おお、これが……かの有名なあべのハルカス!
高い! ちょっと怖い! でも絶景! 地上300mの高さから大阪の街をぐるりと見渡せる!
目を凝らせば京セラドーム大阪やユニバーサルスタジオも見えるらしいので、ぜひ遠くをしっかり……
……ん?
あれ動物園じゃない? すぐ近くにあるあれ、動物園じゃない? 鳥のケージみたいなやつない? 奥のほうにペンギンのプールみたいなやつない? 動物園じゃない? 動物園だよね? ペンギンだよね? ペンギンいるよね? あれ絶対ペンギンいるよね?
というわけで!
天王寺動物園にやってきた!
なんとあべのハルカスから徒歩数分でアクセス最高! 入園料は大人500円、大阪市外の小・中学生は200円なので、子どもふたりを連れて入っても合計900円! 料金的にも最高!
あまりに格安なので地域に根差した小規模な動物園なのかなと思ったが、マップを見る限りかなり広いし展示動物の種類も多そうだ。期待できそう! 安くお得に楽しんじゃうぞ!
娘「あっ、ぬいぐるみのくじあるよ。大きさがちがうだけで絶対どれか当たるんだって」
ぼく「あ~、ときどきあるね、そういうの。1回1,200円か~。けっこうするな。入園料が900円だったわけだから、それより高いと考えるとちょっと」
娘「ペンギンもあるって」
ぼく「よし、やりな。実質タダだな。むしろ黒字だな。やりな」
あら~! かわいいねぇ!
コウテイペンギンのヒナをベースにクチバシと脚をオレンジにしてキャラクターとしてのキャッチーさを高めた素敵なペンギンぬいぐるみだねぇ!
サイズは4等でもかわいさは1等賞だねぇ! ペンギンちゃんはホントにかわいいねぇ~!!
よし、じゃあさっそく園内を見て回るぞ……と思ったその瞬間!
ゲリラ豪雨が! 雷も鳴っていてけっこう危ない!
あわてて園内のカフェに逃げ込んだ。少し待てば小雨になって歩ける程度にはなるだろうが、傘を持ってきていないのでどうするか……と思ったが、
天王寺動物園は園内貸出し用の無料傘が豊富に用意されているので安心だった!
ありがたい! なんてありがたいんだ!
ぼく「ありがたいから、カフェでなんでも好きなもん飲み食いしときな」
息子「なんでも?」
ぼく「なんでも。傘代が浮いてるんだから実質タダだよ。むしろ黒字だよ。食べ放題だよ」
謎の実質タダ理論によって出費が次々とかさんでいるが、よしとする。
旅行というのはそういうものである。お金で買える楽しさは買ったほうがよい。
さあ、雨が落ち着いてきたので、園内を見て回ろう! 閉園時間が近いので急がねば!
ぼくは鳥が好きなので、まずは鳥をしっかり見よう!
おっ、これはフラミンゴだな。
チリーフラミンゴとベニイロフラミンゴだ。ここ数年で動物園によく行くようになって、これくらいは看板を見なくてもわかるようになってきた。
この2種はけっこういろいろな動物園で見るが、ここのもみんな元気でツヤがよさそうに見える。
これは……なんだ? 頭にツンツンとしたトサカみたいなのがある……?
ツルの仲間で、ホオジロカンムリヅルと言うらしい。その名の通り、頬が白くて、冠のようなハデな羽毛が頭部に生えている。
アフリカに生息しており、50~60年生きるらしい。ツルのなかでもかなり長寿だ。野生のツルはだいたい20~30年が寿命である。
あっ、フクロウだ! かわいい~! フクロウはまんまるもふもふでみんなかわいい!
これは、メガネフクロウという種類らしい。たしかに目の周りの白い毛がメガネのフレームっぽく見える。
フクロウと言えば、動物園ではシロフクロウ、メンフクロウ、ワシミミズク、アフリカオオコノハズクあたりはよく見るイメージがあるが、メガネフクロウは初めて見た気がする。実際、ざっと調べた限り、飼育している動物園はかなり少なそうだ。
……なんだこれ? 毛玉? ポケモンのキラフロル?
あっ、頭が出てきた! フサホロホロチョウというらしい!
「ホロホロチョウ」という響き自体はなんとなく聞いたことがある気がする。キジの仲間らしい。
でも、キジにしては頭部がツルツルしてるな。ダチョウとかハゲタカとかみたいな感じ……と思っていたら、英名は「Vulturine Guineafowl」で、まさに「バルチャー(ハゲタカ)みたいなホロホロチョウ」という意味だそうだ。
そして、天王寺動物園はもちろん鳥だけじゃない!
子どもたちを中心に大人気の定番動物もたくさん!
ライオンだ! あくびしてる! かわいい!
かわいいけど腕や脚が太いので迫力はすさまじいぞ! でもそこも含めてかわいいね! 人間もライオンも腕や脚は太ければ太いほどかわいいよ! ぼく好みだよ!
