
東京・羽田空港から、JALの飛行機に乗る。
最近は韓国に行くばかりだったので、国内線はひさびさだ。

えっ!?
いまって、飛行機の下に機外カメラがついていてモニターで見られる機種があるのか! 超楽しいじゃん!

おお……首都圏はもちろんのこと、うちの地元でもなかなか見ない一面の緑だ。
都会とか田舎とかじゃなくて、根本的なサイズ感が違う。これが北の大地……!
ほどなくして、着陸。

着いた! 北海道・新千歳(しんちとせ)空港!
2026年8月上旬、人生初の北海道だ!
12:40羽田発、14:15新千歳着。ここから電車で札幌に行く。
少しでも長く札幌を満喫するために、すぐ移動するぞ! 順調にいけば15:00札幌着!
……と、思っていたのだが。

えっ、新千歳空港ってこんなに広いの!?
ちょっと散歩しちゃおうかな……いろいろ見るだけでも楽しいな、これ……

こ、これが本場の味噌コーンバターラーメン!
コーンの甘み! バターが溶けたスープの旨み! 味噌でまとめられた数多の具材と麺の深み!
しかも量がとんでもなく多い! 器も大きいし、すくってもすくっても無限に具と麺が出てくる!
ありがとう、札幌味噌拉麺専門店「けやき」!

なんだこれは! こんなに濃いブルーベリーチーズジェラートは食べたことがない!
意図的に濃く作ってあるというよりも、そもそもの素材のパワーの違いを感じる! ベリーもチーズもミルクにも「北海道」が詰まっていて、濃くなるべくしてなった感じだ!
そしてこれまた量が多い! シングルサイズで注文したのに、東京のジェラート屋のダブルサイズ相当!
ありがとう、Milkissimo(ミルキッシモ)!
……
…………

札幌着が17:30になってしまったが?
新千歳空港の魅力にとらわれ、2時間半も足止めをくらってしまった。許さない。
いったんホテルに向かい、チェックインして荷物を預け、ほぼ18:00。
こうなるとさすがに、きょうはどこかで晩ご飯だけ食べて終わり……

ではない! なんと、この時間からパッと行ける観光スポットがあるらしい!
札幌駅から南に徒歩15~20分、または地下鉄ですぐ。「狸小路商店街」の入口にある……

moyuk SAPPORO(モユク サッポロ)という商業施設。
ここは、4~6階が水族館になっているらしいのだ!

ここだ! AOAO SAPPORO(アオアオ サッポロ)!
札幌駅から15分で行けて、営業時間は22:00まで。これなら札幌に夜に着いても余裕!
ふつう、水族館は広い土地が必要なことから都心から少し離れた場所にあることが多く、営業時間もだいたい20時ごろまでなので、AOAO SAPPOROの業態はかなり珍しい。

……あっ! この三角と丸のマーク、「AOAO」ってことか! なるほど!
プレイステーションかと思ったら、おしゃれだった。プレイステーションだっておしゃれだろうが!

ここは、都心のビル内にある水族館。いわゆる「都市型水族館」だ。よって、雰囲気はマクセルアクアパーク品川(東京都)、サンシャイン水族館(東京都)、ロッテワールドアクアリウム(ソウル)などに近い。
都市型水族館は、アクセスは便利だが、土地が狭く、大きすぎる水槽も置きづらいため、工夫を凝らした独自の展示に力を入れていることが多い。
はたして、AOAO SAPPOROはどうだろうか? さっそく入ってみよう。

……これは?
入ってすぐの通路が、物置みたいになっているが……?
2種類の塩袋が置いてある……?

よく見ると、「塩(ペンギン)」「塩(魚類)」と書いてあった。
な、なるほど! 水槽用の塩! っていうか、ペンギン用と魚類用で適切な塩って違うのか! 何十館も水族館に行っているが、初めて知った!

入口すぐのエリアはこんな感じで、塩だけでなく、タンクや水温管理機器など、各種の施設・設備が丸見えになっている。
ほかの水族館でも有料のバックヤード探検ツアーに参加すれば見られることがあるが、無条件で見られたのは初めてだ。
さらに、館内を歩いていくと……

エサの調理などに使うと思われる器具や洗い場も公開されていたり、

水族館スタッフの方々が集まってミーティングかなにかをしているようすまで見えたりする。
丸見えにもほどがあるだろ! バックヤードまで完璧にコンテンツ化されている! なぜこんなことを!?
……あっ、なるほど!
これもAOAO SAPPOROならではの「独自の展示」のひとつか!

