『アリス・ギア・アイギス』というゲームがある。
一説によれば、開発会社ピラミッド(とコトブキヤ)を中心とする気合いの入った変態たちの熱量によって成り立っている奇妙なゲームである。
もちろん、外部のクリエイターやコロプラや我々ユーザーにも一定の熱量があるのだが、ピラミッドの熱量が異常すぎて温度差に「ヒェッ……」となってしまうことが多い。あるあるネタで言えば、教室で友達と「長い髪って興奮するよな」「わかる、俺ら変態だよな」と自称変態トークをしていたら、先生が自身の伸ばした髪の毛を陰部に巻きつけておちんちんマリオネットをやりながら現れ真顔で「さあ、授業始めるぞ」と言い出して「ヒェッ……」となるあの感覚に似ている。
そんなアリス・ギア・アイギスは、ゲームの中身もだいぶ奇妙である。
たとえば、ゲームは主人公の比良坂夜露(ひらさかよつゆ)が成子坂製作所というアリスギア製造メーカー兼ヴァイス討伐企業に入社するところから始まる。ヴァイスは宇宙にはびこる謎の機械生命体であり、アリスギアはそれに対抗しうる唯一の装備だ。
ユーザーはゲームジャンルが3Dアクションシューティングという事前情報も得ているので、ここで「なるほど、つまり夜露がアリスギアで宇宙に出てヴァイスと戦う壮大なSF作品だな?」と想像するし、まあそれは半分くらい当たっているのだが……
メインストーリーの最初は、新宿周辺、叢雲工業(むらくもこうぎょう)という大手メーカーが成子坂製作所を買収しようとして夜露がいきなり会社都合退職のリスクを負う展開。
しかし、ひょんなことから叢雲工業の怪しい動きをつかんだ夜露たちは、その謀略と妨害をかいくぐり、ついに不正を暴くことに成功する。不正が明るみに出た叢雲工業は社会からの信頼を失い業績低下、経営陣は全員が責任を取って辞職を余儀なくされ……みたいなことになる。これが第1章だ。
えっ、なにこれ? 半沢直樹? ナオキ・ギア・アイギス?
しかもこれ、最終的に叢雲工業はこの一件で潰れてしまうのだが、必ずしも「悪を成敗して一件落着!」みたいな流れにはしていないのがすごい。
叢雲工業の解体により、多くの従業員は路頭に迷うことになった。彼らは大企業の末端社員であり、まさか自分の会社の上層部が不正に手を染めているなんて知るよしもなかった。彼らは毎日、一生懸命に、顧客や、社会や、大切な人のために仕事をしていただけなのだ。それなのに、働き口を失い、世間からは「あの不正企業に勤めていた悪徳社員」のレッテルを貼られてしまった。
いったい、彼らはこれからどう生きていけばいいのか。社会はこのままでよいのだろうか。
えっ、なにこれ? クローズアップ現代? クローズ・アップ・ゲンダイ?
美少女たちが宇宙を華麗に飛び回るゲームだと思って始めたユーザーは、ビジネスパーソンが新宿を汗だくで駆け回っていそうなストーリーとの温度差でさっそくカゼをひくことになる。
しかし、アリスギアの本気はここからだ! アリスギアの温度差はこんなもんじゃない!
ユーザーが追いつけないほどの速度で「新しいサウナ作ったから入ってみて! あ、いまこっちに新しい水風呂もできたからこっちに来て! あ、次のサウナもできたからすぐ来て!」とやり続けているのがアリスギアだ! ユーザーをととのわせるどころか心臓を止めに来ている!
たとえば、実体験にもとづいて紹介すると……
各アクトレスごとに専用ギアや固有モーションがあり、タイミングよくタップすることで強力な攻撃が繰り出せるシューティングバトルがあったかと思えば、
各選手ごとに専用ユニフォームや固有フォームがあり、タイミングよくタップすることで強力な打球を飛ばせるホームラン競争がある!
えっ、なんで? なんのゲーム? 「シューティングバトルとかけて、ホームラン競争とときます。そのこころは、弾(球)を撃(打)って、勝算(賞賛)を得るでしょう」みたいなこと?
そして、初心者が本格3Dアクションシューティングに慣れてきたころに……
なぜかレトロな2Dシューティングを復刻実装してビビらせてくる!
なにそれ!? 誰が得するビビらせなの!? しかもよく見ると、昔のブラウン管テレビでプレイしたときのような画面の丸みや描画の残像感まで再現されてる! 気合いの入った変態どころか気合いの入りすぎた変態だ!
さらに、あまりにも美しくてかわいい大関小結(おおぜきこゆい)でユーザーをおびき寄せたあとに……
さらに美しくてかわいい大関小結のリージョンフォーム(どひょうのすがた)を見せつけてユーザーの情緒を破壊していく!
かわいいよ~! 大関小結かわいいよ~! 神棚に鎮座してもらって来年の鏡餅になってほしいよ~!
