
十二神将(じゅうにしんしょう)がひとり、南南西の守護神アニラ!
なんと、このたび!

超絶強化されました!
やったね!

ぼくは対戦格闘ゲーム『グランブルーファンタジーヴァーサスライジング』(略称:GBVSR)でアニラをメインキャラとして使用している。日本最大の大会であるEVO JAPAN 2025にもアニラで出場した。
理由はもちろん、初心者向けで使いやすいから……

ではなく、本人がむちむちだし召喚する羊がもふもふでかわいいから!
空の平和とおやつの羊羹のために戦うむちもふ十二神将、アニラ! かわいいね!
ただ、アニラはGBVSRをやりこんでいる上級者の多くからは「あんまり強くない」という評価を受けていた。「弱キャラ」とまで言うかはともかく、「少なくとも強キャラではないのは間違いないよね」という感じ。ぼくはキャラの強弱を語れる腕前には達していないし、ぼく自身はアニラを使ったときがいちばん強いので、なんとも言えないが。
そんなアニラが、ついに!

出典:https://rising.granbluefantasy.jp/news/detail/?id=sb_cnm61wy
2025/10/15(木)で大幅調整!
今回、ゾーイ、ユエル、アニラの3人が強化されたのだが、なかでもアニラは破格!

“アニラは、通常技の使い勝手やアビリティの性能を見直し”
えっ!? 通常技とアビリティって、ほぼ全技では!? すごい!
すごいけど、冷静に考えるとこれって全技に調整の必要があったってことでは!? アニラ、もしかしてぜんぶ弱かったのか!?
ぜんぜん気づかなかった! いちばんむちもふでかわいいから最強だと思い込んで使っていた!
いったい、どれくらい強くなったのだろうか?
よし……

いまこそ、持ち前の研究力を発揮するとき!
アップデート前(Ver 2.22)にあらかじめアニラの全技を録画しておいたので、アップデート後(Ver 2.30)と比較してみよう!
■ダブルアタック
“攻撃判定を上方向に拡大しました”

ホントだ! 2段目が空中の相手にも当たりやすくなっている!
この差はかなり大きい。以前は、1段目をヒットさせて「あ、これは2段目が当たらなさそう」と思ったら急いで色即是空(→+R1)などを出す必要があったが、いまはとりあえず2段目までボタンを連打しておいてから状況を見て色即是空でいいので、ゆっくり入力できる。
ダメージが増えるうえに、ミスが減る調整。ありがたい!
■遠距離立ちH
“硬直を3F減らしました(硬直差-12F→-9F)”

硬直、つまり攻撃後のスキが3F(フレーム)減っている。
並べて比較すると、ジャンプに移行するタイミングが早くなっていることから明らか。

静止画で見ると、これくらいの差がある。Ver 2.22が硬直の終わり際のときに、Ver 2.30はもうジャンプに移行している。
これは要するに、ガードされてしまっても反撃されるリスクが減ったことを意味する。いままで、アニラは中距離からの牽制手段はスキの大きな技が多かったので、気軽に撃っていける技が手に入ったのは大きい!
■しゃがみH
“出始めの攻撃判定を上方向に拡大しました”

パッと見はほとんど変わっていないが、攻撃の高さがちょっとだけ増している。

これは、高さそのものと言うより、相手の空中攻撃とぶつかったときにアニラ側が勝ちやすくなったのが重要。地味だが、ものすごい強化ポイント。
しゃがみHはいわゆる対空攻撃なのだが、いままでアニラのそれは見た目のわりに攻撃範囲が狭く、対空攻撃を出しているのに相手の空中攻撃に負けるということが多々あった。なのでぼくは色即是空での対空を好んで使っていた。
が、これならいけそう! しゃがみHでの対空を練習するぞ!
■牙羊乱舞
“発生を遅くしました(15F→19F)”
■牙羊乱舞(追加攻撃)
“発生を早くしました(15F→11F)
※「牙羊乱舞」から「牙羊乱舞(追加攻撃)」は連続ガードとなります”
“ヒット時の浮きを高くしました”
“空中やられ時間を増やしました(20F→30F)”
“コンボリミット値を2→3に変更しました”

今回の最重要強化! 牙羊乱舞(がようらんぶ)が狂ったように強くなった!
牙羊乱舞は、×ボタンひとつで出せるアニラ固有の特殊技。薙刀をぐるぐる回して連続攻撃し、最後に×をもう1回押すとキックでフィニッシュ。トリプルアタックからつながるので、○→○→○→×→×だけでそこそこ強いコンボが成立し、アニラが初心者向けキャラたる理由のひとつになっている。
これがなんと、ヒット時の浮きが高くなってやられ時間が延びたことにより、壁際なら牙羊乱舞のフィニッシュからもう1回拾えるようになった! つまり、トリプルアタック→牙羊乱舞→トリプルアタック→牙羊乱舞ができる! ○→○→○→×→×→△→△→△→×→×だけですさまじいダメージ! アビリティ(必殺技)を使わないコンボとしては全キャラ中でも屈指の性能に! もちろんアビリティを絡めればもっとダメージを伸ばせる!
強すぎてびっくりする。い、いいのか……!? こんなかわいいキャラにこんな強さまで持たせてしまっていいのか……!?
■駆けよ、もふもふ!(H)
“硬直を4F減らしました(全体動作51F→47F)”
“3段目ヒット時、相手のヒットストップを4F減らしました
※硬直の調整と併せて硬直差に変更はありません”

