
東京駅から京葉線(けいようせん)に乗り、約20分。

葛西臨海公園駅で下車。

ここが……

葛西臨海公園!
息子「観覧車ある」
ぼく「ホントだ。しかもけっこう……いや、かなりでかいな」
調べたところによると、『ダイヤと花の大観覧車』という名前で、117mもあるらしい。これは日本で2番目の大きさ。ちなみに日本一は大阪のEXPOCITY『OSAKA WHEEL』とのこと。

葛西臨海公園は、東京ドーム約16個ぶんもの広さを誇る大規模公園。
ぼくのような田舎者は「東京ドームみたいな東京ローカルのものでたとえられてもわかるわけねぇだろ! 広島市民球場でたとえろ!」といつも憤慨しているのだが、広島市民球場はもうないので泣き寝入りすることにする。

そして、この緑豊かな公園のなかをしばらく歩いた先にあるのが……

今回の目的地、葛西臨海水族園だ!

(あとで観覧車から撮った写真)
なんかすごい場所にすごい形で存在している!
スーパーロボットアニメだったら絶対ここから主人公機が出てくるやつ!

遠くにディズニーランドがうっすら見える!
ぼく「ほら、あれディズニーじゃない? なんかそれっぽい建物とかあるよ」
娘「ホントだ! シンデレラ城が見える! すごい~!」
ぼく「すごいね! これもう実質ディズニーランド行ったことになるんじゃない?」
娘「ならねぇよ」
ぼく「ごめんなさい」

海のなかにあるような立地の葛西臨海水族園は、入口から入ってエスカレーターで下に降りて行くだけで、まるで海にもぐっているかのような不思議な感覚が得られる。

全国の多くの水族館がそうであるように、葛西臨海水族園も、地元の魚や世界中の魚を集めた展示がたくさんあるし、

さまざまな知識が得られる資料系・体験系の展示もある。
ちなみに、北極と南極の違いに関する展示があり、北極点の平均気温は-18℃、南極点の平均気温は-50℃というのは「へ~、そうなんだ!」ととても勉強になった。「たぶん南極のほうが寒いよな」ということはなんとなく想像がつくが、そんなに違うとは思わなかった。
そんななかで、全国の水族館にけっこう行っているぼくが「これはすごい」と思った屋内展示は……

ここだ!
黒と白のペンギン……のように見えるかもしれないが、

これは、ペンギンではなくウミガラス!
前に国立科学博物館の『鳥展』で標本は見たが、生きている個体は初めて見た! かわいい!

ウミガラスは2025年7月現在、アクアマリンふくしま(福島)、新潟市水族館マリンピア日本海(新潟)、葛西臨海水族園(東京)でしか飼育されていないらしい。激レアだ。
見た目はペンギンにちょっと似ているが、おもに北半球に生息しており、空も飛べる。ペンギンは南半球に生息していて空が飛べないので、ぜんぜん違う。
でもかわいいことは同じだね! 空が飛べるのにもちもちふわふわでかわいいね! お空が飛べるから世界のどこにでももちふわデリバリーできちゃうね!

同じ水槽に、エトピリカもいるぞ!
エトピリカもかなり珍しくて、日本では5館くらいにしかいない。野生では世界規模で見るとたくさんいるが、日本には北海道のごく一部にのみ少数生息している。

海鳥なので、お腹をぷくぷくにふくらませてバタ足で泳ぐぞ!
かわいいね! 人類もみんなこれくらいのお腹になったらいいのにね!
さらに、葛西臨海水族園がすごいのは、水族「館」ではなく、水族「園」であること。
言葉として厳密な定義はないが、「動物園」「植物園」のように、「園」と名前がつく施設は屋外の展示が充実していることが多い。
そして、葛西臨海水族園も例外ではない! 広くて風通しのよい立地を活かした、半屋外~屋外の展示がたくさんあるのだ!

たとえば、屋根つきの半屋外にやたらと広い池のような水槽があり、このなかをさまざまな魚が泳いでいるのだが、

これは、時間帯によって潮が満ち引きする水槽!
満ち引きに応じて、魚たちの暮らし方も変わるらしい。実際に日光や海風が入ってくる半屋外で、リアルな展示が見られる! おもしろい!

展示水槽を上から見下ろし、飼育員さんがエサやりや掃除をしているようすも見られる、バックヤードっぽい展示もある!
ふつう、バックヤードのようすは「バックヤードツアー」みたいな人数制限ありの有料プランだけで見られることが多いのだが、誰でも飼育の裏側を覗けるのはかなり珍しい。ここも半屋外で、海風が心地よい。

……ん? これは……?

カニだ! ちっちゃいカニ!
チゴガニといって、この葛西エリアによくいるカニらしい。こういうのも半屋外の、葛西の自然に近い環境で飼育されている!