あなたは、同一キャラにわざわざ激太りバージョンの3Dモデルを用意してプレイアブル実装するゲームをほかに見たことがあるだろうか。
しかも、スタッフ的には、この体型をプレイアブル化してしまったせいでギアやアクセサリーを付けたときの干渉がすごくて調整が大変らしい。なにやってるんだ。後先考えてなさすぎでしょ。興奮が先走りすぎでしょ。
出典:アリス・ギア・アイギス Expansion 第3話
そんなアリスギアは現在、アニメ『アリス・ギア・アイギス Expansion』を放送中!
これはゲームに負けず劣らず毎回めちゃくちゃな話が放送されるギャグアニメだが、ある意味では「ギャグ一辺倒」という一貫性があるのが救いだ。
ゲームのアリスギアではいろんなギャップを次々に押し付けられて温度差にやられている我々だが、アニメは一貫してギャグなので安心して観られ……
出典:TVアニメ「アリス・ギア・アイギス Expansion」第11話「雨」特別版予告
えっ……
出典:TVアニメ「アリス・ギア・アイギス Expansion」最終話「さらば高幡のどか!」予告
えっえっ……
……
えっ!? 怖い! 急に洗脳&流血描写があるシリアス展開になっちゃった!
なんで!? ここまで10話かけて「こんにちは~変なギャグアニメですよ~」って雰囲気を作ってきて、第11話で急に!? なにこれ!? シリアス・ギア・アイギス!?
なんなの!? スタッフはどういうつもりなの!? ユーザーに温度差でカゼをひかせると夏のボーナスが増える雇用形態なの!?
あっ……
しかも、いまはゲームのほうで「イベントエピソードセレクション」と題してアニメ放送内容と関わりがある過去のイベントが週替わりで復刻されているから、こうなると今週のイベントエピソードセレクションはシリアスの可能性が高いぞ……
えっ、怖い……きっと、かなり真剣な話が……
えっ!?
真剣にクイズに取り組む話だった!
ジャンル数と問題数が異常に多く、プレイするたびに問題が変わる謎の本格的すぎるクイズイベント『あんなのクイズでぴょん!ぴょん!』がイベントエピソードセレクションとして2023/06/12(月)~2023/06/26(月)復刻開催中! アニメぜんぜん関係ねぇ~!!
でも、いまはこの温度差がありがてぇ~! アニメのシリアス展開に震えていたところだったから変なイベントでホッとさせてくれて助かる~!
さあ、アニメだけを観ている人もいまが始めるチャンス!
いまならアニメに合わせてアニメとなんの関係もないクイズ大会が開催されているぞ! 意味わからないだろ! ぼくも意味わからないし全ユーザー意味わかってないしたぶんスタッフも意味わかってないぞ!
やりたい放題のアリス・ギア・アイギスに激熱サウナと氷風呂に交互に投げ込まれてカゼを引け!
(2023/06/16(金)22:00- シリアス・ギア・アイギス&クイズ・ギア・アイギス紹介配信)
コメント
変なゲームと変なブロガーは引かれあう
変態のレベルの例えで化け物生まれちゃってるの怖すぎる
変態じゃなくてこれ異常者の間違いでしょ
紹介する側される側、両者とも頭おかしいのはよく分かりました。
本編は一貫してシリアスなのでそこだけを見れば自律神経は狂わないぜ!
今日の文章はキレッキレで読み応えありました
でも学校あるあるは意味わからなすぎて、どんな精神状態で書いたの?って思っちゃった
成程、ゲム僕。さんが気に入るわけだ
内容の方向性が違う某ブログみたいな温度差だもん
両方とも、どんな人が内容を考えて作ってるんだろうな
とてつもない変態なんだろうなぁ
コトブキヤと癒着してるからね、メガミデバイスとヘキサギアで反復横跳びしちゃうんだ
>> 先生が自身の伸ばした髪の毛を陰部に巻きつけておちんちんマリオネットをやりながら現れ真顔で「さあ、授業始めるぞ」と言い出して
脳内で生み出す変態の解像度が4kどころじゃなくて怖い
変態っていいすぎておすすめ商品に変態仮面が出てんだよなあ
おちんちんマリオネットってなんだよ
正直感覚が麻痺しすぎてもうよくわからない。
あ、サウンドチームのZUNTATAもズブズブです。アリスギアのサントラ数を調べるといいよ。
キャラソンがないのに楽曲数がおかしい
おちんちんマリオネットがどういうものか知らないので、変態であるゲムぼく。さんに再現してもらって良いですか?
クイズ5000問あるんすよ…
最近の傾向に合わせて問題内容調整してくるかなと思ったら
そのままぶっ込んできてびっくりっすよ
>えっ、なにこれ? クローズアップ現代? クローズ・アップ・ゲンダイ?
急に捻らずにそのままお出ししてくるのズルい
小結さんの背景にあるウェディングドレスがめちゃくちゃ盛りに盛った丼メシに見えた
変な奴同士惹かれ合うものがある
温度差で遊んでるの実質ゲムぼくと同類では?