攻撃後のスキが軽減された! 見るからに次の行動が早くなっている!
いままではスキの大きさからさすがに遠距離戦でしか撃てなかったが、状況しだいでは中距離戦でも使ってよさそうな性能になった。
先述の遠距離立ちHの強化もそうだが、今回のアニラ強化は中距離戦で相手にプレッシャーを与えるものが多い。アニラにはもともと「足払い(↓+×)のリーチが最長」という個性があるのだが、それ以外にも中距離戦の選択肢が増えたことで楽しさが増し、足払いもさらに輝く!
■前途羊々(L)
“移動速度を速くしました”

アニラの攻めの要である突進技、前途羊々(ぜんとようよう)。そのL版、つまり「弱」版。
これがちょっとだけ速くなった!

こんな感じ。これは開幕の距離から撃った場合の例だが、ヒットするのが数フレーム早くなったのがわかる。
もともと弱攻撃のわりには突進が速めで相手にとってガードしづらかっただけに、より強くなった! 突撃しまくれ!
■前途羊々(M)
“発生を早くしました(30F→26F)
上記の影響で意気羊羊への派生タイミングも4F早くなっています(最速発生38F→34F)”
“移動速度を速くしました”

前途羊々のM版、つまり「中」版。羊にゆっくり乗るので動き出しが遅いが威力は高い。
これは、動き出しが早くなり、さらに速度も上がった!

静止画で見ると、相手にヒットするタイミングがかなり変わっていることがわかる。
このスピード感なら、相手の意表を突くことも充分に可能。遠距離から瞬時に攻め込めるようになったので、実質的にアニラの機動力が上方修正されたと言ってよい。高速むちもふ突進で相手を翻弄だ!
■飛羊乗雲(M)
“移動開始を遅くしました(10F→14F)”
“移動速度を速くし、最大移動距離を長くしました
相手を飛び越えたときはブレーキが発生します”

今回の最重要強化その2! いまいち使いどころのなかったM飛羊乗雲が大化け!
まず、移動距離が大きく伸び、開幕距離から使った場合に相手を飛び越すほどになった。
さらに、「飛び越えたらブレーキがかかる」という仕様追加が極悪。相手の背後に急降下するので、いわゆる「めくり」攻撃が確実に当たるうえ、着地が早くなるのでその後の行動も早い。
つまり……

こういう「めくり打撃」もできるし、

めくり打撃と見せかけての高速着地投げもできちゃう!
かなり強いブレーキがかかるので、投げが通る間合いに必ず着地できる。やりたい放題すぎる!
■飛羊乗雲(U)
“ダメージを900×2→1100×2に変更しました”
“発生を早くしました(27F→22F)”
“空中ヒット時、地面バウンドを少し高くしました”

奥義ゲージを使用するわりに、発生が遅く相手にガードされやすいので使う機会があまり多くなかった、飛羊乗雲のU版。これが大幅強化!
なんと、ダメージが増え、発生が早くなり、追撃もしやすくなるという全強化を受けた。逆にいままではなんだったんだ。

特にわかりやすいのが発生の高速化で、5F、つまり0.085秒も早くなった。これは相手からするとガードがかなり難しい。
もともとアニラにはリーチの長い足払いがあるので、相手は基本的にしゃがみガードをしなければならない。しかし、上から来るU飛羊乗雲を警戒するなら、相手は立ちガードをしなければならない。というわけで、奥義ゲージが50%以上あるときのアニラが相手に与えるプレッシャーはかなり大きくなった。むちもふアニラ、上から来るか? 下から来るか?
■羊瀾怒濤
“出始め2F間の攻撃判定を上方向に拡大しました
※近距離ヒット時の演出に移行しやすくなっています”

やっと来た、この調整! これはホントに待望!
ピンチ時のみ奥義ゲージを100%消費して出せるアニラの解放奥義、羊瀾怒濤(ようらんどとう)。威力6,000の最強技なのだが、空中の相手にほぼ当たらないという弱点があった。そのせいで、あえて威力4,500の奥義である金牙神然(きんがしんねん)を撃たざるを得ないシチュエーションが多かった。
これが、上方向に攻撃判定が拡大されたことにより、全段ヒットしやすくなった!

いままで、「南南西の守護神、アニラ! いざ、参る!」と口上を決めておいてから突進がスカッと空振りして背後から反撃されて終わるという悲しすぎる試合がけっこうあったのだが、それがだいぶ減りそうだ。十二神将のリーダー格の面目躍如!