なんか両手をパタパタ上げてる! なんだこれは!
資料によると、これは求愛行動の一種らしい。目の前には誰もいないが、誰に求愛行動をしているのだろうか。ひとりで毎日インターネットに向かって愛を叫び続けているぼくみたいだな。急に親近感が湧いてきた。

そしてそして、いちばんすごい屋外展示がここ!
明らかにほかと一線を画す広さを用意された、特別感あふれるエリアは……
ぼく「あっ、これペンギンだ! ペンギンの匂いする! ペンギンの匂いだよこれ!」
娘「こわ」

ウオオオオオオオオオ!!

ペンギンだァァァァーーーー!!
めちゃめちゃ広い! そしてめちゃめちゃいる!!

これは……フンボルトペンギンだ!
フンボルトペンギンは日本でいちばん多いペンギンで、クチバシの周りがピンク色なのが判別ポイントだ! もともと暑いところに生息するペンギンなので、日本の暑い夏でも屋外飼育が可能なことも特徴だ!

優雅に泳ぐむちむちボディ!

日光を浴びて輝くもちもち背中! ぷるぷるお尻!

階段を下りれば、下から覗き込むこともできるぞ!
えっ、いいんですか!? こんなセクシーなまんまるお腹を下から覗いてもいいんですか!? 逮捕されないんですか!? なんていい時代なんだ!

魚を食べるようすも見られる!
ペンギンは生き延びるために適度に脂肪を蓄えることが重要なので、ご飯をいっぱい食べる動物だぞ! えらい! あなたも見習え!

なんて……なんて素敵な空間なんだ……

ところが、ペンギンエリアはこれで終わりではない!
よく見ると、網で仕切られた区画があって、そこには……

体長30cm程度の、小柄なペンギンが!
フェアリーペンギンだ! 珍しいペンギンで、日本では6館くらいでしか見ることができない!
そんなレアペンギンが、

なんかすごい数いる!
フェアリーペンギン自体はほかの水族館でも見たことがあるが、こんなに数がいるのは初めて見た。葛西臨海水族園は、日本でも有数のフェアリーペンギン繁殖に力を入れている施設らしい。ここで生まれ育った個体もたくさんいるようだ。
たとえば……

あっ、あれは……

幼鳥(ようちょう)だ!
雛というほどではないが、まだ成鳥になりきっていない、大人と子どものあいだくらいのフェアリーペンギン! もっふもふのよっちよち! 超かわいい!

プールで泳ぐ大人たちに追いつこうと、ペタペタ歩く幼鳥フェアリー!
かわいすぎる! なんだこの生物は! 生きているだけで魅力的なのに、一生懸命に前に向かって歩いている! 我々人類も見習うべきだ!

ザブーン!
幼鳥フェアリーは無事にプールに到達して、大人たちと合流できていた。かわいいね。まだ羽が大人になりきれていなくてもふもふなのでうまく泳げないのだが、がんばっていた。すごいね。我々なんていい大人になっても世間の荒波を泳ぎ切れていないのにね。
さらに、じつは葛西臨海水族園には、ほかにミナミイワトビペンギンとオウサマペンギンがいる。ただ、彼らは暑さに弱いので、夏のあいだは表に出ていない。涼しい季節になれば、フンボルトやフェアリーと同じく外で見ることができるようだ。
フンボルトとフェアリーだけでもすごいのに、まだペンギンがいるなんて! これは冬にまた来なければ! 複数回行くいい理由ができてラッキー!

というわけで、さすが水族「園」を名乗るだけのことはある!
ここにしかない屋外展示が多数で、大満足だった葛西臨海水族園!
そしてこの葛西臨海水族園、ある意味で最大の驚きが……

入園料が大人700円、小学生以下無料ということだ!
そんな安いことある!? コンビニでお弁当とお茶を買っただけで800円を超えるこの時代に、子どもを連れて行っても700円!?

入園料が安いぶん、葛西臨海公園に感謝のお金を落とすべく、ソフトクリームを食べたり、

観覧車に乗ったり、

公園内の古めのゲームセンターでレトロなゲームを遊びまくったり、

水族園のレストランでご飯を食べまくったりしたぞ!

すごいぜ、葛西臨海水族園!

デザートとして売っているペンギンのバニラもなかが、

超むちむちでかわいいぜ、葛西臨海水族園!