ゲームの方はコミカルで安心だなぁ
ところで本編が更新されましたね(ニッコリ
何回説明されても理解できない自信がある。考えるな感じろ。それがアリス・ギア・アイギス……でいいのか?
今日配信のメインストーリーでまたクソデカ温度差叩きつけてきたから進めようねえ…
なお件のクイズはアリスギア微塵も関係ない上にただただ難易度が無駄に高くしかもある程度正解しないと次のストーリーが解放されないというマジでもう踏んだり蹴ったりな仕様だったせいでさすがのユーザーにも評判がよろしくなかったので急遽緩和されるという伝説がある模様
ユーザーの所に
(気合いの入った変態)が抜けてます
今日のメインストーリー更新見たらあまりの温度差に泡吹いて倒れそうですがゲムぼく。さんの情緒が心配です。
あんなチャンネルにクイズでぴょんぴょんに挑戦する回がありますね
初戦敗退しててガチさを見せつけられたっす
割と上手い謎かけまでして整いましたと書かないの文章のセンスを感じさせるけど、その前のあるあるが滅茶苦茶過ぎて気のせいレベルにしか感じなかったわ
コトブキヤLOVEでアリスギアにもコラボで実装されているプロジェクト東京ドールズをよろしくお願いします
ユーザー
↓(常軌を逸した変態だ!)
ゲムぼく。
SDキャラの手のポテポテ具合が可愛いですな
たまりませんな
>先生が自身の伸ばした髪の毛を陰部に巻きつけておちんちんマリオネットをやりながら現れ真顔で「さあ、授業始めるぞ」と言い出して「ヒェッ……」となるあの感覚
どの感覚だよ
ZUNTATAが入ってないやん!
今日更新された本編とイベントの温度差でも風邪ひきました。寝込みます。どうして同じ日にこれだけの温度差を出せるんだよ…
あるあ…ないよ…………
ちょうど今日キンッキンのドシリアスメイン更新されたし過去一の温度差でととのっちゃうよ〜
変態の例え怖くて震えた
温度差で風邪引くというより、これもう風邪引いて寝込んでる時に見る夢でしょ
如何にコメントが「シリアスなメインシナリオが更新されたよ~」って言ってても、
この記事を読んだ後だと「国際社会問題の提起でもされたの?」「雇用問題が悪化して暴動でも起きたの?」って思っちゃう
おちんちんマリオネットは変態じゃなくて「そういう異能バトルの敵」だよ………………もうそっからさき話全然入ってこないよ……………
今日はゲムぼくさんに引かないぞと思って記事を開くのに、毎回ヒェッ……とさせられるあの感覚ですね。
え、サウンドチームZUNTATAなの?豪華やん
やっぱりシタラちゃんが可愛い
シタラ・ギア・アイギス
サウンドチームがZUNTATAのせいでダライアスコラボもしたからな
IAちゃんかわいいねぇ
コロンビア
毎度楽しませる記事でありがとうございます。
ただ一点だけ……公式サイトより、運営会社もピラミッドです。コロプラはパブリッシャー(配信担当)
真面目に出撃しているスクショもあって安心した
攻略記事も期待しているぞ
これはもうととのうではなくヒートショックの領域では?
ソシャゲというレッドオーシャンに出現した深海熱水噴出孔、それがアリスギア
「メインシナリオが超絶シリアス路線だからイベントは美少女キャッキャウフフおもしろイカレ路線にしてバランス取ろう」と思ったのかもしれないけど、その結果、獄炎と絶対零度がぶつかり合うような温度差ができてしまった恐怖。メドローアかよ!
ZUNTATA人脈なのかゲームミュージック界のレジェンド達がこぞって曲書いてて曲も頭おかしいレベル
>あの感覚に似ている
どの感覚だよ
ゲムぼく。でシリアスって文字見ても尻ASSの誤変換かな?ってなる
>あるあるネタで言えば、教室で友達と「長い髪って興奮するよな」「わかる、俺ら変態だよな」と自称変態トークをしていたら、先生が自身の伸ばした髪の毛を陰部に巻きつけておちんちんマリオネットをやりながら現れ真顔で「さあ、授業始めるぞ」と言い出して「ヒェッ……」となるあの感覚に似ている。
ねえ、俺の知ってる教室とはだいぶかけはなれてるんだけど、ゲムぼく。さんはどこの修羅の国で生まれたの?変態しかいない異世界からやってきたの?
クリエイターも一部変態だと思うんよ
てかアニメの流血表現は原作からしても一大事
コラボ限定ぴょんぴょんゲーム(DOAキャラいれば常設)もあるよ
おちんちんマリオネットの件を脳が理解を拒否していて4回読み直したけど意味わからなくて草
このタイミングのこのイベシナリオ…強いて理由付けするなら
本編を見ずに起きた事件を齧れるとかかなぁ…?
取り敢えず例えの教師よりは理解可能だな…
同時にアリスギア新章、覚悟しないと負荷で脳みそが焼き切れるゾ…
ソシャゲじゃないけどシャトハ3作目?かなんかに太ったり痩せたりする味方キャラの吸血鬼がいたっけな