あら~! シマウマ!
グラントシマウマと言って、シマウマのなかでは小柄なほう。日本で飼育されているシマウマのなかではもっともメジャーらしい。
ポーズが決まっている。そのまま競馬雑誌に載っていても違和感がない。
おっ、これは……? マングースか! かなり小さい! 手のひらに乗りそう!
マングースにもいろいろいるが、これはコビトマングースと言って、名前の通り小さいマングース。
ちなみに、ぼくはマングースをイタチの仲間だと思い込んでいたのだが、両者はぜんぜん近縁でもなんでもないらしい。マングースはネコ型亜目のマングース科、イタチはイヌ型亜目のイタチ科。ぜんぜん違った。
あっ、ムフロンだ! これは東京都の多摩動物公園でも見たからわかる! ヒツジの祖先だ!
このムフロンが家畜化されていったのが現在のヒツジだと言われている。ぜひ覚えて知識自慢してほしい。
……ん?
あれは……なんだ? オオカミ……?
あっ、ハイエナ!? ハイエナだ!
テレビで見たことあるけど、実物は初めて見た! 眼光鋭く獰猛なイメージがあるけど、のんびりしている姿はけっこうかわいいぞ!
ハイエナはレアだな。軽く調べてみると、いま近畿地方で飼育しているのは天王寺動物園だけのようで、全国でも10数ヶ所しか見られる場所はない。
こんな珍しい動物をたった数百円の入園料で見られるなんて! すごいぞ、天王寺動物園! こんなのが見られるなんて、ずるいぞ大阪の子ども!
さらに、爬虫類生態館という屋内展示もあり……
ワニ、トカゲ、カメ、さらには魚類などが多数飼育されている!
閉園時間が近かったのでじっくりとは見られなかったが、ここだけでも平気で1時間は過ごせてしまう。
怖っ! カメの手、ちゃんと見たらけっこう怖っ!
でもむちむちでかわいいね! カメは首も腕も脚も太いからかわいいね!
そして、いよいよ個人的大本命!
ペンギンパーク&アシカワーフに突撃だ!
ペンギンを! ペンギンを見せなさいよ! いるのは知ってるんですよ! この手の動物園ってことはフンボルトペンギンかケープペンギンがいるんでしょ! 知ってるんですよ! かわいいペンギンちゃんたちを見せなさいよ! 水もしたたるむちむちボディを思うさま見せつけてごらんなさいよ!
まずはアシカだ!
このお腹は……カリフォルニアアシカだな! カリフォルニアアシカは北アメリカ西海岸に生息することとお腹がむちむちなことで知られています!
あら~! かわいいねえ! ウエストがぶっといねぇ!
人間も動物もウエストは太ければ太いほどかわいいからねぇ!
そして、ついに!
閉園間際なので、もう小屋に入ってしまっているかもと心配したが……
ア゛ッ!
このお腹の斑点は! クチバシの根元のピンクは! そして夕日に映えるキュートなむちむちボディは!
フンボルトペンギンだァァァーーー!!
かわいすぎる! 夕日を背に浴びながら考えごとしてる! 「素人は黙っとれ――」みたいな顔してる!!
アア~~~! いっぱいいる~~~!!
人口密度ならぬペン口密度が高い! 活気にあふれてる! ここがペンギン界の梅田か!?
換羽期(かんうき)特有の毛羽立った身体が濡れている!
なんて、なんてセクシーなんだ!
アア~! セクシーお腹強調ポーズ~!
モザイクなしで見ていいんですか!? 年齢確認書類は不要ですか!?
暑いこともあってか、みんな次々に水に入ってぷかぷか泳いでいる!
かわいい! ペンギンは歩いても泳いでもかわいい! 立てばむちむち座ればむちむち、泳ぐ姿はむっちむち! その名はフンボルトペンギン!
少し移動すれば、ペンギンプールを下から眺められる場所があるぞ!
アッ、アッ、
アーーーーーーーーーーーー!!
500円で!? 500円でこんな素敵なお腹が見放題!? NetflixよりもFANZAよりもお得!!
すごい……すごすぎるぜ、天王寺動物園……
ちなみに、天王寺動物園はもともと、日本で唯一キーウィを飼育している動物園として知られていた。キーウィというのは、キウイフルーツの語源になった茶色い鳥である。
しかし、2024年8月頭に最後の1羽「プクヌイ」が死亡。35歳だったらしい。
現在はもう、日本でキーウィを見ることはできない。ぼくも見ることはできなかった。
でも、天王寺動物園はこんなに楽しい。
「キーウィがいないなら行かない」ではなく、国内で飼育例の少ないキーウィがこんなに長生きできたほどすべての動物たちが大切にされている天王寺動物園を、ぜひ訪れて、歩いて、いろいろ見てほしい。
地元の人たちに愛される動物園であるとともに、大阪府外の人にとっては旅行の目玉にしてもいいくらいの動物園だ。
それに、キーウィはいなくなってしまったとはいえ、グッズショップなどではキーウィのグッズをたくさん買うことができる。
娘や息子は「友だちへのプレゼントに」と言って、キーウィのお菓子やキーホルダーをたくさん買っていた。ぼくも友達に……
……
ぼくはプレゼントする友達がいないので自分用にペンギンのグッズを買った。
コメント
ペンギンではしゃぐゲムぼく。もかわいい
1月に行ったとこだ
キウイみたく緩衝材にくるまれたキーウィぬいぐるみ買ったなぁ
ゲムぼく。さんの動物園レポ大好きです!