コメント
フェアリー幼鳥かわいすぎる
こんなブログに載っていい存在ではない
>プールで泳ぐ大人たちに追いつこうと、ペタペタ歩く幼鳥フェアリー!
本当に問答無用で可愛くて幸せな気持ちになる
ゲムぼく。さんや我々もこのような可愛い子供時代があった筈だが
どうしてこんな汚れた大人になってしまったんだ
ペンギン可愛いのは言うまでもないけど、何が恐ろしい、って東京都民の日は入場料無料になるということなんだよなぁ
このブログの最大の癒やし記事来たな…
ほんとペンギンいいよね…
カニかわいい
ゲムぼくはかわいくない
>ぼく「あっ、これペンギンだ! ペンギンの匂いする! ペンギンの匂いだよこれ!」
娘「こわ」
娘さんに心の底から同意した
葛西臨海公園良いよね、水族園はもちろん公園内の施設だけでもお手頃価格で1日中遊べるし
都民の日に行けばもう交通費以外ほぼタダで遊べると言って良いし
フェアリー見に行くかあ……ほんまにかわいい
人間に当たりが強いゲムぼく好き
> 生きているだけで魅力的なのに、一生懸命に前に向かって歩いている! 我々人類も見習うべきだ!
> 我々なんていい大人になっても世間の荒波を泳ぎ切れていないのにね。
いつもより人類に厳しい
幼鳥めちゃんこ可愛い
この姿の時期って多分すごく短いんだろうな
>資料によると、これは求愛行動の一種らしい。目の前には誰もいないが、誰に求愛行動をしているのだろうか。ひとりで毎日インターネットに向かって愛を叫び続けているぼくみたいだな。急に親近感が湧いてきた。
ホラー要素挟むのやめてもらっていいですか
ペンギンに識別の腕輪をつけてるんですね。かの記事で初めて知りました。いつも読み応えある記事ありがとうございます。動物もゲムぼくさんも可愛くて大好きです!
カニぼく。
葛西臨海水族園は年パスも2800円で4回行くだけで元取れるのでぜひ
パパぼくさんの記事は甥っ子を連れて行くところの参考にしてます
ペンギンもなか京都水族館にもあったんだけど限定商品じゃなかったことに驚いてる
かわいいペンギンもなかがいろんなとこで食べられることに感謝
この時期はペンギンの若鳥や雛がいっぱい見れるね
暑苦しい中の心のオアシス
ペンギンさん可愛い
カニさんは可愛いけど、つい美味しそうという感想も抱いてしまった
心がふたつある
タコが喧嘩してるところ見たなぁ
カニに対する著しい風評被害ですよコレは
寒い時期に行ったことあるけど、岩場に集団で固まってのんびりしているイワトビが超絶可愛かったよ
ゆったり泳ぐオウサマの迫力ある姿もぜひ生で見てほしい オウサマのお腹は気品があってよいむちむち
冬に行ってみた記事も期待してます!
最中かわいい
娘さんのDisneyの流れに笑た。強すぎるw
葛西臨海水族園は3年後にリニューアルが予定されているのでこれから行く人は今の姿を存分に楽しんでほしい
素敵ねぇ。アイスモナカ食べねば!!
ペンギン記事とてもたすかる
水族館記事好き
ウツボフライ結構美味しいから好き
>ひとりで毎日インターネットに向かって愛を叫び続けているぼくみたいだな
太字じゃないのに急に刺してきたな…
大丈夫、お前だけじゃないぜ
旧広島市民球場は今は公園になったから広さがわかりやすくなったよ
例えに使われることは一生ないけどね!
娘ちゃんのコメントがキレッキレすぎる笑
ペンギンの幼鳥めっちゃ可愛いーこれ生で見たら破壊力凄そう
葛西臨海水族館、今建て替え工事もやってて2028年9月にリニューアルするから是非また行って欲しい
あと、葛西臨海公園も整備で大分変わっちゃったからそれはそれで惜しい公園なんだよねぇ
去年行った時はペンギンエリアが改修工事で見れなかったけど
代わりに引越しさせられて芝生にいるペンギンっていうレア物が見れたんだぜ
葛西臨海水族園の入場料が安いの、イルカやアシカがいない事も大きいんだろうな…
あいつら飼育コスト高いから…
マジでヨチヨチしてる動画かわいくて泣いた
なんでこのブログにこんなかわいいものが?
冬場はペンギンたちの気分次第だけど、コガタ・イワトビ・フンボ・キングの4種類を1枚の写真に収めることも出来てめちゃくちゃ最高だぜ。あと給餌のタイミングに行くと「もっと魚寄越せー」って飼育員さんを追いかけ回すペンギンたちを見れたり!とにかく最高だから冬のかさりん記事も楽しみにしてます!
フェアリーレアって印象が強かったからまさか東京で観れるとは
涼しくなったら行こう
今ちょうど換毛期でもふもふしてるペンギンだ!!可愛い!!
網で飼育環境を区切ってるのは、そうしないとフェアリーペンギン用のご飯を他のペンギンが食べちゃうからって飼育員さんが言ってた!
フェアリーペンギンぐうかわ、、、
葛飾公園は知ってたけど観覧車のイメージしかなかった。夏休みに行こうかな~
むちむち爆速フィッシュ マグロ推し