Steam『Animal Fight Club』レビュー。罪深いようで奥深い育成対戦SLG!

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 ある日、Steam上でギフトをいただいた!
 「このゲームで最強の鳥を作りましょう」とギフトメッセージに書いてあるが、いったい……?
 

 いただいたのは、Animal Fight Club(アニマルファイトクラブ)というゲーム。ありがとうございます!

 初めて知ったタイトルではあるが、なるほど、なんとなく想像はつく。
 ぼくはポケモンとかドラクエモンスターズとかモンスターファームとかが好きなのだが、おそらくそれらと同系統だろう。動物を育てて戦わせる育成対戦シミュレーションだと見た。
 もしかしたら、ぼくが好きそうなジャンルだから贈ってくださったのかもしれないな。重ね重ね、ありがとうございます。

 さて、さっそく起動してみると……
 

 1画面目から日本語が不安すぎる。
 おそらく、火・水・風・岩みたいな属性のことだよな、これ。

 でもまあ、明らかな機械翻訳とはいえ、日本語版を用意してくれているだけでもインディーズゲームとしてはすごいことだよな。感謝しよう。
 また、しばらく遊んでみてわかったが、ゲーム内容的に文章を読む必要がほぼないので、日本語がぐちゃぐちゃでも平気。気になるなら原語(英語版)に切り替えると見栄えがよくなる。
 

 ほとんど説明らしい説明がないまま始まるのでよくわからないが、どうやらこれはステージ選択画面らしい。
 チーム編成動物購入といったメニューもあったので、動物を増やしてチームを編成しステージに挑み、その報酬でまた動物を増やし……みたいなことを繰り返していくのだろう。
 

 戦闘開始!
 操作は極めてシンプルで、十字キーで移動、Aボタンで攻撃、Bボタンで操作キャラ(動物)切り替え、LRで回避(横ステップ)、くらいしかない。
 ただ、動物によって能力には差があるようで、移動速度や体力、攻撃力、属性などが違うようだ。わかりやすい違いで言うと、小さい動物のほうが旋回性能が高く小回りが利く。
 

 とりあえず、この鳥を操作して戦っていこう。これはガチョウらしい。
 けっこうスピードがありそうだし、見た目もかわいい。

 おそらく、この最初のステージはチュートリアルみたいなものだから、適当に近づいて攻撃ボタンを連打していれば問題なく倒せるはず……
 

 ギャアアアアアア!
 

 ガチョウーーーーー!!

 ガチョウ、撃沈。
 敵軍の馬とパンサーに勇敢に挑むも、返り討ちに遭ってしまった。
 その後、ほかの動物も全員やられてしまったので、初戦は敗北に終わった。

 意外と難しそうだな、このゲーム……
 幸い、やられてもロスト(消滅)はないみたいなので、何度でもやり直しはできそうだが。
 

 SPというゲーム内ポイントを使って、動物を購入してみることに。
 5SPを消費して、コンテナを購入。
 

 コンテナはいわゆる「ガチャ」みたいなもので、ランダムな動物が入っているようだ。
 コンテナが運ばれてきて、パカッと開いて……
 

 今回はサメが出現! 強そう!
 なるほど、こんな感じで新しい動物を入手していけばいいんだな。運がよければ強い動物が出るのだろう、きっと。 
 

 さらに、「融合」というシステムもあるらしい。
 これは、ドラクエモンスターズやモンスターファームが好きなぼくには理解しやすい。
 任意の2匹を素材(親)として、その特徴を引き継いだ子を誕生させる、みたいなものだと思われる。

 とりあえず、現時点でのお気に入りであるガチョウに、を融合させてみることにする。
 おそらく、防御力の高いガチョウが生まれるのではなかろうか。もしかしたら、体色も赤くなってかっこよくなるかもしれないな。
 

 おっ、意外と気合いの入った演出!
 まばゆい光とともに2匹が消えた。中央のサークルから新しいガチョウが出てくるはず!
 

 ……
 

 …………

 思ってたのと違う……
 なにこれ……どうしたらいいの……? どういう気持ちになるのが正解なの……?
 「蟹ガチョウ」ってなに……? 誰が望んだ姿なの……? その瞳はなにを見ているの……?

