「読み合い」「立ち回り」とは実際なんなのか?とある試合の全思考テキスト化![ギルティギア ストライヴ]

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 先日、『ギルティギア ストライヴ』のオフライン対戦会に参加したのだが、対戦した初~中級者くらいの方から、「『読み合い』とか『立ち回り』とかよく聞くんですけど、正直ぜんぜんわからないんですよね。みんなどの程度のことをどれくらい考えて戦ってるのか想像がつかない」という話を聞いた。

 なるほど、言われてみればたしかに。試合中の一挙手一投足の思考について言語化して説明しているのを聞く機会なんて、ほとんどないもんな。トッププロたちの世界大会なら解説者がいるかもしれないが、一般レベルの対戦だとまずない。
 「一般レベルの対戦だと、人はどの程度のことをどれくらい考えて読み合いや立ち回りをしているのか」というのは、意外とわからないものなのかもしれない。

 よし……
 じゃあ、やってみるか! いちおう言語化は得意なほうだし!
 

 というわけで、とある日の天上階でのオンライン対戦を1試合取り上げて、試合中のぼく(エルフェルト)の思考をすべて言語化するぞ!
 なにかが極端にうまくいった試合よりは、適度に成功も失敗もあるふつうの試合のほうがよいと思い、そういう例を探してきた。
 

(実際の対戦動画)

 これである。天上階の名残雪(なごりゆき)との一戦。この一挙手一投足を細かく解説していく。
 あくまで一例だが、いわゆる「読み合い」とか「立ち回り」とかにおいて、一般プレイヤーのひとりが考えていることはだいたいこうである、という参考にしてほしい。
 では、対戦開始!
 


 

 おっ、マッチングした。相手のキャラは名残雪(なごりゆき)か。
 プレイヤー名を見る限り、たぶん戦ったことのない人だな。戦いながら情報収集が必要だ。
 

 開幕は……後方ジャンプからの空中Missシャルロットで様子を見るのが無難か。与えるダメージは低いがリスクも低い。まずは相手の出方を見たい。
 ただ、最速で撃つと名残雪がしゃがみHSやワイルドアサルトを撃ってきた場合にガードできないから、後方ジャンプして空中ガードを一瞬入れてから空中Missシャルロットだな。GO!
 

 よし、しゃがみHSでもワイルドアサルトでもない! 予定通り空中Missシャルロットだ!
 あと2~3回、空中Missシャルロットで牽制しよう。引き続き相手の出方を見たいのと、空中Missシャルロットを序盤で多く見せて印象づけておきたい。
 

 げっ、タイミングを合わせて前方ジャンプで飛び込まれた! うまい!
 ただ、ここはガードがたぶん間に合う。フォルトレスディフェンスで耐えて、名残雪のSやHSが届かない距離まで離れてから、こっちのターンを作りにいこう。
 

 フォルトレスディフェンスで距離を離して……攻めるぞ!
 ただ、距離的に、こちらもSやHSは届かない。テンションゲージがないので、Missシャルロット(お手入れ不足)での突撃もリスクのわりにリターンが少ない。ボンボン・ショコラで相手のSやHSを飛び越えながら近づく手もあるが、それはまだ見せたくない。
 となると、空中ダッシュからの空中Missシャルロットで牽制と接近を兼ねよう。うまく噛み合えば、弾を名残雪の背面に当てて挟み撃ちが狙える。しゃがみHSでの対空が怖いが、ここまでで空中Missシャルロットを多用しているのにいちども対空されていないから、たぶん通る。Missシャルロットは一発のダメージが低いので、そこまで警戒されていないのかもしれない。
 

 よし、通った! これは空中Missシャルロットが背面から当たって、近S→HS→チェーン・ロリポップまで出し切れる!
 ヒットすればもちろんよし、ガードされてもよし! 相手にバーストゲージがあるので初段をガードされたときはディフレクトシールドだけ要警戒!
 

 ガードされてない! ヒットだ!
 このまま全段入るもよし、サイクバーストで逃げられるもよし! とりあえず出し切る!
 

 来た! サイクバースト!
 コンボは中断となり吹き飛ばされるが、相手にバーストゲージを吐き出させたので上々!
  

 こちらが壁に背をつけた状態での仕切り直し。
 ここまで空中Missシャルロットを多めに見せ、さきほどそれを起点にしたコンボも決めたので、相手はさすがに意識しているはず。つまり、注意が上方に向いている……と信じたい。
 だとすれば、名残雪の視点に立つと、しゃがみHSでの対空攻撃は届かない距離なので、さっきのように前方ジャンプで空中Missシャルロットを避けて近づきたいはず。サイクバーストを使ったからには、その元を取るためにこっちを壁から逃がしたくない気持ちがあるだろうから、なおさら前に出たいはず。
 ということは……相手の前方ジャンプを読んでのダッシュ→前Pが通りそう!
 

 正解! ガードされたが、こちらのほうが有利! 攻め続けろ!
 名残雪の着地に合わせてしゃがみHSで距離を詰めてチェーン・ロリポップだ!
 