おそらく、都市型水族館の土地の問題を解決するために、通常は隠されるバックヤードすらも可能な範囲で常時公開することで、実質的な展示スペースを広げているのだろう。
もともとは苦肉の策だったのだろうと推察するが、かなりおもしろい発明だ! バックヤード探検ツアーとは違って、時間無制限で自分のペースでじっくり見られるのもすばらしい!
水族館が好きな人は、その裏側にも興味がある人がほとんどだろうから、この時点でかなり楽しい。
また、逆に「魚や海の生き物にはあまり興味がない」という人でも、これは切り口が独特なので楽しめるかもしれない。

さあ、どんどん見ていこう!
4~5階は、地元の魚などを含めた小さめの生物の展示が多い。

館内はおしゃれで、ある程度ゆったりと作られていて、なんとなく美術館っぽい雰囲気がある。
おそらく、都心であり、すすきの近辺でもあることから、デートスポットとしての利用も意識されているのだろう。

おっ、この水槽は……!
一見ふつうの水槽だが、おそらくこれは……

やっぱり! 直方体ではなく、奥行きが一定ではない曲線状の水槽になっている!
これは、限られたスペースで奥行き感を出すための工夫で、サンシャイン水族館などでも似た水槽がある。都市型水族館特有。
そして、こうやって見ているとわかるが……
2023年開業という新しい水族館なだけあって、水槽のガラスがとても美しい!

まるでガラスが存在しないかのように、

どこからどう見たり撮ったりしても魚たちが鮮明に映る!

あっ、オオサンショウウオ!
ガラスがないとしか思えない、この美しさと距離の近さ!

つぶらな目と大きな口がかわいい!
そしてなにより、

むちむちのぶっとい手足がセクシー!
指の先まで太くてかわいい! 生物とはこうあるべき! 人類の手足と指は細すぎる!

そして、最終フロアである6階へ。
ここでは、トカゲなど爬虫類の展示もあるのだが、フロアの大半を占めるメインは……

ペンギン!
ぼくがあらゆる生物でもっとも愛してやまないペンギン!

フェアリーペンギンだ! いっぱいいる! ウオオオオオオオ!
世界に18種いるペンギンのなかで、最小のペンギン! かわいい! ちっちゃいけど、もちもちふわふわ!
フェアリーペンギンは、じつは日本では5館ほどしか見られる場所がなく、東京より北だとここしかない。かなりレア。
ぼくは今回で5館すべてに行ったことになるが、こんなに個体数が多いのは初めてかもしれない。

あっ、眠そう!
ちょっとうとうとしてる!

寝ちゃった!
かわいいねぇ~! よく食べてよく寝て大きくなろうねぇ~!

かわいい……なんというずんぐりむっくりシルエット……
ちょうどいまは年に一度の換羽(かんう)を迎えている時期なので、個体ごとの羽の違いがわかりやすく、見応えがある。

おっ、ひときわ小さくて活発な子がいる! ずっとキョロキョロしてる!
おそらく、今年3月に生まれた「ミント」だろう。フェアリーペンギンは生後半年もあればほぼ大人と変わらない姿になると聞くが、いまはまだ4〜5ヶ月なので周りよりちょっと小さい。
ここでは、オスは右の翼(フリッパー)、メスは左の翼にカラーバンドを着けるらしいのだが、ミントはまだ性別不明なので両方の翼にカラーバンドがしてある。
大きさ的にもカラーバンド的にも、いましか見られない姿だ! 貴重!
そして、AOAO SAPPOROのペンギンはフェアリーだけではない。
むしろここからが本番。都市型水族館にしては珍しいペンギンがいる。

それが、ここらしいのだが……
なんだあれは……ジオラマ……? オブジェ……?

違う! 本物だ!
イワトビペンギンだ! 冠羽(かんう)が長いからキタイワトビペンギンだ!
イワトビペンギンはキタとミナミがいて見た目がそっくりなのだが、冠羽という眉毛のような金髪が垂れ下がるほど長かったらキタ、短くて逆立っているように見えたらミナミである。
ぜひ覚えておこう。覚えておいても人生で役に立つ機会はない。

ここは、なにもないように見える透明なガラスではなく、正真正銘、遮るものがなにもない。
キタイワトビがすぐそこにいて、飛び込んだら水しぶきが飛んでくるし、独特の魚臭さもちょっとあるし、めちゃくちゃ目が合う。
すごい。好きだ。人間界は目と目が合ったら両想いでありディープキスのサインだが、ペンギン界はどうなのだろうか。チュッ……ヂュッパヂュッパ……ヂュルルルル……

ハァァァーン!
もちもち下半身! お肉のふとんで足が隠れちゃう! 生物とはこうあるべき! 人類は痩せすぎている!

すごいな……これ、よく脱走しないな。
キタイワトビペンギンは自分の背丈以上を軽くジャンプできるので、その気になればすぐ出られそうなのに。
きっと暮らしが快適なのだろう。毛ヅヤもよい。

ガラスなしでこんなに接写できるなんて!
見知らぬ人間の裸を接写すると捕まるが、ペンギンはおおらかなのでなんと合法! むしろ推奨!
ウオオオオオオオ! チュッ! ヂュッパヂュッパ! ヂュルルルル!