 動物育成SLGだと思っていたらキメラ製造SLGだったことにすさまじい衝撃を受けた。
 そして、戦闘は何度でもやり直せるが、融合はやり直せない。なかったことにはできない。もうあのガチョウと蟹は帰ってこない。

 生命を冒涜してしまったかのような罪悪感がこみ上げ、「ごめんね」という言葉が喉元まで出かかったが、踏みとどまった。
 違う。きっと、これがこの世界の「自然」なのだ。蟹ガチョウは、この世界にあたりまえに存在する動物として、命として、懸命に生きようとしている。
 だとすれば、かけるべき言葉は「ごめんね」ではなく、「よろしくね」。
 蟹ガチョウは、仲間だ。これから一緒に戦っていく大切な仲間だ。相手の外見が自分の常識から外れていたとして、そもそも自分の常識が正しいかどうかなんてわからないじゃないか。
 ならばぼくは、蟹ガチョウの外見ではなく、内面や生き方と真摯に向き合っていきたい。
 

 よし、行こう! 蟹ガチョウ!
 鳥の機動力を失い蟹のハサミを失ったお前の力を見せてやれ!!
 

 激闘の末、勝利!
 

 その後も数時間プレイし、チーム編成の上限である合計体重500kgギリギリまでメンバーが増えた。
 蟹ガチョウに加え、鮫アリ、タスマニアンヘビ、ペンギンガチョウ、ハチドリフォックスなど、さまざまなキメラが誕生した。
 いろいろ使ってみた感想としては、サイズが小さい動物は当たり判定が小さくて小回りが利き、敵の攻撃を回避しやすいので強い気がする。ハチドリの体にキツネの頭を持つハチドリフォックスがいつも大活躍している。
 

 敵軍のゾウ(原種)を集団で蹂躙する、かつて原種だった動物たち。
 われわれの世界の価値観で見ると完全にキメラ側が悪役だが、この世界ではそうではない。善も悪もなく、すべての命が必死に生きているのだ。
 

 ゲームシステム自体は単純そのものなのだが、動物の融合の組み合わせは1,000種類以上あるらしく、その性能も少しずつ違う。
 さらに、チーム編成時のコスト(体重)管理も必要だから、じつは突き詰めていくとかなり奥が深いゲームだと言えそうだ。
 実際、ぼくは「30分くらいで飽きるだろうな」と思ってプレイし始めたのだが、いまは「10時間くらいは余裕で遊べそうだな……」という感覚になってきている。

 一見すると罪深いようで、遊んでみると奥深い良作。
 500円未満で買えるインディーズゲームとして、これだけしっかり遊べて倫理観まで鍛えられるゲームはほかにない。ぜひ遊んでみてほしい。
 

Steam:Animal Fight Club
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コメント

  1. 名無しのゲーマー より:

    キメラにする楽しみを知っちゃったか。
    CHKNってゲームを生命の冒涜っぷりがPVからしてすごいからオススメ。

  2. 名無しのゲーマー より:

    DQMもそうだったけど、キモい生き物で戦わなければならない業でも背負ってるんですか?
    もうそれ自体が縛りゲー

  3. 名無しのゲーマー より:

    >鳥の機動力を失い蟹のハサミを失ったお前

    合成結果が酷すぎて草
    罪深すぎる

  4. 名無しのゲーマー より:

    ゾウ(原種)でゲーゲー笑っちゃった

  5. 名無しのゲーマー より:

    鮫アリも互いの良さ殺しまくってそう

  6. 名無しのゲーマー より:

    そのゲーム、ハチドリがめっちゃ強いらしいですよ
    色んな胴体を持つハチドリキメラが活躍してるとかなんとか

  7. 名無しのゲーマー より:

    なぜこれで強くなるんだ…

  8. 名無しのゲーマー より:

    蟹ガチョウ忖度抜きにキモくて草

  9. 名無しのゲーマー より:

    ドラクエモンスターズの知識があるのがかえって邪魔になってて面白い

  10. 名無しのゲーマー より:

    >色んな胴体を持つハチドリキメラ
    なおゲムぼくさんはハチドリの胴体を持つキメラ

  11. 名無しのゲーマー より:

    ゲムぼくさんの普段の行いのせいでAnal Fightに空目してしまいました

  12. 名無しのゲーマー より:

    『かけるべき言葉は「ごめんね」ではなく、「よろしくね」』で笑ったわ

  13. 名無しのゲーマー より:

    この見た目で重量が36kgあるのが怖すぎる

  14. 名無しのゲーマー より:

    ???「極めてなにか生命に対する侮辱を感じます」

  15. 名無しのゲーマー より:

    昔のラクガキ王国っぽくて
    イイね

  16. 名無しのゲーマー より:

    ガチョウの首がついたペンギンこわっ

  17. 名無しのゲーマー より:

    蟹ガチョウに対するゲムぼく。さんの心情から、その倫理観やモラルの高さが伺える。本当にムチムチバーサーカーな事以外はものすごく優秀で出来た人なんだよな。息子はハチドリサイズだけど。

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