 チェーン・ロリポップがヒット!
 起き攻めにいくぞ! ダッシュしながらゲージ類を確認!
 

 名残雪、体力残り2~3割! バーストゲージもテンションゲージもなし!
 エルフェルト、バーストゲージあり! テンションゲージはもうすぐ50%! 
 前HSでの起き攻めが間に合う時間、届く距離! ここは前HSからのチェーン・ロリポップだ! 場合によってはチェーン・ロリポップの途中でテンションゲージが50%溜まるので赤ロマンキャンセルや覚醒必殺技でゴリ押し可能! それでダメでも、体力はかなり有利なのでまだ大丈夫!
 次を見据えて、このラウンドはバーストゲージを使わずに取る!
 

 前HSからのチェーン・ロリポップ!
 視線は自分のテンションゲージ! チェーン・ロリポップの途中で50%溜まったことを確認して……
 

 214214+K! 覚醒必殺技のボンボニエールで倒しきる!
 ……あ、これ、名残雪の残り体力からすると、初撃の威力が高いジュガント・ダ・パルフェーオのほうがよかったな。テンションゲージを注視していて、名残雪の体力ゲージを見る余裕がなかった。これは反省ポイントだ。
 

 まあとりあえず1ラウンド!
 バーストゲージを残したまま取れたのは大きいぞ。よしよし。
 

 2ラウンド目。ラウンド的にもゲージ的にもこちらが有利なので、ここはリスクを冒してもいい。
 なので、初手ボンボン・ショコラでいこう。ヒットしてもガードされても有利な状況を作りやすい。名残雪がしゃがみHSを撃っていた場合には打ち負けてカウンターヒットで悲惨なことになるが、その場合はサイクバーストで逃げればいい。バーストゲージがあるからこそできる初手だ。
 

 よし、しゃがみHSじゃない! なにかの攻撃が来ているが、跳んでいるのですかせる!
 この距離ならめくり(背面)でなく名残雪の正面に着地する形になるから、そのままチェーン・ロリポップで壁際まで押し込むぞ!
 

 まず『やります!』をガードさせて……
 よし、ここで1回、『上から!』『下から!』の2択は迫らずに、投げを見せておくか。まだ1回も見せていないから、決まる可能性は高い。名残雪のバーストゲージが50%あるのでディフレクトシールドを警戒する必要がある場面だが、投げならそれにも対応できる。
 パンチで割り込まれない限りは、いける!
 

 げっ、パンチで割り込まれた! うまい!
 天上階なのであたりまえだが、チェーン・ロリポップの穴をちゃんとわかっている人だ! 投げはもうやめておこう!
 ただ、向こうにテンションゲージがないので、痛手にはならずに済みそう。
 

 もう1回攻めるぞ! ボンボン・ショコラだ! たぶん対空技は来ない!
 相手の足元にぴったり着地できる距離だから、相手が地上でガードしていれば近S、相手がジャンプで避けていれば前P!
 

 ジャンプで避けてきた! 想定内! 前Pで落としてチェーン・ロリポップ!
 こちらのテンションゲージは50%あるから、赤ロマンキャンセルなり覚醒必殺技なりでウォールブレイクまで持っていけそ……
 

 えっ!? ここでディフレクトシールド!?
 しまった! この瞬間に限って警戒してなかった! めちゃくちゃうまい! 一気にウォールブレイクまで持っていきたい心理が読まれてしまった! 要反省!
 

 カウンターヒットで長いコンボが入ってしまいそうなので、サイクバーストで早々に脱出!
 ただ、ここも反省ポイント。通ったからいいものの、「やば!」と思った瞬間にあせってバーストボタンを押したので、タイミングとしてはかなりわかりやすくなってしまった。ガードされていてもおかしくなかった。
 まあ、いまはとりあえず攻めねば! こちらはテンションゲージが50%あり、相手はテンションゲージもバーストゲージもないので、ここは強気に攻めてよい!
 

 よし、壁際で近Sヒット確認!
 相手にバーストゲージはないので、チェーン・ロリポップ→ボンボニエールでウォールブレイクまで確定! 
 

 覚醒必殺技で壁を割ったので、有利状況での起き攻めだ!
 ゲージ確認! 名残雪、エルフェルトともにテンションゲージ50%あり!
 ここで警戒すべきは……リバーサル覚醒必殺技! 起き上がりと同時に『忘れ雪』が来るのだけが怖い! ただ……
 

 最速でダッシュ→ボンボン・ショコラで跳べば、起き攻めしつつ、忘れ雪が来てもギリギリ避けられるはず!
 えっ、ホントに!? いけたっけ!? わからん! いくしかない!
 

 来た! 忘れ雪!
 

 避けてる! ナイス自分! ナイスエルフェルト!
 ボンボニエールの爆弾が爆発して名残雪が浮くはずだから、それを近Sで拾って、しゃがみHS→チェーン・ロリポップでフィニッシュ……
 

 グエー! しゃがみHSスカっちゃった!
 

 グエー! 投げ捨てられた!
 