すごいな、AOAO SAPPORO!
正直、「まあ、都市型だし、狭そうだしな……」と、あなどっていた。
実際は、バックヤード、透明度が高くなにも ないかのようなガラス、貴重なフェアリーペンギンたち、そして手が届きそうなほど近いキタイワトビペンギンたちと、独自の見どころだらけ! 来てよかった!
これが札幌駅から15分で行けて、22:00までやっているとなると、札幌に着いたその足でパッと行ける観光スポットとしては最高峰なのではなかろうか。

18:00ごろから見始めて、現在時刻は19:30ごろ。いい時間だ。
AOAO SAPPOROは都心なので、飲食店が周辺にいくらでもあるのもいいところ。
いちおう、AOAO SAPPORO内にもカフェ・軽食はあるが、今回は札幌でしか食べられないものをたくさん食べたいから、やめておこう。
だいいち、つい数時間前に遅めの昼食で大盛りのラーメンとジェラートを食べたばかりで、あまりお腹がすいていないので、

そりゃあ!!

お腹がすいてるすいてないじゃない! 食べるんだよ! ここまで来たら! 気になったものはすべて!
キタイワトビペンギンの経路や冠羽を再現した『イワトビペンギンパフェ』を、

イワトビペンギンを見ながら食べる!
これもまた、札幌でしかできない体験!

大満足でしたが、さすがに短時間であれこれ食べすぎたので、この15分後に食べた晩ご飯はあまりお腹に入りませんでした。

















コメント
さすがに食べすぎ!
> すごい。好きだ。人間界は目と目が合ったら両想いでありディープキスのサインだが、ペンギン界はどうなのだろうか。チュッ……ヂュッパヂュッパ……ヂュルルルル……
おまわりさーんここでーす
>札幌着が17:30になってしまったが?
>新千歳空港の魅力にとらわれ、2時間半も足止めをくらってしまった。許さない。
これ本当に札幌あるあるだから困る
何を吸ってるんですか
けやきの味噌コンバタかなり量多いのに
その後ジェラートいって時間置かずにパフェはもう力士の食事なのよ
けやきは本当に美味い
>人間界は目と目が合ったら両想いであり
ゲムぼくくん不同意性交罪って知ってるかい
札幌行ってたのか
さすが北海道だけあってうまい飯食える店の数が尋常じゃなく多いから色々行ってみりゃええ
あらまぁ北海道へようこそいらっしゃいました
新千歳空港は地元民でもめちゃくちゃ楽しめるスポットですから仕方ないです。飛行機に乗らないのに休日行ったりしますし。
AOAOとは比べ物にならんぐらい古いですが小樽に行かれる機会がありましたら、おたる水族館にも是非行ってみてくださいまし
ゲムぼくさんの動物園水族館記事はどれも行きたくなるけど、これは行きたさが今までで一番高い…!旅行に行く予定ができたら候補に入れちゃうレベル
いいな~楽しそう
ゲムぼくさんのアリスギアの駅来訪が北海道になってて
何があったんだとは思ってた
ゲムぼくの国内ペンギンまとめを熟読しているせいで(お、フェアリーペンギンいるとこだ)になってしまって悔しい!でも感じちゃう!
空港は本当に穴場が多い。
人気ラーメン店が集まってる上に多少の並びで入れるし、
街中だと朝一で並ばないといけないお土産系が普通に買えたりするし。
ようこそ北の大地へ〜!
バックヤード見れるのいいなぁ行ってみたい
AOAO SAPPORO良いよね…
水族館、楽しいですよね。
いまドはまりしてる超かぐや姫!コラボと言うことで記事内にも名前が出ているサンシャイン水族館に先日行ってきました。
コラボ要素もうれしいのですが、久々に行くと水族館って楽しいんだなと再認識した良コラボでしたよ。
フェアリーペンギンの皆さん同じ辺りをぼけーっと見てるけどなんかそこにいるん?
私もこの前行きました。イワトビペンギンのところ距離が近いし遮るものも無いしでいいですよね
>>人間界は目と目が合ったら両想いでありディープキスのサインだが、
お巡りさん早くこの人捕まえて!
いや我々が知らないだけで、もう既に何回か逮捕されてるのかも…
『冠羽という眉毛のような金髪が垂れ下がるほど長かったらキタ、短くて逆立っているように見えたらミナミ』
読者の視覚に訴える覚えやすい説明、ありがとうございます。読みやすくユーモアも忘れない記事をあげるゲムぼくさんが大好きです!
20年以上北海道に行ってないんてすけど空港で時間が溶けるっていうのはマジなのですか
商店街の上にこんなに本格的な水族館があって
フェアリーペンギンやイワトビペンギンまで居るとか豪華過ぎるだろ……
ようこそ北海道へ
北海道の飯はいいぞ、どこも大体美味い
個人的にはどんぐりってパン屋にあるザンギがめちゃくちゃ美味いのでおすすめ
ようこそようこそ!(なぜか大歓迎気分になっている一般水族館見物客)
羽毛ツヤツヤペンギンも良いし換羽中ボサボサペンギンもかなり好きです。
水槽の近くで泳いでるイワトビペンギンのムチムチの腹を下から見上げるのは最高ですよね(なぜかゲムぼく。さんもイワトビペンギンのムチムチの腹を間近にガン見したに違いないと確信している一般読者)
AOAOいいですよね。コンパクトながらキュレーションの仕方に意思を感じる。
北の大地の旅行は車運転できないと厳しいイメージあったのでありがた情報記事だ フェアリーペンギン見に行きたい