……FANZA?
入場料安いし、中身しっかりしてるしいい動物園だー、写ってる食べ物も美味しそう
ペンギングッズ可愛いからよしとしましょ?くじのペンギンむちむちでかわゆい
動物園レポでFANZAという言葉が出てくるバグ
パパぼく。たすかる
実際交通アクセス良くて、展示も充実してるのはかなりいいですね…!(ペンギンで大興奮している箇所から目を逸らしつつ)
キーウィが亡くなったニュースは見ましたがここだったんですね
行く機会があればぜひ訪れてみます
天王寺動物園良いですよね~。
あべのハルカス一瞬で終わったやんけ
遊泳中のお腹を拝める展示、良いなぁ
ちゃんと動物の知識を披露していくブログ
動物見てるときと賢者タイムのときだけは知能が高い
相変わらず子供たちとペンギンに向ける愛が大きい。
ハゲてるのにフサホロホロチョウって言うんですね
フサホロホロチョウ並みの記憶力で覚えました
ペンギン見てFANZAよりお得とか言い出すのは、世界広しと言えどもゲムぼくだけだよ
いい動物園だ
ワニガメの怪獣のようなボディはやっぱりカッコいいですね
ゲムぼく。さんは爬虫類だと、きっとハラガケガメやアオジタトカゲ辺りを気に入りそう
最後に悲しみのオチを作るのやめなさい 友達なら心のなかに100人ぐらいいるだろ
お子さんたちは、たくさんお友だちがいるんですね!
最後ちょっといい話だと思ったんだけどな~
だめだったか~
当然のようにペンギンの種類を特定してるの怖いんだよな
お子さん達は友達がいてご立派〜
このブログのせいで、ペンギンの写真集見ただけで種類が分かるようになってきたけど、役に立たない知識だよな……
ハルカスの近くの楽園って言うから、てっきりムチムチお姉さんがいる料亭かと思ったら違った
天王寺動物園といえば肉食獣のエサになるはずだったヒヨコがしぶとく生き延びた結果、普通に飼育されるようになって天寿を全うした話がすき
道は好む所によって安し。
GGにしろペンギンにしろ、好きな事や物に対する熱量は素直に尊敬出来るんだよなぁ。
種族性別無視したむちむち狂いだけど……。
入園料以外にもちゃんとお金落として貢献してるのえらすぎ
すっかり綺麗になったなぁ
昔、動物園周辺は人間の動物園だったのじゃ…(全国的に有名だったあいりん地区)
キーウィ小さい頃見たなぁ多分
あいつペンギンの話になると早口になるよな
人はペンギンを極めると富野節を披露する
お腹で何のアシカか分かるの怖い
まるで動物博士だ…
ア゛ッ
が一般向け?記事で見られるとは
げえっ!
換羽!
前から見てたけどゲムぼくさん撮影お上手ですよね。
ライオンのあくびとかめちゃいい写真。
あとフサホロホロチョウ初めて知りました。可愛くて面白い!
ゲムぼくの動物園レポは元気いっぱいに動物たちの魅力を語ってくれるし写真がいっぱいで可愛さが伝わるのでたすかる
ゲムぼく。のブログ見るために時間潰れてるけど楽しめてるから実質タダだよ。むしろ黒字だよ。
もうご存知かも知れませんが、亀のむちむちも楽しめるなら『カメ(亀) ハミ肉』で調べると幸せになれると思います。
パパぼく。回嬉しい!
ペンギンに欲情していませんかね…?
>お金で買える楽しさは買ったほうがよい。
やっぱりパパぼく。記事担当の人の名言は沁みるなぁ
むちむち記事担当のバーサーカーとは大違いだ
テレビとか雑誌のウエスト痩せ特集見たら泡吹いて倒れそう
写真の看板ではよくわからなかったのでフラミンゴの見分け方をググってしまった
こないだ男友達と大阪に遊びに行ってきたけど
もし相談してOKがでたら行ってみるわ
コメントで あべのハルカスを思い出した
ペンギンのおなか、いいよね……
悔しいけど、分かる
天王寺動物園は本当にいい動物園なので、ゲムぼく。さんが行ってくれて嬉しい
大阪行く用事があってこの記事思い出して行きました
ありがとう