 怖い! とりあえず空中Missシャルロット!
 反省ポイントしかない数秒間! 「いける!」と思ったのにコンボミスから反撃をくらってバタバタあわててその場しのぎ感あふれる飛び道具! 心理状態があまりにもわかりやすい!
 

 ただ、どうにかなりそう! テンションゲージが100%ある状態でチェーン・ロリポップ始動!
 赤ロマンキャンセルが2回使えるから、ガードされても2回おかわりできる! ディフレクトシールドだけ要警戒!
 

 これで!
 

 終わりだ!

 ……!?
 

 太ももふっと!
 エルフェルト=ヴァレンタイン、太ももふっと! 熱戦で血流が活性化されたことによってさらに太くなっているように見える!
 

 あまりの太さに腰を抜かす名残雪!
 侍・名残雪の目にはエルフェルトの太ももが磨き抜かれた大太刀に見えている! 伝説の太もも二刀流、宮本エルフェルト!
 

 エルフェルト、
 

 太もも太くてかわいいね!
 

コメント

  1. 名無しのゲーマー より:

    おい、読み合いの総括、何処行ったwww

  2. 名無しのゲーマー より:

    よかった見てるブログは合ってた
    安心安心

  3. 名無しのゲーマー より:

    やっぱり勝ったら正気になるんだ……

  4. 名無しのゲーマー より:

    バーストのエル、ポーズかわいいですね

  5. 名無しのゲーマー より:

    この思考が試合の中で瞬時に行なわれてると思うと、やっぱすごいなって思う。

  6. 名無しのゲーマー より:

    太ももロケットに乗ったらもう総括なんてどっか飛んでいってしまうんだ….
    相変わらずゲムぼく。さんの格ゲー記事はめんどくさかったりやりづらいことをしっかり言語化されてて良いですね。
    苦手な人は開幕の読み合いだけとかからやってみるのもいいと思います。

  7. 名無しのゲーマー より:

    まず「ふっと…」の商品があるのが凄いよ

  8. 名無しのゲーマー より:

    序盤での印象付けとか考えて動いてるのはゲムぼくさんらしいな~と思った
    記事で言う前フリみたいなものかしら

  9. 名無しのゲーマー より:

    正直、言語化したらムチムチが入るのは目に見えていた
    入らないわけないだろムチムチなんだから

  10. 名無しのゲーマー より:

    エルフェルト使いなのでかなり参考になった

  11. 名無しのゲーマー より:

    記事のタイトルを見た瞬間貴方はエルフェルトの太ももの話が入るなと思った筈です
    次に記事を開いたら導入がまともな流れでプレイング関連だから終盤に太ももブッパだろうなと予測を立てると思います
    これが立ち回りや読み合いと言われるものです

  12. 名無しのゲーマー より:

    >えっ、ホントに!? いけたっけ!? わからん! いくしかない!

    あるある

  13. 名無しのゲーマー より:

    (この人意外と真面目にゲームやってる可能性あるな…)

  14. 名無しのゲーマー より:

    むちむち〜〜〜〜〜〜!!!!

  15. 名無しのゲーマー より:

    名残雪に煩悩を払って貰ったほうがいい

  16. 名無しのゲーマー より:

    やっぱりな( ^ω^)

  17. 名無しのゲーマー より:

    うわあ! 急に正気に戻るな!!
    いやなんで狂ってそうな振る舞いの方が正気なんですか???

  18. 名無しのゲーマー より:

    ゲムぼくもしかして格ゲー上手くね?と思ったら最後の最後で正気に戻って安心した
    これでこそゲムぼくだわ

  19. 名無しのゲーマー より:

    当たり前のように天上階にいるのは何なんだ

  20. 名無しのゲーマー より:

    普段記事化しなくても同じように録画見直しで反省してそう。
    めっちゃ格ゲーで楽しんでそうで記事読んでて楽しいですっ

  21. 名無しのゲーマー より:

    宮本武蔵への熱い風評被害

  22. 名無しのゲーマー より:

    エルフェルト 太もも太くて 可愛いね(俳句)

  23. 名無しのゲーマー より:

    自分がやりたいことだけじゃなくて、「相手に何を考えさせるか」「相手の考えを元に自分の行動を決める」って自分で辿り着いたのが偉すぎる

  24. 名無しのゲーマー より:

    あれゲムぼくがまとも…!?と思ったらちゃんと壊れた良かった

  25. 名無しのゲーマー より:

    距離感とか相手の状況とかを考える余裕ないから、あの動きの中でこんなこと考えられるの?すごってなる

  26. 名無しのゲーマー より:

    行動と相手の読みを細かく言語化出来てるのが凄い。
    勝利が確定した瞬間に反動で緩みに緩んだ思考状態に戻るのも緩急凄すぎる。

  27. 名無しのゲーマー より:

    太ももについての言及がいつ来るかの読み合いが行われる記事にもなってそう

  28. 名無しのゲーマー より:

    タイトルみて、終始太ももの話しかしないものだと思って開いた。ごめんね

  29. 名無しのゲーマー より:

    試合中は太ももの事を考えてないゲムぼく、普段の行いから考えると信じがたい物がある

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