしばらく変わらないと思う。
いつか行き詰まるときが来るかもしれないが、それはいまではない。まだいける。
目先の勝ち負けにとらわれず、自分の小さな成長に気づいてあげて、自分をホメてあげて、楽しく遊び続けるだけでよい。
それだけでいいのだ。難しいことは考えず、基本的なことだけでいいのだ。
特別なことなんてしなくていいし、特別になろうなんて思わなくていい。
なぜなら……
エルフェルトの太ももはすでに特別だからだよ!!
ああああ~~~~~!!
コメント
すごく堅実にかつ実直にゲームに向き合っるんだなあと思ったところでこれだよ!!!
いい話を自分で台無しにしていかないと気が済まないのか
太もも狂いでさえなければ全格ゲーマーに読んで欲しい記事
でも太もも狂いなので誰にも読ませたくない記事
私も大体9、10階にいるけど、デフォルトカラーのエルフェルト見るとゲムぼくかと思って一瞬怯んでしまう。番外戦略は卑怯。
ゲムフェルト(ゲムぼくのエルフェルト)の太ももは太い
ダッシュすら出来ない人間が50日でここまで来るのは凄いを通り越してちょっと怖さすらある
タスクを60個も網羅して地道にこなすなんて普通できないSUGOI
これがむちむち愛か
あんたは偉い
>ぼくは対戦格闘ゲーム『フトフトフト フトフット』(別名:ギルティギア ストライヴ)をプレイしている。
原型が無さ過ぎてパワーで笑かしにくるのやめろ
相変わらず、基礎をおろそかにせず対戦後の冷静な自己分析を欠かさず、ブログで報告することにより客観性も養うと言うゲームプレイヤーの鑑なんだけど
対戦格闘ゲーム『フトフトフト フトフット』などと言う一般人には意味のわからない奇声を上げるたりするから性質が悪い
こんなふうに目的に沿った目標を細分化して立てられる人憧れる。自分は明後日の目標立てて迷走しがち。げむぼくさん。すごいな
〉その動機が太ももだということを知って震えてほしい。
自己分析のお手本ですよ
ゲムぼくは一生フトモモって言い続けてるけど、実際キャラデザのモチベへの影響ってデカいよな
鉄拳やってるけどキャラが好みだと無理なく続けられれる
ゲムぼく。さん、この記事太もも部分が英訳されてない…?
太ももの音が海を越えてない…?
リスト自体に書いてあることはかなり基礎的だし、対戦動画見ていてもすごく複雑なコンボをやっている印象もないから基礎って大事なんだと思ったので基礎練しっかりします。
良いこと言ってるはずなんだけどな〜
凄くいい記事だと思ったけどコメント少なくて驚いた
普段の記事と読者層が違う…?
「友達をつくる」もタスク分解してリスト消化したら、天上界つく頃にはワンチャン一人くらい友達できるんじゃない?
お疲れ様です。
“思わざれば花なり。思えば花ならざりき”……。
「『特定の動きを意図せず行えるようになれ』なんてどう正否を確かめるの?」と一瞬驚きましたが、そもそも確認用のリプレイ機能がありましたし「適切な食事マナーを教わり育つことのできた日本人の大半は、食事中にわざわざ『箸を使って食事するため、箸を持った利き手の指先をどう動かしているか』いちいち考えたりしない」と思えば納得でしたね。
格ゲー初めての人がこういうやり方でここまでできるようになりましたってかなり貴重なデータだと思う…思うんだけどムッチムチが強すぎる…
ふともものために凡事徹底を続けられる異常者
けれど俺はイノの太ももを愛するよ
>オンライン対戦の強さを示すランクタワーの適正階層も「F(フトモモ)」という単位で管理されている。
これもう、このブログ内の公式設定ってことでいいんじゃないかな
すごすぎ。天才。むちむち。
ゲムぼくさんのギルティ記事前から読んでるけど徹底して自責思考なのが凄いんだよな
相手やキャラのせいにする発想が無い
すっっっごい良記事なんだけど、常人が真似できる内容じゃなくて初心者の参考にならない不思議な記事
才能と努力がすごくてびっくりする
ほんとにあの対人ゲーム弱いことでおなじみのげむぼく。さんですか?
ゲムぼく。さんのギルギア記事は(過剰な太ももへの愛は別にして)全ての格ゲー初心者に読んで欲しい内容なんだけど、格ゲー初心者が実践するにはハードル高いんだよなあ
これだけストイックにタスクを積んでいける人間はそういないのよ
初~中級どころかむしろプロのが「あたりまえのことをあたりまえにできる」ことの価値が跳ね上がる
どうしてかというとあたりまえがまだあたりまえでなかったときにそれを最初に発見して使いこなした人達がプロと呼ばれるようになって、そのプロがやってることを中級が真似してあたりまえになっていくので、基本的なことこそ実はプロの勝つためのロジックそのものであるため
知識自体には価値は無くて当たり前を当たり前にできる事が大事
真理すぎて俺にクソデカカウンターヒットしてしまう
目標をもって(ふとももを輝かせる)プレイしてる人はこんなに真剣になるんだなと感服した
目標を細分化して達成度を可視化するってところは大谷のマンダラメソッドに似てるのに
どうしても大谷と同列に並べたくない
本格的にやったのが初めてなのにこれは凄い
スト6しかり、最近の格ゲーはリプレイで得られる情報量多いし、それを上手く使える人は強くなる
プロゲーマーもリプレイは見ろ、と言っているし
それをめんどくさがってる自分が停滞しているのは当たり前なのだ(自戒
ジオヴァーナも相当良いフトモモ持っているはず…露出してくれれば……
本当に楽しそうに遊んだ記録を拝読して、つい触りたくなって、調べたら対応ハードが無かったので何か古そうなやつの移植版をこっそり買うという大回り道をしてしまった。
後悔はしてないがきっかけがこのブログなのもあってなんか恥ずかしくなってきた。楽しい。
『フトフトフト』で単純な連呼かと思わせておいてからの『フトフット』で変化を付けつつ太い脚を強調する文章力が太いな