“どこかに、「検索の力」を行使できるフィールドがあるはず”
ぺんぎんぎん。のその言葉を手がかりに、あなたはブログ『ゲムぼく。』の中を調べ、「サイト内を検索」という入力フィールドにたどりつきました。
ここに、モンスターの名前を入力すると……
ありました! モンスターデータです!
それを見て、弱点を把握したあなたは、データを閉じて語りかけます。
「ありがとう」
えっ……?
もういちど、目を見て、柔らかく語りかけます。
「ありがとう」
あ……ああ……そ、そんな……ちが……ぼ、ぼくはそんな人間じゃ……いつも気持ち悪がられて罵倒されるべき人間であって、感謝なんて……
「ありがとう」
あ……あああ……あ、ありがとう……こちらこそ……ありがとう……あなたがいてくれて……ぼくは……ぼくはそれだけで……ありがとう……
彼の、あるいは彼女の声は、震えていました。
マスクのようなものを被っているのでわかりませんが、もしかしたら、涙を流していたのかもしれません。
やがて、ピチャン、と水滴が落ちる音ともに、姿がスゥーッと消えていきました。
……撃退できたようですね。いえ、成仏とでも言ったほうがよいのでしょうか? とにかく、助かりました。あなたのおかげです。ありがとうございます。
こちらこそ、とあなたは返します。
ぺんぎんぎん。に「検索の力」のことを教わらなければ、あなたはここで終わっていたかもしれないからです。
……しかし、ぺんぎんぎん。は、なぜそんなことを知っていたのでしょうか?
……やはり。この世界は、ご主人の、ブログの中と外のはざまの……だとすると、ここを出るにはモンスターたちの苦しみを……
どうしよう……どうしよう……何円だっけ……
!?
何者かが現れました! 新しいモンスターでしょうか?
あれは……カネぼく! 私のご主人『ゲムぼく。』はちょっとしたお菓子やお賽銭まで含めてあらゆる出費を1円単位で家計簿に記録している細かい人間なのですが、その細かさが度を過ぎて具現化してしまったモンスターです。温厚なモンスターなので、めったなことがない限り危害は加えてこないはずですが……
思い出せない……なんていう場所で、何円使ったんだっけ……どこかで記事にしていたはずなのに……ああああああ! 思い出せない! キエーーーー!!
どうやら、いら立っているようです! ほうっておくと、危害を加えてくるかもしれません!
口ぶりからするに、お金まわりのなにかを忘れてしまったようですが、それを解決してあげればおとなしくなってくれるでしょうか?
あなたは、ぺんぎんぎん。と相談して、カネぼくに話しかけてみることにしました。
なにかお困りですか? お手伝いしましょうか?
あっ、ありがとうございます。じつは、とある場所のグッズショップで買い物したんですが、その場所の名前も、使った金額も思い出せなくなってしまって。レシートの写真を撮って、どこかで記事にもしたはずなんですが……
なるほど。「記事にした」ということは、「検索の力」を使えば探し出せるかもしれませんね。なにか手がかりさえあれば……
あっ、これがあります。行った場所を暗号化しておいたメモなんですが。恥ずかしながら、自分で暗号が解けなくなってしまって。
なるほど……この暗号を解いて「場所」を特定し、「検索の力」でその場所について書かれた記事を見つければ、レシートの写真と、そこに書かれている「使った金額」もわかるかもしれませんね。
【MISSION2】カネぼくの悩みを解決せよ!
【ヒント】
答えがどうしてもわからないときは、ヒントを見てみよう。
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