
ぼく「お~、皇居!」
娘「こうきょってなに?」
ぼく「あれ? 社会でまだ習ってない? 皇居とは、日本国および日本国民統合の象徴たる天皇、および皇族の住居とされる場所だよ」
娘「ぜんぜんわからん。なんでそんな教科書みたいな言い方なの」
ぼく「この手の話題はちょっとでも変な言い方するとネットでは即死だから教科書的に言うのが正解なんだよ」
娘「いま現実だよ」
現実を生きろと娘に諭されながら、皇居ランナーを横目に歩道を歩く。

そう、ここは東京都千代田区!
竹橋(たけばし)駅から徒歩10分ほどで、やってきたのは……

ドドン!

遊びながら学べる体験がいっぱい! 科学技術館!

公式Webサイトの説明によれば、
“現代から近未来の科学技術や産業技術に関する知識を広く国民に対して普及・啓発する目的で公益財団法人日本科学技術振興財団が設立した施設で、1964年(昭和39年)4月に開館しました。”
“展示は参加体験型のものが多く、見たり、触ったりして楽しみながら、科学技術に興味、関心を深めていただけるように構成してあります。”
とのこと。
ぼくは最近「なんかおもしろい施設ないかな~」と思って調べていて初めて知ったが、開館60周年を超える歴史ある施設のようだ。おそらく、地元の小中学校の社会見学コースなどにもなっているのだろう。
入館料は、大人950円、子ども(4歳~小学生)500円。安い!

各種の展示・体験フロアは2~5階で、ひとつひとつがけっこう広い。
ぜんぶじっくり見て回ると1階につき1~2時間はかかるので、丸一日ここで楽しめる。
「科学技術」というくくりの広い名前の通り、展示・体験の幅も非常に広い。
たとえば……

ギア(歯車)を使った機械要素の違いと特性を実際にぐるぐる回して体験する機械工学的なものもあれば、

ブロックを置いて「前進」「右90度回転」などの指示を出して、ロボットをゴールまで導くプログラミング的なゲームもあるし、

過去の電子機器をいろいろ展示した科学技術の歴史的なやつもあるぞ!

ぼく「うお~、昔の携帯電話だ! 左はP207って書いてあるから、パナソニックかな」
昔の携帯電話は、型番のアルファベットでメーカーが識別できる命名規則があった。「P」ならパナソニック、「SH」ならシャープみたいな感じだ。
息子「右も昔のやつ?」
ぼく「これはAndroidだから最近……? おっ、でもXi(クロッシィ)って書いてあるから、2010年代だな。ちょっと昔だ。Xiってあったな~」
Xiは2010年ごろからドコモが展開した高速通信サービスで、たしかFOMA(フォーマ)の後継規格だった気がする。
ぼくはドコモを使っていなかったので詳しくないが、当時、各機種やプランの情報を見て「料金はちょっと高いけど質はよさそう。でも田舎だと意味なさそうだな~」と思っていた記憶がある。この手の高速通信サービスはだいたい東名阪や地方都市が対象エリアになるので田舎に住んでいるとあまり関係がないのが昔からのお決まりである。
さあ、ほかにもどんどん見ていくぞ!
すべてはとても紹介しきれないが、おもしろかったものをテンポよく紹介だ!

ボタンを押して、強い光と熱を発する「アーク放電」を起こせる展示!
思った以上に光が強くて怖い! 「なんかおもしろそうなのある~!」と飛びついた子どもが「ええ……つよ……こわ……」と危険を感じて引くくらいの放電!
写真や動画ではなく、ガラスを隔てて目の前で「バチバチッ!」となるからこその迫力があって、たいへんよい。印象に残りそう。

息子「これ、電線をまきつけたら、どれか1個がじしゃくになるんだって」
ぼく「へ~! 電磁石ってやつ? 銅と、アルミニウムと、鉄か。わかんね~! どれだろう」
こういう、ちょっとクイズっぽくなっていて、自分で実験して答えを確かめるような展示も多くある。
大人も改めて問われると「えっ、どれだっけ」と答えがあやしいものがたくさんあるので、一緒に楽しめる。
ちなみに、この電磁石問題の正解は……

鉄!
銅とアルミニウムは、電線を巻きつけても磁石にならない。すごいぜ。

ボタンひとつで竜巻を生成するマシーン!
竜巻がどのように発生してどのように消えていくのかを、ミニチュア版のような形で見ることができる!
これはたしか、名古屋市科学館にも似たものがあった気がするが、何度見てもすごい。

自動車運転中の交通事故の衝撃を体感し、エアバッグとシートベルトの効果を体験できる展示や……

ホンダのバイクに実際にまたがって、ドライビング体験ができる展示もかなりよかった!