もともと持っている強みとの相乗効果も併せて、文句なしの大幅強化を受けたアニラ!
あとはこのハイスペックぶりを使いこなせるように練習あるのみだ!
そして今回、フレーム単位で録画を見ていて気づいたことがあるのだが……

アニラのモーションは超かわいい!
フレーム単位で見ないとわからないポーズや表情もたくさんあるぞ!

飛羊乗雲の発動直前、やる気満々の羊に「おお……?」となるアニラ!

前途羊々で羊が思ったより速くてびっくりするアニラ!

もふもふ羊のかわいさに顔がぱぁっと明るくなるむちむちアニラ!

ビカラを雑に踏んづけるアニラ!

むちむち! もふもふ! かわいい! 強い! すごいぞアニラ!!





コメント
>アップデート前(Ver 2.22)にあらかじめアニラの全技を録画しておいた
なんで?(純粋な疑問)
牙羊乱舞は本当に化けましたよね
かなり戦えるキャラになったと思います
急に攻略Wikiより詳しくなるじゃん
アニラ使った事ないけど
飛羊乗雲(M)が凄い強そうに見える
めくりだから2H対空もスカせる可能性ある?
>すごいけど、冷静に考えるとこれって全技に調整の必要があったってことでは!? アニラ、もしかしてぜんぶ弱かったのか!?
否定できないのが悲しい所…
ビカラを雑に踏んづけるアニラ好き
ビカラはやられ顔が似合うね♡
いつも初心者向けに専門用語を噛み砕いて説明して下さるので助かります。
アニラ使ってみます。
TOTSUGEKI!(羊)
>飛羊乗雲の発動直前、やる気満々の羊に「おお……?」となるアニラ!
この画像の表情がかわいいことに気がつけました。ありがとうございます。
アプデ前の全技を録画してるのは研究熱心の域を越えてるのよ
プロゲーマーとか攻略サイト運営者とかがやる領域なのよ
と思ったけど、よく考えたらコンビニ飯の増量キャンペーン前に対象商品を全部計測する人だったわ
前後の比較と検証大好きマンだったわ
比較があってわかりやすい!
こういう検証結果って見てるとワクワクするよね!
そいえばバニーガーデンのパンツ検証してるくらい検証大好きマンでしたね。
連続でGBVSR記事だ!
アニラ強化点分かりやすくて助かる
検証のために犠牲になってるビカラすき
未プレイなんですが、前途羊々(M)の乗るとことか、投げ?の逆さ回転ジャンプとか良いですね。
初めてアニラを見たときの、すっごいもふもふでかわいい!! って気持ちが思い起こされるかわいいモーション
エルフェルトのアプデ記事の時も思ったけど
ゲムぼくさんが格ゲー界隈に来てくれて本当に良かった
こんなに細かく検証して分かりやすく記事にしてくれる人他にいないよ
本題と関係無くて恐縮なんだけど
>ぼくはキャラの強弱を語れる腕前には達していないし、ぼく自身はアニラを使ったときがいちばん強いので、なんとも言えないが。
この姿勢が本当に偉いと思った
そりゃ上手くなるわ
ゲムぼくさんの分析も当然すごいが、ゲームのキャラ調整がいかに大変かが垣間見える記事だな……開発者って本当すごいわ
この人、普段の記事と違って格ゲーマーとしてはものすごく健全なんですよ…
他人の評価に左右されない格ゲーマーの鑑
獣人の女の子は羊が一番かわいいと思ってる
格ゲー情報ブログとして毎回普通に有用なの何なんだ
逆にお仕置きを食らったバザラガさんはどれだけムチムチだったんだ…
U版の飛羊乗雲って最初は攻撃判定もなくただ飛んでいく技だったんですよね…
本当に何だったんだあれ
やだ・・・この人、全部を録画、スクショしてる・・・!!!
ゲムぼく。さんの研究の姿勢すごすぎて本当に尊敬
自分はコンボもフレーム単位のあれこれもよくわからないけどモーションのコマ送り鑑賞だけは欠かさずにいたギルおばなので、アークゲーのキャラクターのモーションがどこをとってもこだわりたっぷりであることが広く世に伝わってくれるのも嬉しいです
あらかじめ全技を録画しておいたので比較してみよう! って、それはもうプロ編集者とかそういうレベルだよ!?
ファミマの商品が急に増量されることに備えてデータを取っておく習慣が生きた形だな…(そんなことはない
百k…U飛羊乗雲のダメージが上がったということはつまりよりむちむちになって体重が増えたということ。このままアップデートを重ねていけばその体重と肉圧で相手を地面ごと破壊できるようになり大会使用禁止キャラとなる日もそう遠くないだろう。
みたいなことが書いてあると思ったのに別に全然書いてなかった
比較用に全部モーション撮っておくのはまだわかるんだけど対空技はちゃんと相手を飛ばせてるシーンを撮ってるのが芸が細かくて偉い
羊さんおてて短くてかわいい
ゲージ50も使うんだから空中からでも自在にケツを降らせるようにすべきだった
弱中強がLMH表記なのに気づかす、遠距離立ちHとかしゃがみHが卑猥な言葉に見えてしまった