ある日、ショッピングセンターに行ったとき、息子が「ガンバライジングやりたい!」と言い出した。アーケードカードゲーム『仮面ライダーバトル ガンバライジング』のことである。
おお、そうか息子よ。そういえば仮面ライダーゼロワンも始まったことだし、きっとゲームもバージョンアップしているだろう。ガンバライジングで戦うゼロワンは、ぼくもちょっと観たいぞ。よかろう息子よ。100円をあげよう息子よ。
すると、黙っていないのは娘である。
「ずるい!わたしもなんかやりたい!あれやりたい!」
娘はガンバライジングの向かいにあった筐体を指差す。『アイカツフレンズ!』と書いてある。
あ、アイカツ!アイカツおじさんで有名なアイカツだ!!
いささかネットに毒されすぎた驚き方な気もするが、まあ、いい機会だ。「娘がやりたいって言ったから」という世間体を盾にアイカツを知る大チャンスだ。
本当は興味津々だが、「ふーん、それやりたいの?まあ、いいんじゃない?よくわかんないけど、一回やってみ?」と興味ない風の小芝居をしながら100円を渡すぼく。
さて、アイカツとはいったいどんなものなのか……まあ、ガンバライジングと同じ『データカードダス』シリーズだから、その女の子版みたいなもんだとは思うけど……
おお、まずはキャラメイクから始まるんだ。カスタマイズ項目がけっこう多くて、やりがいあるなこれ。
娘は3DSやスイッチのゲームでキャラメイクという仕組み自体には慣れているので、わりとすんなり受け入れていた。5歳でふつうに自分の理想の自分が作れるなんてすげえなあ、ぼくなんておっさんになっても理想の自分がわかんないぞ、いまだに「はぁ〜、幼女になりたい」とか言っちゃうぞ、と感心してしまった。
キャラメイクが終わると、その情報が登録されたIDカード的なものが印刷されて出てきた。これがたった100円。安い!ポケモンガオーレのガオーレパスなんて500円くらいするのに!
で、そのあとリズムゲームが楽しめる。たぶん難度がいろいろあるのだろうが、チュートリアルは5歳児でもできる程度のやさしさだったのでひと安心。
しかも、1人プレイでも2P側のボタンも押せる仕様になっているので、いざというときはぼくが娘を手伝ってあげられる。すげえなあ。よく考えられてるなあ。
リズムゲームが終わって、カードゲットの時間。衣装をカード化できるわけだが、ここでびっくり。
なんと、カードに載るキャラ、背景を好きに選んで、さらにプリクラのように自由にカードをデコることができる!
なにそれすごくない!?実質カードを自分で作れるってことでしょ!?
印刷済みカードを筐体内部にセットするのではなく、筐体内部でカードを印刷するオンデマンド方式だからこそできる、この仕様。すごい。めっちゃ楽しい。ぼくもやりたいぞこれ。思わず「ここにもハートマーク置いたらかわいいんじゃない?」って娘に口出ししちゃったぞ。
この仕様ってたぶん、コレクション志向が強い男性(男児)との相性はあまりよくなくて、自分らしさや体験に価値を見出す女性(女児)にこそ響くんだと思う。実際、娘はかなり楽しそうだった。幼女になりたいぼくもかなり楽しかった。息子は「そんなんよりぼくのゼロワンのほうがキラキラしてて強いし」みたいなザ・男子の顔をしていた。
けっきょく追加で200円投入して、衣装を複数印刷。娘が「これ、もうおしまい?」と聞いてきたところを「ううん、おしまいじゃないよ!ほら、このスカートもほしくない!?ほしいよね!?いま100円入れるからね!これもゲットしようね!」とゴリ押し気味にやってしまった。もはやキモすぎて通報一歩手前である。アイカツおじさんを通り越して犯罪者予備軍おじさんである。最初の「ふーん、よくわかんないけど」みたいな小芝居はなんだったのか。
帰り道、まあまあ値段のするハードタイプのカードスリーブも買ってしまった。娘は「え、それいる?」みたいな顔してたし息子は「え、ガンバライジングはぜんぜんスリーブに入れてくれないじゃん」みたいな顔をしていたが、いいんだ!だってアイカツだもん!これもまたアイカツだもん!
というわけで、今後もしばしばアイカツを楽しんでいくことになりそうだ。もしゲームセンターで娘の背後から身を乗り出してグイグイいってるおっさんを見かけても、どうかそっとしておいてください。
コメント
アイカツ始めた頃ドレスがゲーム中に進化して実際にカードになって出てきてびっくりした
「こんなキモいおっさんでも死んでないんだ」と毎回生きる勇気を貰ってます
こんばんは小芝居くさお
幼女になりたい仮性包茎ババ専という闇深
きもい、、、、きもい
流石はタピオカミルクティーおじさん鳥肌たった。
息子可哀想やろw
プリキュアからアイカツorプリティーシリーズに以降する女児は多いので、
年齢的にも娘さんがプリキュアを離れる日は近いかもしれませんね。
もしかして、娘さんって実在するのですか?