やっぱり本物のバイクの魅力はすさまじいようで、これにはかなりの数の子どもが夢中になり、列を成していた。
開館直後やお昼どきなど、人が少なそうな時間帯を狙ったほうがいいかもしれない。
……という感じで、館内を4~5時間くらい見て回った。
それなりに時間をかけたが、それでもぜんぶは楽しみきれなかったほどだ。もう1~2回はぜんぜん来てもいいな。値段も安いし、いい施設だ! 気に入ったぞ、科学技術館!
というわけで最後に、子どもたちが特に気に入ったコーナーBEST3と、ぼくが特に気に入ったコーナーBEST1を紹介しておくぞ!
【子どもたちが気に入ったコーナー3位:くすりのできるまで】

エリア内に薬に関するさまざまなクイズが散らばっているので、それに答えていくというコーナー。
クイズに答えるだけならよくあるが、これがすごいのは、データ記録システムがあること。バーコードつきのカードがもらえるので、それを機械に読み取らせながらクイズに答えていくことで……

正解・不正解の履歴がすべて記録され、最後に自分のスコアやランクをチェックできる!
めちゃくちゃよくできてる! こんなのが追加料金なしで遊べていいのか!? 最高ランクを取れるまでやり直してしまいそう!
【子どもたちが気に入ったコーナー2位:自転車発電】

3台の自転車(エアロバイク)が置いてあり、最大3人で協力して人力発電するコーナー。
3台はそれぞれペダルの重さが異なり、それに伴って発電量も異なる。

合計の発電量がつねにランプで示されるほか……

発電量に応じて、扇風機やテレビ、コンポなど、家電製品の電源が実際についたり消えたりするのがおもしろい!
扇風機だけならひとりの力でカンタンに動かせるが、テレビくらいになってくるとほかの人の協力がないと長時間の維持は難しく、電力消費量の違いを身をもって学ぶことができる。
【子どもたちが気に入ったコーナー1位:ドライビングシミュレーター】

ダントツでドハマリしてしまって、何回も遊んでいたのがこれ!
実際のシートやハンドルで運転席を完全再現し、大きな3画面で車の運転を体験できる、ドライビングシミュレーターだ!

子ども向けではなくちゃんと本物準拠のサイズであり、さらに操作もちゃんとめんどくさい。発進時は「ブレーキペダルを踏みながらシフトレバーをDにしてください」と言われる。
この子どもに媚びないリアルさこそが子どもが真に求める楽しさなわけである。子どもも大人も、人はいつだって「本物」を求めているのだ。

ゲームを開始すると、ランダムに目的地が決定される。
制限時間内に、交通ルールに従いながら、目的地にたどり着ければゴール。信号無視などルールに反することをしてしまうと、少し前まで戻されてしまう。

息子「ゴールいけた!」
ぼく「お~、すごい! 運転お疲れさまでした」
息子「むずかしい。車のめんきょ取れない気がしてきた」
ぼく「わはは、そうだろうそうだろう。難しいだろう」
体験を通じて運転できる人へのリスペクトがちょっと増す可能性があるので、自動車運転免許をお持ちの保護者のみなさまにはたいへんおすすめのコーナーである。
【ぼくが気に入ったコーナー1位:売店(軽食レストラン)】

4階に、昔ながらの食堂っぽい売店があるぞ!
カレー、そば、うどんなどなど、まさに昭和~平成からある軽食屋という感じのメニューがたくさん! お菓子やアイスも売っているぞ!

こういうところで!

こういうところで食べるこういうカレーがいちばんおいしい!













コメント
小さい頃行った事ある
楽しいよね
丁度週末のお出かけ先を担当してたので助かる
学食のシャバシャバのカレーが結局一番美味いのよ
こういう街の科学館みたいなのって都会いっぱいあるよね
羨ましい…
楽しく学べる良い施設よね
>昔の携帯電話は、型番のアルファベットでメーカーが識別できる命名規則があった。
あったあった
T使ってた
昔は携帯電話と言えば日本製だったんじゃ…今はもう…
庶民的なカレー屋さんの真っ赤っかな福神漬け好き
>この手の話題はちょっとでも変な言い方するとネットでは即死だから教科書的に言うのが正解なんだよ
この辺りの危機管理能力はゲムぼくの凄い所ではある
危ない所に絶対触れに行かない
ドライビングシュミレータすごい並ぶんよねぇ…
科学館系は結構体験型多いから子供連れてくと楽しい
>この手の話題はちょっとでも変な言い方するとネットでは即死だから教科書的に言うのが正解なんだよ
ちょっとでもあやふやな書き方しようものなら自称有識者によるありがたい説法(この上なくオブラートな表現)の餌食ですからね…
それはそうとなんだこのワクワクする空間は!子供の頃行ってみたかったなぁ
イベントホールとしてよく使われるが展示は見たことがないオタクが多い施設として有名な科学技術館…!
こういう所って子供も楽しいけど大人もなんだかんだ楽しいんだよね
料金も安いし
ゲムぼく。の現実っていつ?どこなの!?
「この手の話題」……?
それってどういう意味ですか?
とかさらに突っつかれそう
夏休み突入日に有力な情報をありがとう!
けど夏休み中は絶対混むよな〜こういうとこは……。
丸一日費やすつもりで行った方がよさそうかな。
小学校入る前あたりはよく連れて行って貰ってたなあ、懐かしい
巨大ピタゴラ装置みたいなやつと色んな錯覚体験できるエリア大好きだった
お台場にある日本科学未来館もなかなか楽しいよ!
FOMA懐かしすぎる
だいたい閉館時間過ぎると地下でライブやトークイベントやっているところ
隣が武道館だからそこを目標にするアーティストが多いんだってさ
公式アカウントですらアニメのイベントホールだって自虐していた科学技術館じゃないか!
ゲムぼくのここいうレポ好き(*´꒳`*)
多摩六都科学館という所もおすすめです!
月面の重力を体験したり、錯覚の部屋があったり、プラネタリウムがあったりと教育的すぎず楽しかったです。
各エリアにクイズゲームがあるのですが、顔写真つきの免許証のようなカードが発行できて、それにゲームのポイントが蓄積されていき、そのポイントをグッズと引き換えられるというのも魅力的でした。懐かしの思い出〜
スキー場で食うカレーの味を思い出した
この手の記事がめちゃくちゃ好きなので子供が大きくなったら博物館とか科学館連れていきます
うわあ科学技術館懐かしい
昔は地熱発電のマグマを掘削するゲームみたいなのがあってめっちゃやってた
トラックボールみたいなコントローラをぐるぐる動かすの楽しかったな
くいしんぼか!
懐かしい、知ってる展示と知らない展示があるわ。家族で行って隕石見たり、シャボン玉作った思い出。ちなみにこの辺の小学生は全員北の丸公園や科学技術館に遠足に行くし、公立の中学生は皇居の中で雅楽聞くイベントがある
まさかのランキング入りだなー笑
こうゆう施設めっちゃ好きなんですよねー、名古屋の施設行ってはワクワクしちゃう
アルゴロジックはwebでも使えるから現在の中高生のPC授業でも使われてるぞ! 楽しいからみんなもやろう!
インドアオタクだから自転車発電きつかった思い出
カレーも美味しいですよね、わかる、学食カレー的なノスタルジーがある
周りのお散歩コースみたいなところの植物とかも意外と色々あったり、真面目に時間を過ごすと結構足りない
パパぼく。助かる〜
去年までの博物ふぇすてぃばるの会場ですね。
今年はビッグサイトに変わってますが、連休お暇なら博ふぇすおすすめです
使ってたのPだったかな…蝶番のところ押すと開くギミックがあった気がする
田舎だと高速通信サービスやってなくて無意味はそう
でも田舎だとドコモじゃないと電波が入らない地域も多かったのでドコモ率自体は多かった(偏見)
大阪市立科学館もおすすめですよ
Drストーンの元ネタがわんさかあります
こうゆうところで食べるカレーマジで美味いんだよな~
赤い福神漬けもいいよね